カテゴリー「16アメリカ問題」の記事

2020年6月29日 (月)

新規の新型コロナウイルス感染者が再び激増した米国のテキサス・フロリダ両州で再び感染拡大抑止策を導入

米国ではトランプ大統領の【新型コロナウイルス感染拡大】の流行を無視する発言が繰り返され、感染拡大抑止策の対応が初期段階で後れ、4月中旬から下旬にかけての一日平均の新規感染者数は3万人を超えていた。

それにも拘らずトランプ政権は、流行拡大のピーク時の4月16日に新型コロナウイルス感染拡大抑止のために実行している【経済活動制限】緩和に向けた【米国を再び開く】と題するガイドライン(指針)を発表した。トランプ大統領にとって【感染拡大抑止】よりも【大統領選での再選】のほうが重要であったからだ。

この指針に即応したのが共和党の知事が多い西部や南部の諸州である。中でも人口とGDPが全米2位の【テキサス州】(アボット共和党知事)と人口3位、DGP4位のフロリダ州(共和党デサンティス知事)両州は、新型コロナウイルスの流行で休止状態であった経済活動の再開に向け、5月初旬には経済活動制限措置緩和に踏み切った。

これら2州ではマスクの着用が義務付けられていなかったことやソーシャルディスタンスが守られなかったこともあって【新規感染者数】の増加は6月中旬から顕著になり6月20日以降は連日新規感染者数の記録を塗り替えた。24日にはテキサス州は5551人、フロリダ州は5504人、25日にはテキサス州はこれまでの最多となる5996人、フロリダ州は26日には8942人となった。

【新規感染者数】の激増を受けてテキサス州のアボット知事は現地時間6月26日正午にアルコールの売り上げが総売り上げの51%以上を占めるバーの営業の停止を命じた。レストランに関しては店内への入客制限を75%から50%へ引き下げた。つまりこの日に感染拡大抑止策の再導入に踏み切ったのである。フロリダ州も同様な措置を同日発表した。

米国のGDPランキング2位と4位の両州の【経済活動制限策】への回帰に株式市場は敏感に反応し、【ダウ平均株価】は前日比730ドル安となり、5月26日以来1カ月ぶりの安値となった。現在の世界の株式市場は実体経済と乖離している。ことに米国と日本の株価はその傾向が目立つ。その原因は日本や米国では年金の運用機関が株式市場の主役となっていて年金の支払いのために利益を稼ぎ出さなければならないのである。そのためには株価の上下幅が大きければ大きいほど機関投資家は利益を稼ぎ出せるから株価の変動が激しいのである。

【コロナ禍】は2020年の上半期の日米経済に景気後退を齎したが株価は実体経済に比較すればかなり回復している。実体経済の視点に立てば日米の株価は高すぎるのである。   (おわり)

 

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2020年6月15日 (月)

米国のコロナウイルス感染者再び増加に転じる

3月末に米国では大多数の州で【新型コロナウイルス】の感染拡大を抑制するために【外出禁止令】が発動され、禁止令に違反する一般市民の中には逮捕された者もいた。にも拘らず4月に入ってからの一日当たりの新規感染者は、最小が4月27日の2万2476人、最大が4月24日の3万6291人で、3万人を超えた日は4月上旬が7日、中旬が3日、下旬が3日であった。

ところが【外出禁止令】の発動によって4月の米国の失業者数は2060万人に達し、1月と2月の失業率が3%台であったのが4月には14%に跳ね上がった。この失業率の高騰に慌てたのがトランプ政権である。トランプ大統領の選挙公約が【雇用を増やす】であったからだ。

米国経済を牽引しているのは【カリフォルニア州】に集積している【IT産業】と【テキサス州】の経済を支えている【石油産業】であることから【カリフォルニア州】と【テキサス州】のGDPは世界の【GDP国家ランキング】では【地方政府】でありながら世界9位と11位にランクインする。

【カリフォルニア州】と【テキサス州】は【新型コロナウイルス】の感染拡大が収束していないのに経済活動の再開を優先させるために【外出禁止令】を一部緩和して5月の第2週から一部の店舗の再開を認めた。

米国の新規感染者数の増加には規則性があって月曜日から水曜日は新規感染者数が減少し、木曜日から土曜日には増加し、日曜日には減少する。筆者の想像であるが週末の2日間は人との接触が少ないために感染するリスクが低下し、それが新規感染者減の要因ではなかろうかと思っている。

5月第4週(5月18~24日)以降、新規感染者の1日当たりの増加数が2万5千人を超えたのは5月第4週が1日、第5週が0日、6月第1週が1日、先週は2日であった。

【ロイター】の集計によれば6月第1週(6月1~7日)の米国西部のアリゾナ州、ユタ州、ニューメキシコ州の新規感染者数は5月第5週(5月25=31日)に比べて40%以上急増し、南部のフロリダ州、アーカンソー州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州では前週比で30%を超えている。テキサス州とアリゾナ州では入院患者が激増し医療崩壊のリスクが高まっている。

この新規感染者激増の原因の一つは【PCR検査】の増加であるがもう一つの大きな原因についてある専門家は「先進国で唯一【新型コロナウイルス】の感染を制御できるまでに感染者数を減らす前に経済活動を再開させたことである」と指摘している。

現在、米国では5月25日に警察官によって拘束死をさせられた黒人男性のフロイド氏の裁判の公平性と警察の改革を求めて全米各地でデモが行われている。デモの影響によって更なる感染拡大の可能性が高まっている。デモの影響が新規感染者数に反映されるのは6月第2週からである。

ところで、黒人の怒りの矛先はいずれトランプ大統領に向けられることになる。現在、米国在住の黒人は米国の人口の13.5%の約4000万人。2008年と2012年の大統領選挙でオバマ大統領に投票した黒人は黒人の65%、2016年の大統領選でヒラリー・クリントン氏に投票したのは黒人の60%であった。黒人の投票率が65%を超えればトランプ大統領の再選は難しいと予測されている。   (おわり)

 

 

 

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2020年6月11日 (木)

トランプ大統領の再選戦略に水を差しかねない全米経済研究所の景気後退宣言

米国の【景気循環】を判定する【全米経済研究所】(NBER National Bureau of Economic Reserch )は6月8日、米国経済の【リセッション】(景気後退)入りを宣言した、

【NBER】はマサチューセッツ州ケンブリッジ市(人口10万5000人)に本拠を置く政党色が希薄な研究機関で、ノーベル賞を受賞した35人の米国の経済学者のうち20人が同研究所の関係者であることからも解るように世界トップレベルの経済研究機関である。ケンブリッジ市は米国最古のハーバート大学と私立の名門工業系大学のマサチューセッツ工科大学(MIT)がキャンパスを構えている米国屈指の学術都市である。

米国経済の好調さを背景に昨年末まではトランプ大統領の【再選】は確実視されていた。ところが中国を発生源とする【新型コロナウイルス】の世界的な【パンデミック】(大流行)がトランプ大統領の【再選戦略】を大きく狂わせてしまった。

6月10日の時点での米国の累計【新型コロナウイルス感染者数】は前日比2万6083人増の199万9313人、死者数は前日比844人増の11万2833人で感染拡大の兆候が再び現れ出している。この原因は5月25日に中西部のミネソタ州ミネアポリス市近郊で黒人男性が白人警察官によって拘束され、その後死亡したことに対する抗議運動がほぼ全米の全州に広がったことと思われる。抗議運動では参加者は【ソーシャルディスタンス】を無視して行動しているからである。

【感染拡大】と【抗議運動の拡大】にトランプ大統領が適切な措置を取らなかったことからトランプ大統領の支持率は5月に末には急落したと思われる。

世界で初めて24時間ニュースを専門に流すテレビ局【CNN】から世論調査を委託された世論調査会社【SSRS】は6月2~5日ni世論調査を実施している。調査結果ではトランプ大統領の支持率は先月より7ポイント下がって38%、不支持率は57%、登録有権者の間でのトランプ大統領の支持率は41%、民主党の指名を確実にしている元副大統領のバイデン氏の支持李は55%でトラン汪大統領の支持率を14%上った。トランプ大統領の支持率は危機的状況にまで下落したことになる。

さらにトランプ大統領の再選に止めを刺しかねないのが8日に発表された【NBER】の【景気後退宣言】である。   (おわり)

 

 

 

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2020年6月 9日 (火)

第2次感染爆発の可能性が高まってきた米国

現在、【新型コロナウイルス】の【新規感染者】が大幅に増え続けているのは、【ブラジル】、【米国】そして【ロシア】である。

【ブラジル】の感染者数は、6月1日の時点で55万5383人であったが、6月2日以降は【新規感染者数】の増加速度は加速し、6月2日から7日までの5日間で14万6399人増え、1日平均2万9680人増えた。

【米国】の【新規感染者数】の増加速度は衰えてはいるが、6月1日時点の感染者数は181万1020人であったが6日後の感染者数は194万3647人となり、6日間で13万2627人、1日平均2万2104人増えた。

【ロシア】も【新規感染者】の増加速度は低下しているが6月1日時点の感染者数は41万4878人となったが6月7日の感染者数は46万7673人となり、6日間で5万2895人、1日平均で8816人増えた。

世界最大の感染大国でありながら【米国】は感染拡大阻止よりも経済再開に力点を置いている。米国で感染者が多い州はニューヨーク州が飛び抜けていて30万人を超えている。それに続くのがニューヨーク州に隣接するニュージャジー州、マサチューセッツ州、カリフォルニア州、ペンシルバニア州と続く。

米国で経済発展が著しい州は、「①【カリフォルニア州】(2017年のGDPは世界第5位で2兆7470億ドル)、②【テキサス州】(GDPは世界11位で1兆6960億ドル)、③【ニューヨーク州】(GDPは世界第13位で1兆5470億ドル)」であるがそれだけにこれら3つの州は経済活動の再開に前のめりになっている。

しかし、ニューヨーク州は感染者が30万人を超えていることから経済活動再開には慎重である。【カルフォルニア州】と【テキサス州】は5月7日から一部経済活動を再開させている。【カリフォルニア州】はテクノロジー(IT関連)とエンターテインメント(映画産業やデズニーランド)と農業(果実やワイン製造)が州の経済を支えている。

【テキサス州】は石油産業、航空宇宙産業、牧畜業、さらに近年はトヨタの進出によって自動車産業も州経済を支えている。雇用の面ではトヨタを中心に日本系企業が最も雇用者数が多い。

【経済活動】の再開によって5月下旬jからノースカロライナ州、アーカンソー州、バージニア州、メリーランド州、ネブラスカ州、イリノイ州など23州で新規感染者数が増えている。理論的には【テキサス州】が今後感染拡大が顕著になると予測されている。

感染拡大がさらに顕在化しつつあった5月下旬に中西部のミネソタ州で警官による黒人殺人事件が起こり、裁判の公正を求めるデモが全米各地に飛び火しした。デモはソーシャルディスタンス無視しているので第2次の感染拡大が起こるリスクが高まったのである。

第2次感染拡大が起これば米国発の景気後退が世界中に伝播することになる。   (おわり)

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2020年6月 2日 (火)

コロナ禍と民衆の暴動によって窮地に追い込まれたトランプ大統領

米国の【新型コロナウイルス】の被害は、6月1日の時点で感染者数は180万9106人、死者数は10万4381人で、米国は世界の感染者の28%、死者数の27%を占めている。感染者数は5月26日~6月1日からの7日間で13万0259人、1日平均1万8612人増え、死者数は7日間で6187人、1日平均884人増えている。新規感染者数と死者数の増加のペースは下がったものの米国は州によっては【新型コロナウイルス感染】拡大が収束に向かっているとは言い難い状況が続いている。

米国を【新型コロナウイルス感染】の大国にしてしまった原因は,米国では地方政府(州政府)の権限が強いことと、トランプ大統領がコロナウイルスの感染の深刻さを理解できなかったことにある。

【新型コロナウイルス感染】拡大を阻止するために中国や欧州の感染被害の大きい国々は感染者多い地域の【都市封鎖】(ロックダウン)を最初に行い、その後、封鎖を全土に拡大していった。ところが米国は内政の権限は州政府に与えられているので州によって対応は分かれ、都市封鎖は行われず【自宅待機】となったがそれでも全人口の92%に限定された。米国の対応の遅れと対応が徹底できなかった原因は【コロナウイルス】に関するトランプ大統領の発言が原因である。

コロナ感染がまだ拡大していない初期段階でトランプ大統領は、「(コロナウイルスは)ある日いきなり消えるよ。奇跡のように消えてなくなる。」と発言したり。3月中旬には【【新型コロナウイルス】はどうやら4月には理論上消え、奇跡のように消えるらしい。本当だといいな。」と一国の指導者としては根拠のない無責任な発言を繰り返していた。この結果、与党共和党所属の知事は大統領を見習ってコロナウイルス対策に後ろ向きであった。人口100万人につき一人以上の死者が出ると米国各州は【自宅待機令】を発令することになったが共和党の知事の州は発令するのにのに6日、野党民主党の知事の州は2.5日であった。

5月の第2週に入ると経済活動を段階的に再開させる州が現れたがその間にも【新型コロナウイルス】の拡大は続いていた。一向に感染拡大が収束せず、多くの国民はストレスをため込んでいた。そのような状況下で5月25日に中西部のミネソタ州ミネアポリス市近郊で白人警官が黒人のジョージ・フロイド氏を逮捕する際に膝で首を地面に押し付け、その後死亡した事件が起こった。この事件を契機に白人警官に対して公正な裁判が実施されることを要求する抗議運動が起こり、その動きは全米の数10の主要都市に拡大している。

この抗議運動は【コロナウイルス感染拡大の影響によって職を失った人々の不満のはけ口となり、抗議運動が小売店などなどに陳列されている商品の略奪運動に変質している。暴動が起こっていることによりこの処理を誤ると米国経済の回復は長引き、黒人を敵に回したことによりトランプ大統領の再選は見通しが立たなくなった。   (おわり)

 

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2020年5月25日 (月)

米国の2020年5月の失業率史上最悪の20%超えの可能性高まる

米国の5月24日時点の【新型コロなウイルス感染者数】は164万1585人、【死者数】は9万7686人。【死者数】は今月中に10万人を超えることは確実であろう。米国は【感染者数】においても【死者数】においても群を抜いて世界1位である。因みに【感染者数】の2位はロシアで34万4481人でその差は約130万人、【死者数】でも2位の英国は3万6754人であるからその差は約6万人である。

直近1週間の米国の感染者数と死者数の推移は以下の通りである:【感染者数】は5月18日が150万8308人(前日比+2万0260人)、【死者数】は9万0347人(前日比+785人)。19日が【感染者数】152万8568人(+2万0260人)、【死者数】9万1921人(+1574人)。20日が【感染者数】155万1853人(+2万3283人)、【死者数】9万3489人(+1518人)。21日が【感染者数】157万7141人(+2万5294人)、【死者数】9万4702人(+1263人)、22日が【感染者数】160万0937人、【死者数】9万5979人(+1277人)。23日が【感染者数】161万3476人(+1万64万人)、【死者数】9万6662人(+685人)、24日が【感染者数】164万1585人、【死者数】9万7686人(+1034人)。

【感染者数】と【死者数】の増加のピークは過ぎたとはいえ経済活動の全面再開は時期尚早である。しかしながら3月中旬以降、低賃金の労働者を中心に失業者が急増し、4月には2050万人が失業した結果、米国の4月の【失業率】は3月の3%台から14.7%に跳ね上がった。失業率の上昇を放置すれば米国では犯罪が多発しかねない。それを回避するためには都市封鎖をした42州のうち約半分の州では【経済活動】の一部再開に踏み切らざるを得なかったのである。

州民の生命を危険に晒す可能性のある経済活動の一部再開のもう一つの理由は、11月実施される大統領選、連邦下院議員選挙それに上院議員の3分の1の改選対策である。【コロナウイルス感染拡大】に対して米国民のトランプ大統領や共和党に向ける目は日々厳しさを増して各種世論調査ではトランプ大統領の再選には赤信号が灯りだし、上院議員の改選でも共和党の候補者は苦戦を強いられている状況が鮮明になっている。この厳しい状況を打破するには経済状況を好転させる以外の方策はないのである。

ホワイトハウスの経済顧問のハセット氏は5月24日、ニュース専門のケーブルテレビ【CNN】のインタビューで「米国の失業率は今月はさらに悪化して20%を超えるだろう。(失業率の悪化は)6月まで続いた後、改善される。」と述べた。ハセット氏の手元には5月の【雇用統計】の一部の資料があると思われるので予測は的中すると思われる。

ハセット氏は、第3四半期(7~9月)の失業率は大幅に下がると予測しているが大統領選までは失業率は10%を超えるとも述べている。

日本の失業率も米国ほどではないにしろ上昇するであろう。   (おわり)

 

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2020年5月17日 (日)

新型コロナウイルス感染拡大阻止に失敗して再選に赤信号が灯ったトランプ大統領

2020年5月16日現在の米国の【新型コロナウイルス感染者数】は146万6682人、【死者】は8万8730人である。3月1日の時点の【感染者数】が78人、【死者】が1人であったことから判断すればトランプ大統領が中国に責任を転嫁したところで米国が【新型コロナウイルス感染拡大阻止】に失敗したことは明白である。

この厳粛な事実を国民は冷静に受け止め、5月11~12日に実施された世論調査では【選挙人登録の有権者】の46%が11月3日に行われる予定の大統領選挙で民主党の大統領選候補者にほぼ決定したジョー・バイデン氏に投票すると回答している。トランプ大統領支持すると回答したのは38%で、バイデン氏がトランプ大統領を8ポイント上回った。先週の世論調査ではバイデン氏がトランプ大統領を2ポイントリードしていたのでその差はさらに拡大したことになる。。トランプ大統領の実績に関しては4月半ばの調査ではトランプ大統領の実績を支持するという回答は45%、支持しないが51%であったが今回の調査では支持するが41%、不支持が56%となった。再選を目指すトランプ大統領にとってはまことに厳しい数字である。景気回復の見通しが全く立たないことからトランプ大統領の再選委は赤信号が灯ったと言えよう。

こうした3月以降の支持率の下落を受けてトランプ大統領は4月16日、経済活動再開の指針を公表した。その指針は「14日連続で新規感染者数が減少すれば外出制限や経済活動の制限を緩和する」というものである。これに呼応して南部のジョージア州やテキサス州などが外出制限や経済活動制限一部を5月に入ってから緩和した。

外出制限の緩和や経済活動再開が早すぎると再び感染者数の増加につながるとして公衆衛生や医療の専門家は慎重な姿勢を示したが信用調査機関は外出制限や経済活動の制限が長引けば今年の第2四半期(4~6月)のGDPは30%減少するという調査結果を発表した。【再選】しか興味のないトランプ大統領は景気の早期回復のために【経済活動制限緩和】に舵を切った。しかしながら米国は各州の行政に関する権限は州知事に与えられているので大統領と言えども知事に対する命令権はない。その結果、外出制限や経済活動の制限緩和の決定は各州が独自に実施することになった。

小説【風と共に去りぬ】の舞台となった南部のジョージア州は4月24日、全米第2位の人口を誇り、経済発展が著しいテキサス州は28日に5月からの外出制限や経済活動の一部緩和を発表した。

4月下旬から新規感染者数が減少傾向にあったが5月に入って外出制限を実施していた42州のうち半数近くの州は外出制限が緩和されると【移動の増加】が起こり、それによって5月8日以降、新規感染者数は再び増加傾向に転じた。米国の2次感染者数が再び増大すれば世界経済に甚大な被害を齎すことになるし、日本にとっても対岸の火事ではすまなくなる。   (おわり)

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2020年5月13日 (水)

コロナウイルス拡大封じ込めより経済活動再開を優先した米国の決断は正しいのか

米国南部のジョージア州は外出制限を実施している42州の中で先駆けて外出制限と営業規制を4月24日に緩和した。その後、ジョージア州の規制緩和に半数近くの州が同調することになった。米国連邦政府の外出制限と営業制限の緩和の目安は14日連続でコロナウイルス感染者数が減少することであるが規制を緩和した州は連邦政府の指針に合致していない。

トランプ大統領の頭の中には11月に実施される大統領選での再選しかないために【コロナウイルス感染拡大】にさほど興味を示さず、当初は【民主党が流したデマだ」などとツイッターに投稿し、感染拡大阻止の対策の初動が後手に回ってしまったのである。

5月13日の夕刻の時点で世界の感染者数は416万6659人、そのうち【米国の感染者数】は約3分の1の136万9386人。世界の死者数は28万66833人で【米国の死者数】は28.6%の8万2339人。米国民はトランプ大統領のコロナウイルス感染拡大に関して中国を激しく攻撃する威勢のよさに当初拍手喝さいをしていたが136万人を超える感染者を出した責任はトランプ大統領にあると気づきトランプ大統領の支持率は急落している。

ところで、米国労働省は5月8日、2020年4月の雇用統計を発表したが4月の【失業率】は3月の4.4%から14.7%に急上昇した。戦後最悪の失業率となった原因は3月中旬から4月中旬にかけて共和党知事の8つの州を除いた42州で外出規制を発動して、レストランや娯楽施設を営業停止にしたり、外出規制によって自動車の販売店が営業不能となり、新車販売台数が激減した結果、サービス産業から製造業にまで売上高の激減の影響が波及して景気の動向を反映する非農業部門の就業者数が3月比で2050万人減少した。つまり1か月間で2050万人が失業したことになる。失業者の大半は【再雇用】を前提とする【一時解雇】であるから景気が回復すれば職場復帰の可能性が残されている。

【労働省】の発表を待つまでもなく【外出規制】に踏み切った各州政府は失業者の急増を実感したために【感染拡大のリスク】を無視してまで【外出規制緩和】に踏み切ったのであろう。しかしながらコロナウイルスの感染拡大によって発生した経済崩壊は経済活動再開だけでは阻止できない。経済崩壊の原因はコロナウイルスの感染拡大であるから【感染拡大の防止とその収束】と【経済的被害を受けた国民に対する即効性のある支援と救済】を同時に実行しなければ問題は解決しないであろう。   (おわり)

 

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2020年4月20日 (月)

再選のために経済活動の再開を画策するトランプ大統領

日本時間4月20日12:30分の時点で世界の【新型コロナウイルス】の感染者は233万3233人、死者は16万3491人、そのうち最大の被害国【米国】の感染者数はの約32%にあたる75万9118人、死者は24.8%の4万0665人に達した。3月1日の時点の【米国】の感染者数が74人、死者が1人であったことを考えればウイルス感染の恐ろしさを理解しようとしなかったトランプ大統領の責任は重い。

にも拘らずトランプ大統領は例の如く自らの非を認めることなく責任を中国やWHOに転嫁しようと躍起になっている。米国内での感染拡大防止対策の初動を遅らせたのはトランプ大統領であり、中国やWHOではない。世界の感染拡大に対する責任の一端は情報を隠蔽していた中国やWHOにはあるが。

【日本経済新聞】の【新型コロナウイルス感染 世界マップ】によれば米国の4月10~19日のコロナウイルス感染者と死者数は10日が感染者数47万6535人、死者が1万8586人、11日が52万6396人と200462人、12日が55万5313人と2万2019人、13日が58万0619人、14日が60万7670人と2万5831人、15日が63万6350人と2万8325人、16日が66万7592人と3万2916人、17日が69万9706人と3万6773人、18日が73万2197人と3万8664人、19日が78万9086人と4万0661人と推移している。10日間で感染者は26万2551人増え、死者は2万2095人増えた。トランプ大統領が主張しているようにピークが過ぎたとは言い難い状況である。

ところで、民主党のの大統領選の候補者を目指していたバーニー・サンダース上院議員が4月8日、大統領予備選からの撤退を表明したために民主党の大統領候補はジョー・バイデン元副大統領に一本化されることになった。トランプ大統領としては大統領選の準備に入りたいところであるが【新型コロナウイルス】問題で忙殺され、それどころではない。ところが米国の経済状況はここ1カ月の失業保険申請者が2000万人を超える大不況に見舞われている。経済活動を早期に再開させない限り、短期間で米国経済の復活は望めないし、トランプ大統領の再選も覚束ない。

トランプ大統領は窮状を打開するために4月16日、【新型コロナウイルス】感染拡大防止策として実行している【経済活動の制限】を緩和するためのガイドラインを公表した。その内容は地域の感染状況や医療体制が基準を満たした場合に3段階に分けて徐々に再開するというものであるが実施時期などは各州知事の判断に委ねられていて具体的な事柄はまだ何も決定していない。   (おわり)

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2020年3月 5日 (木)

中道穏健派のジョー・バイデン前副大統領と急進左派のバーニー・サンダース上院議員の闘いとなった民主党予備選

今年の11月に行われる米国大統領選挙ほど世界各国の首脳にとって関心を持たざるを得ない米国大統領選挙は歴史上なかったであろう。というのはトランプ大統領が再選されるような事態となれば米国の国益という名を借りたトランプ大統領の恫喝を交えた一方的な要求に各国の首脳は悩まされることになるからだ。

【米国大統領選挙】の仕組みは複雑で、他国民にとっては理解するのに骨が折れる。まず、野党(今回は民主党)は2月初旬の【アイオワ州の党員集会】を皮切りに野党の大統領候補決定する【予備選挙・党員集会】を各州で実施することになる。予備選挙は各州に割り当てられている【誓約代議員】の争奪戦である。【代議員】は7月に開催される民主党全国大会で投票して大統領候補を決定する役割を担っているが代議員は自分の意思で投票することはできない。予備選挙の段階で投票する候補者を指定されていて【誓約代議員】と呼ばれている。その総数は3978人で、その過半数の1991人の【誓約代議員】を獲得した候補者が民主党の大統領選の候補者となる。【代議員】は予備選で15%以上獲得した候補者の得票率に応じて配分される。

予備選が集中する2月下旬か三月初旬の火曜日は【スーパーチューズデイ】と呼ばれているが今年は14州で予備選が行われてた3月3日が【スーパーチューズデイ】であった。【スーパーチューズデイ】に先立つ【アイオワ州】、【ニューハンプシャー州】、【ネバダ州】、【サウスカロライナ州】の予備選・党員集会で支持率が低迷し、一時は撤退を噂されていた【ジョー・バイデン氏】は10州で勝利して、一躍、民主党の有力な大統領選候補者に躍り出た。

【スーパ―チューズデイ】でバイデン氏が勝利を収めた州と【誓約代議員数】は以下の通り:①【バージニア州】(99人)、②【アラバマ州】(52人》、③【ノースカロライナ州】《110人)、④【ミネソタ州】(75人)、⑤【テネシー州】《64人》、⑥【アーカンソー州】(31人)、⑦【メイン州】(24人)、⑧【オクラホマ】(37人)、⑨【マサチューセッツ州】(91人)、⑩テキサス州(228人)。

サンダース氏が勝利を収めた州と代議員数は以下の通り:①【バーモント州】(16人)、②【コロラド州】(67人)、③【ユタ州】(29人)。

最大の票田【カリフォルニア州】(415人)はサンダース氏の勝利が確実視されているが現時点(3月5日20時)では確定していない。【スーパーチューズデイ】で【バイデン氏】が獲得した代議員数は433人、【サンダース氏】は388人であった。

米国民は伝統的に共産主義や急進的な社会主義に拒否反応を示す傾向にある。【バイデン氏】の支持率が低迷したために民主党中道穏健派は危機感を抱いて一本化を図り、ピーター・ブデイジェッツ氏とエイミー・クロブシャー氏は予備選から撤退し、バイデン氏の支持に回った。バイデン氏はオバマ大統領時代に副大統領を務めた。【スーパーチューズデイ】でアフリカ系住民の多い南部諸州(アラバマ、オクラホマ、アーカンソー)で勝利したのは言わば【オバマ前大統領】の遺産を受け継いだことになるかもしれない。

【ウオール・ストリート(金融街)】はサンダース大統領の誕生に強い警戒感を持っていたがバイデン氏の大躍進を歓迎して昨日の【ダウ平均株価】は史上2番目の1173ドルという大幅な値上がりをした。   (おわり)

 

 

 

 

 

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