カテゴリー「12国内経済」の記事

2020年9月22日 (火)

横浜市IR施設事業費を見直し

日本政府は内需拡大策の一環として外国人観光客の誘致を目的に2003年4月1日から【ビジットジャパン】キャンペーンを推進してきた。2003年の訪日外国人旅行者数は521万人であったが【ビジットジャパン】キャンペーンの効果が表れ、訪日外客数が800万人を超えるとリーマンショックや東日本大震災の勃発によって1000万人には届かなかった。1000万人を初めて超えたのは安倍内閣が本格的に始動した2013年で【アベノミクス】の金融緩和によって民主党政権下の【円高】から【円安】に転換したからである。

外国人観光客の消費額である【国際観光収入】を増やす最善方法として政府が着目したのがカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致であった。このIR事業の成功例としては米国ネバダ州のラスベガス、中国特別行政区のマカオが挙げられる。マカオは2017年の国際観光収入ランキングで9位にランクインしていてその収入額は356億ドル、円換算では約3兆9160億円。マカオは2018年は日本に、抜かれランキングは11位に下がったが国際観光収入は17年とほぼ同額であった。

日本では2016年12月にIR推進法が成立、翌17年には【IR実施法】が制定され、【カジノ】を含む統合型リゾトー施設の(IR)の招致が本格した。【IR施設】の建設と運営業者の誘致に最も熱心なのは大阪市で。運営企業を公募しているが当初公募に参加する意向を示していたIR事業運営の最大手の米国の【ラスベガスサンズ】、米国の【MGMリゾーツ・インターナショナル】と日本の【オリックス】共同事業体など7社であったがコロナ禍による急激な業績悪化などが原因で公募に応じいることになったのは【MGMリゾーツ・インターナショナル】1社のみとなった。

ところで、横浜市の林文子市長は3選を目指した2017年7月の横浜市長選挙の公約では【IR施設】の誘致を明確には打ち出していなかった。選挙公約の中で【より強靭で活気あふれる横浜の経済・産業の実現で誰もがどこでも働きやすい職場の実現】という項目で「国際的MICEの誘致や海外都市との連携交流の進展による活力と賑わいの創出」と小項目を設け、IR施設の誘致をにおわせているだけである。

【MICE】は【Meeting】,【Insentive】,【Convention】,【Event】の頭文字を取ったもので国際的な大会議、研修、大会議、イベントを行える施設でIR施設には不可欠な施設である。

林市長は2019年に【TR施設】の誘致を行うことを発表したが、選挙公約には具体的に【IR施設】の誘致を唱えていなかったことから市民の反発を買い誘致反対の署名活動が現在行われている。

さらに今年に入ってコロナ感染の拡大などを理由に横浜市の公募に応じる意向を示していた【ラスベガスサンズ】が撤退を発表した。林市長はIR施設の誘致は継続して行うと発言しているが横浜市の来年度の税収はコロナ禍によって減少することは避けられないのでIR施設事業費の見直しをすると林市長は9月18日に発表した。

来年7月には林市長は再び選挙の洗礼を受けなければならない。誘致反対運動の盛り上がり如何によって有力視されていた横浜市のIR施設誘致計画はとん挫するかもしれない。   (おわり)

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2020年9月 8日 (火)

経営不振に陥った日産日本政策投資銀行から1300億円の政府保証付き融資を受ける

【日産】は5月28日、2020年3月期(2019年4月1日~20年3月31日)の決算を発表した。決算内容は以下の通り。

【売上高】9兆8788億円(前年比14.6%減,、世界販売台数493万台)、【営業利益】404億円の赤字(前年は3182億円の黒字)、【当期純利益】6712億円の赤字(前年は3191億円の黒字)。

この巨額の赤字額は1999年に日産の再建のためにフランス政府が出資している自動車メーカー【ルノー】がカルロス・ゴーン氏を【日産】に送り込んできた1999年の6844億円の赤字額に次ぐ巨額の赤字額である

【日産】は6月5日、2020年第1四半期の決算を発表したが【売上高】は前年同期比50.2%減の1兆1742億円、【営業利益】は1539億円の赤字(前年同期は16億円の黒字)、【当期純利益】は2856億円の赤字(前年同期は64億円の黒字)であった。この決算内容から【日産】は2021年3月期(2020年4月1日~21年3月31日)には【フリーキャシュフロー】(自由に使用できる現金)が不足するのは明白である。

政府系金融機関【日本政策投資銀行】はコロナ禍の影響拡大に備えるため、【危機対応融資】を実施し、147件の融資を実行した。【日産】も融資を申請し、1300億円の融資を受けることが決定したが【日産】の融資には1000億円の政府の保証が付いている。万一、返済が不能になった際には1300億円のうち1000億円を政府が支払うのである。このような特別優遇措置には政府高官が介在しない限り不可能であろう。

【日産】の本社は横浜市西区にあり、日産の下請け企業や関連企業の多くは菅官房長官の選挙区神奈川2区内(横浜市西区、南区、港南区)にあり、日産と菅官房長官の関係は良好とされる。それ故に【危機対応融資】で【日産】に対して菅官房長官が便宜を図ったのではないかという憶測が広まっている。状況証拠を基にしているだけであるが。   (おわり)

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2020年8月24日 (月)

安倍内閣の唯一の実績訪日外国人客数激増を台無しにしたコロナ禍

日本の【インバウンド数】(訪日外国人旅行客数)が初めて1000万人を突破したのは第2次安倍内閣が本格的に始動した2013年であった。それを齎した最大の要因は【アベノミクス】の【3本の矢】の一つ【大胆な金融緩和】による【円安】であった。

民主党の3代目の首相であった野田佳彦首相が退陣を表明した2012年11月16日のドル/円相場は1ドル=80.17円であったが2013年4月4日に日銀が【量的・質的金融緩和策】を発表した6日後の4月10日のドル/円為替相場は1ドル=99円77円と145日間で19.6円の円安となった。

日本政府が【インバウンド】の増加に舵を切ったのは小泉純一郎内閣の2003年の4月1日からで【ビジットジャパン】と銘打ったキャンペーンを展開した。キャンペーンの成果で【訪日外客数】は増えたが2008年9月の【リーマンショック】と2011年3月の【東日本大震災】によって【ビジットジャパン】キャンペーンの成果は台無しになった。

2012年の【訪日外客数】は前年比34.8%%増の836万8000人であったが2013年には【円安効果】で初めて前年比199万4000人増の1036万4000人となり、1000万人を超えた。14年.は前年比304.9万人増、15年には円安が頂点に達しことにより前年比632.4万人増、16年には430.2万人増えて2000万人を突破し、17年には465.2万人増、18年には250.1万人増えて3119万2000人となり3000万人を突破した。昨年は69.0万人増の3188万2000人である。18年と19年に【訪日外客数】の伸びが鈍化したのは日韓関係の悪化により訪日韓国人が激減したからだ。

今年に入って1月の【訪日外客数】は前年同月比で微減(1.1%減)の266万1022人、2月は中国と韓国で【新型コロナウイルス】感染拡大の影響で【訪日外客数】は前年同月比で58%減の108万5147人、3月には感染拡大の影響がさらに深刻となり、【訪日外客数】は前年同月比で93%減の19万3658人となり、2020年第1四半期(1~3月)の【訪日外客数】は前年比53.9%減の392万9827人であった。①

第2四半期(4~6月)の【訪日外客数】は前年同期比99.9%減の1万0980人である。日本の観光業界は壊滅的な打撃を受けたと言っていい。これは何も日本ばかりではなく全世界的な傾向である。【訪日外客数】は一昨年3000万人を超えたが世界的な観点に立てば日本の観光業はまだ観光先進国には後れを取っている。

ロンドンに本拠を置く世界規模の調査会社【ユーロモニターインターナショナル】の【外国人訪問者の多い都市ランキング2019年】によればべス100にランクインしている都市はアジア地域が43都市、ヨーロッパが36都市である。トップ3は一位が香港で2671万6800人、2位がバンコク(タイ)で2584万7000人、3位がマカオで2063万人。日本の都市では【東京】が998万5100人で17位、【大阪】が786万1500人で28位、【京都】が329万4200人で67位、【千葉】が268万3900人で86位、【福岡】が243万6900人で93位であった。

コロナ禍の影響で各国が外国人の入国禁止措置を取ったために先進国の内需(主として観光業の需要)は壊滅状態になり今年の第2四半期のGDP成長率は先進7カ国はマイナス成長となった。外国人の旅行消費に依存する経済はリスクが高いことを今回の【コロナ禍】は証明したことになる。

タイのバンコクの今年の外国人旅行者数は対銀行の予測では800万人である。前年比で69.1%減となる。昨年のバンコクの外国人旅行消費額は504億ドルでバンコクのGDPの11.4%に該当する。今年はその70%が消えるのである。観光収入に依存する都市の経済基盤は脆弱である。

日本の都市はそれほど観光収入に依存していないがコロナ収束後の観光業の在り方を検討しておく必要はあるであろう。   (おわり)

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020年8月 2日 (日)

コロナウイルス感染拡大第2波の到来を予感させる日本各地の新規感染者数最高値の更新

7月下旬以降、東京都をはじめ首都圏の3県(埼玉、賭場、神奈川)、愛知県、大阪府、福岡県などの【新規感染者数】の最高値が更新されている。それに伴い全国の【新規感染者数】の最高値も書き換えられている。

これまで全国の【新規感染者数】の最高は4月11日に記録した691人であったが7月22日には791人となり記録は書き換えられ、31日には1323人、8月1日には1536人と記録を更新した。全国の新規感染者数】は4月11日の最高値の2倍を超えたことになる。

東京都の【新規感染者数】の最高値はこれまでで4月14日の167人であったが8月1日には472人となり、2.8倍を超えている。大阪府のこれまでの新規感染者数の最高は4月9日の92人であったが7月29日には【新規感染者数】は2.4倍を超える221人となった。

この【新規感染者数】の急増は6月19日に政府が緊急事態宣言を解除したことにより一部の経済活動が再開されたことに起因する。日本のGDPは2019年の第4四半期(10~12月)、2020年の第1四半期(1~3月)、第2四半期(4~6月)と3期連続でマイナス成長であった。経済を売り物にしてきた安倍内閣としては7月から始まる第3四半期のGDP成長率をプラスに転じることに拘ったのである。内需拡大のために国民1人当たり10万円の【特別定額給付金】を配って景気回復の準備体制を整えていた。

さらに内需振興策の切り札として【GO TO トラベル】キャンペーンを展開するために当初の計画より前倒して7月22日から開始した。ところが7月22日には全国の【新規感染者数】は791人で過去最高となり、出鼻を挫かれた格好となった。

ジャーナリス出身の某経済学者は【新規感染者数】よりも「【死者数】に注目すべきだ」と主張しているが経済活動に関して国民の懸念材料は【新規感染者数】にあるのでこの主張は国民には届かないと思われる。

何としても【GDP成長率】を好転させたい安倍首相はコロナ感染問題は西村経済再生担当相に丸投げして【知らぬ顔の半兵衛江を決め込んでいる】ように国民には映っている。

【新規感染者】の拡大は8月4日以降さらに拡大すると筆者は危惧しているが単なる杞憂に終わることを願うのみである。もしも8月中に日本の感染者数が6万人を超えるような状況が生まれると国民の間から安倍首相退陣要求が沸き起こる可能性すらある。   (おわり)

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2020年7月31日 (金)

「GO TO トラベル」キャンペーンが「GO TO 感染拡大】に変貌するリスクが高まる。

【訪日旅行事業】を手掛ける旅行会社【エアトリ】はインターネット上で7787名を対象にした【GO TO トラベル】キャンペーンに関する調査を6月26日~7月13日に実施したが政府補助金を利用して国内旅行に行くことを検討していると回答した人は86.7%%であった。

ところが7月18~19日にマスメディアが実施した世論調査では【GO TO トラベル】キャンペーには、【朝日新聞】では74%が反対。【日本経済新聞】では80%が「時期尚早」と回答した。【共同通信】の調査では反対が62%で、賛成は18.6%であった。

【エアトリ】と【マスメディア】の調査の真逆の結果は、7月10日以降、東京都のコロナウイルス【新規感染者数】が3桁台に入ったことと密接な関係がある。7月9日から東京都の【新規感染者数】は200人台に突入し、13日から15日までの3日間は100人台に戻ったが16日と17日の【新規感染者数】は300人に近い286人と293人であった。多くの国民は【感染拡大】の第2波の到来の予感が脳裏をよぎったのである。

政府は大多数の国民のキャンペーン実施慎重論を無視して7月22日から感染拡大が顕著になった東京都を除外して【GO TO トラベル】キャンペーンの実施に踏み切った。【政府観光局】の調査によれば昨年の日本国内の【延べ宿泊者数】は5億9592万6350人でそのうちの15.4%は東京都民である。宿泊者数にして約9000万人である。東京都民を除外しては【GO TO トラベル】キャンぺ―ンの経済効果は限定的にならざるを得ないであろう。

キャンペーンが始まった7月22~28日の1週間で7月に入って感染拡大が顕著になった10都道府県の【新規感染者数】は、①東京都が1562人、②【大阪府】が768人、③【愛知県】が458人、④【福岡県】が367人、⑤【埼玉県】が255人、⑥【千葉県】が189人、【⑦神奈川県】が179人、⑧兵庫県】が173人、⑨【京都府】が81人、⑩【北海道】が35人。

【GO TO トラベル】キャンペーンの影響が【新規感染者数】に反映されるのは8月4日ごろからである。【エアトリ】の調査によれば今年の夏の旅行先の人気スポットは①【沖縄県】、②【北海道】、③【福岡県】、④【京都】、⑤【大阪】である。これらの道府県はキャンペーンが今後も継続されるさせるならば【新規感染者数】は拡大することになる。子供たちの人気スポット【デズニーランド】が立地する千葉県も感染者数は増加するに違いない。【GO TOトラベル】キャンペーンは【GO TO 感染拡大】キャンペーンに変貌するリスクを内蔵しているのである。

8月に入っても【新規感染者数】が増加し続ければ国民の旅行意欲は減退してキャンペーンの経済効果は一層減少することになる。【感染拡大】を抑制するために【GO TO トラベル】キャンペーンはいったん中止して【感染拡大】が鎮静化してから再開することが筆者には合理的だと思えるのであるが。  (おわり)

 

 

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2020年7月22日 (水)

感染拡大最中の【GO TOトラベル】キャンペーンの経済効果は限定的

現時点で1400万人を超える【新型コロナウイルス】の感染者が誕生したことによって世界の観光業界は大打撃を被っている。中でも航空業界と宿泊業界の損害は甚大である。

【国土交通省】は内需拡大のために【訪日外国人客】の日本国内での消費を取り込むために2003年から【ビジットジャパン】キャンペーンを開始した。このキャンペーンが軌道に乗り出したのは【円安】となった2013年以降で2019年の【訪日外客数】は3189万人でその旅行消費額は4兆8000億円を超えた。

ところがである。【コロナ禍】によって2019年の第1四半期(1~3月)の【訪日外客数】は前年比77.45%減の374万6000人と激減した。その結果、【訪日外客】の旅行消費額は前年比41.6%減の2兆4326億円にすぎなかった。【第2四半期】(4~6月)の【訪日外客数】はさらに悲惨で前年比99.9%減の7300人でその旅行消費額は12億円程度である。

この惨状を打開するために【国交省】が考え出した政策が日本人の日本国内旅行で観光業界の惨状を救おうという【GO TOトラベル】キャンペーンであった。但し【国交省】がこの政策の立案を開始した時期は不明であるが恐らく3月以降であろう。そのために計画開始日の7月22日前後の【新型コロナウイルス】感染拡大までは織り込んでいなかった思われる。

6月19日に政府は【緊急事態宣言】を解除して経済活動を再開させるという危険な賭けに出た。6月中は感染の拡大の明確な兆候は表れていなかったが7月1日ごろから東京都では【感染拡大】の兆候が表れ始めた。7月10日からは3日連続で【新規感染者数】は200人台となり、13日から3日間は100人台に戻ったが15日から3日連続で200人台に回帰し、19日と20日は再び100人台に戻ったが21日と22日は再度200人台に戻っている。

7月だけで【東京都】の【新規感染者数】は3000人を超えた。さらにここ4・5日は首都圏の埼玉、千葉、神奈川の【新規感染者】が急増し、神奈川県では【神奈川アラート】を発動した。愛知と福岡の知事は感染の第2波が到来した延べ警戒感を強めている。大阪府も新規感染者が激増している。

このような状況下では国民の【GO TOトラベル】キャンペーンへの熱意も冷め、観光地の宿泊施設ではキャンセルが激増しているという。キャンセル料は国が一部負担すことになったが【国交省】が描いた夢ははかなく消えようとしている。旅行客が激減しては経済効果も低下することになる。

今回の【コロナ禍】で鮮明になったのは日本には地方自治が存在しないという冷徹な現実である。地方の自治権を強めていかなければ日本には未来がないであろう。地方の現実を把握していない中央官庁の官僚が考え出した政策は地方の実情を反映していないからである。   (おわり)

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2020年7月19日 (日)

日本の新型コロナウイルスの感染拡大の元凶は東京五輪と東京都知事選(2)

東京都は、政府が6月19日に【緊急事態宣言】を解除したのと歩調を合わせて【外出自粛要請】と【休業要請】を解除した。【外出自粛】と【休業】の規制が解除された初日の6月20日の東京都との【新型コロナウイルス感染者数】は39人、21日は34人、22日が29人、23日が31人、24日が55人、25日が48人、26日が54人と24日を境に感染者数のステージが上がった。6月27日以降の感染者数は57人、60人、58人、30日には54人と【新規感染者数】は50人台で定着している。

7月に入ると7月1日の【新規感染者数】は速報値では67人であったがその後125人に訂正された。7月2日は107人、3日が126人、4日が131人、5日が111人、6日が102人、7日が106人と100人台が常態化した。7月8日こそ76人と2桁台に戻ったが9日から4日連続で200人台となり、13日から4日間、【新規感染者数】は一端100人台に戻ったが16日以降は300人に近い200人台が続いている。

東京都は都知事選告示1週間前の6月11日に【東京アラート】を解除したが解除後の12日から[新規感染者数】は【東京アラート】発動の基準になる【モニタリング指数】の1日20人を超えるようになった。6月12日が25人、13日が24人、14日が47人、15日が48人、16日が27人、18日が41人、19日が35人である。コロナウイルス感染と発症には2種週間程度のタイムラグがあると言われているので五月末頃から東京都の感染は拡大していたと考えるべきであろう。

純粋に都民の生命を守るという見地から小池百合子知事が【新型コロナウイルス】の感染拡大阻止取り組んでいたならばここ3日間の3〇〇人に近い【新規感染者】は生まれなかったと言える。再選のために小池知事は【コロナウイルス感染拡大阻止】よりも【経済・社会活動の再開】を優先させたのことになる。但し、小池知事の選択は都知事選での立候補者を擁立せずに暗黙の了解で小池知事再選を支援した自民党への配慮があったためでもある。

日本での【コロナ感染拡大】は他国とは異なり、東京五輪開催が予定されていたために3月の早い段階で外国人の日本への入国を禁止できなかったという特殊事情があった、しかしながら第2波の感染拡大になりかねない現在の状況を招いたのは国と東京都の人為的なミスと言えよう。   (おわり)

 

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2020年7月18日 (土)

日本の新型コロナウイルスの感染拡大の元凶は東京五輪と東京都知事選(1)

4月7日、政府は【新型コロナウイル】の感染拡大を阻止するべく東京都など7都府県に【緊急事態宣言】を発動した。その後、6道県にそれを拡大し、最終的には日本全域に【緊急事態宣言】を拡大した。【緊急事態宣言】による不要不急の【外出自粛要請】や【休業要請】には法的強制力はないがないが国民の大半は2つの要請に協力したために日本の内需はリーマンショック時よりも落ち込み、内需主導型の日本経済の2020年第2四半期(4~6月)の成長率はマイナスになることが確実となった。

4月以降、様々な要因が重なりマスメディアの各種世論調査での安倍内閣の【支持率】はおおむね30~40%台で、【不支持率】が支持率を大きく上回っている。当然、安倍内閣はこの状況を打開するための手立てを模索するわけでその結果実行されたことと言えば【特別定額給付金】と【アベノマスク】と呼ばれた感染予防に役立つとされたマスクの全世帯への配布であったがどちらも練り上げた政策策ではなかったなかったことから混乱を生じ、安倍内閣が期待したほど内閣支持率には貢献しなかった。

安倍首相は2度目の首相就任以来、日本経済立て直しに精力を注入してきたが【金融緩和】による円安によって【株高】と【訪日外国人客】(訪日外客)数の激増をもたらした。安倍首相が首相に再度就任した2012年の株式市場最後の取引日の12月28日(大納会)の【日経平均株価】は年初より23%上昇して1万0395円であったが昨年末の【日経平均株価】は2万656円と7年間で1万3261円上昇している。【訪日外客数】は2012年が836万7000人であったが2013年には初めて1000万人、を超えて1036万4000人となり昨年は3188万200人と8年間で2351万5000人増加している。

だが【コロナ禍】が安倍首相の功績を台無しにしてしまった。【コロナウイルス感染】が日本ではさほど深刻に受け止められていなかった3月19日の【日経平均株価】は19日以前の2度の株価の大暴落を経て1万6552円にまで下落した。約80日で7104円の大暴落である。7月17日の株は2万2696円にまで戻っている。現在の世界の株価は実体経済とは大きく乖離していて年金マネーを中心とする【機関投資家】や【ファンド】のマネーゲームと化している。機関投資家の中では日本の【年金積立金管理運用独立行政法人】(GPIF)が世界最大でその運用資産は169兆円である。3月の株式大暴落で【GPIF】が保有する株式の評価損が17兆円に及んだ。

【コロナ禍】によって【訪日外客数】も壊滅的な影響を受けている。【緊急事態宣言】の発動によって外国人の日本入国が禁止されたことによって4月の【訪日外客数】は前年同月(292万人)比99.9%減の2600人、5月も前年の277万人から99.9%減少して1700人、6月は前年の288万人から99.6%減の2900人であった。

【訪日外客数】の想像を絶する減少に心を痛めた国交省が国内旅行の需要を高めるために考え出したのが【GO TO トラベル】キャンペーンである。自由に日本国内を旅行するには【緊急事態宣言】は邪魔になるので政府は【感染拡大】の懸念があるにもかかわらず【緊急事態宣言】解除を強行したのである。

【GO TO トラベル】キャンペーンの企画自体は必要であるが夏休みが始まる7月22日からキャンペーンを始める以外の選択肢はないのか議論が分かれるところであろう。【経済活動再開】の効果を重視するのであれば7月22日がベストとなる。一方、【感染拡大阻止】を重視するならば秋の旅行シーズンまで先延ばしする選択肢があってもいいのではなかろうか。

何はともあれ【GO TO キャンペーン】の実施は日本全国にコロナウイルスをまき散らす【コロナウイルス感染拡大キャンペン】になりかねない危険性を孕んでいることを我々は肝に銘じるじるべきであろう。  (つづく)

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2020年5月29日 (金)

コロナウイルス禍で日本の雇用情勢悪化

【総務省統計局】は5月29日、4月の【雇用統計】を発表した。【就業者数】は6628万人で前年同月比80万人減少した。これは88カ月ぶりの減少であった。【雇用者数】は5923万人で、前年同月比36万人の減少でこれも88カ月ぶりの減少であった。【完全失業者数】は189万人、前年同月比13万人の増加で3カ月連続の増加である。

ここ数年の日本の【完全失業率】は2017年が2.8%、18年が2.4%、19年が2.4%,20年1~2月も2.4%で推移していたが日本国内で【新型コロナウイルス】の感染が3月中旬から拡大し出すと3月の完全失業率は2.5%,4月は2.6%と上昇し続けている。【完全失業率】の上昇に伴い、3月の【完全失業者数】は前月より6万人増の172万人、4月は3月より17万人増えて189万人となった。

【有効求人倍率】も下落し、3月の【有効求人倍率】は2月より0.06ポイント下がり、3年半ぶりに1.4倍を割って1.39倍となった。【有効求人倍率】の低下は【新規求人数】の減少を意味し、【新規求人数】は1月から前年同月比10%超の落ち込み、3月も12.1%落ち込んだ。

2月の【新規求人数】の落ち込みは製造業が中心であったが3月からは非製造業でも求人数減少は拡大している。雇用の先行指数とされる【新規求人数】は【訪日外国人旅客数】の急減の影響で【宿泊・飲食サービス業】が前年同月比19.5%減、【卸・小売業】が15.0%の減少であった。

日本の4月の【完全失業率】が上昇したと言っても米国に比べれば日本の失業率上昇の度合いは微々たるものである。米国の4月の失業者は2050万人増えて【失業率】は3月の3%台から14.7%に急上昇している。米国と日本の【新型コロナウイルス】被害の格差も日米の失業率の差の要因の一つとも言えるが最大の原因は日本では従業員の解雇を簡単にはできないために、雇用者が仕事をしなくても給与や賃金を雇用者が支払って【休業者】という扱いになっている。米国は企業の業績が落ちれば企業はすぐに従業員を【レイオフ】(一時解雇)ができるので失業者が増え、失業率が上昇する。

現在、日本は仕事のない雇用者を休業者としているので失業率はさほど上昇しないのである。4月の休業者数は597万人である。企業の業績悪化が長引けば【休業者】はいずれ【失業者】となる。

【コロナウイルス禍】が長引けば日本の【完全失業率】も10%に達する可能性はある。失業率が急上昇すれば社会不安を誘発するので日本は【コロナウイルス禍】を1日も早く収束させなければならない。   (おわり)

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2020年5月28日 (木)

景気後退期に突入した日本経済

2019年10月1日から消費税の税率は食料品など一部の例外を除き、8%から10%に引き上げられた。2018年7月6日から【米中貿易戦争】が勃発し、その悪影響が日本経済にも波及していたので純粋に経済的見地から判断すれば【消費税率の引き上げ】は再々再度見送るべきであった。しかし、安倍首相は消費税率の引き上げにゴーサインを出さざるを得なかった。【森友学園】への国有地払い下げ問題で安倍首相は財務省に大きな借りを作ったからである。

【安倍内閣】は消費率引き上げ後の個人消費の落ち込みを避けるために事前に様々な対策を講じていたが消費税率引き上げ前の【駆け込み需要】の反動で2014年の第2四半期(4~6月)の名目GDPは前期比マイナス0.1%、年率換算でマイナス0.4%であった。

この苦い体験から安倍内閣は個人消費の落ち込みを回避すべく様々な手立てを講じたがその成果を得ることなく2019年第4四半期の名目GDP成長率は予想外の下落幅で6.3%減となった。政府は2020年の第1四半期(!~3月)での名目GDP成長率のプラスへの転換を期待していたが中国で湖北省武漢市を中心に【新型コロナウイルス】の感染拡大が1月下旬から顕著になり、2月に入って武漢市が封されるとその影響は中国に進出している日本企業にも飛び火し、日本企業の中国市場での販売額が前年比で大きく落ち込んだ。

【新型コロナウイルス】の感染は3月中旬以降、欧米に伝播し、欧米の感染被害を受けた国々は入出国を厳しく制限し、その影響は観光産業に甚大な損害を与えることになった。当然日本もその被害を受けたため日本の第1四半期(1~3月)の名目GDP成長率はマイナス3.1%となり日本のGDP成長率は2四半期連続でマイナス成長になった。欧米では2四半期連続のマイナス成長は景気後退期に突入したと理解されている。

日本も3月下旬から感染拡大期に入り、4月7日には【緊急事態宣言】を7都府県に発出した、7都府県は不要不急の外出自粛要請や生活に欠かせないスーパーやドラックストア、医療機関、銀行などを除く店舗には休業を要請をした。経済活動よりも国民の生命を優先させたのである。

この結果、経済活動はマヒ状態になり、第2四半期(4~6月)の名目GDP成長率はマイナス10%を超える可能性が高い。この感染拡大の収束時期が誰にも分らない以上日本経済の先行きは不透明である。   (おわり)

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