カテゴリー「9政局」の記事

2020年6月28日 (日)

9月衆院解散説に信憑性はあるのか

【新型コロナウイルス】の感染拡大という状況下で国のコロナ対策は前例のない分野に踏み込んだために後手後手に回り、4月下旬以降、国民のフラストレーションは爆発寸前にまで達していた。そうした最悪の時期であった5月に実施された各種世論調査の結果安倍内閣の支持率は大幅に下落した。

【内閣支持率】の低い順から調査結果を並べると電話による回答とネットによる回答を併用している【選挙ドットコム】の調査では「安倍内閣支持は24.9%、不支持が48.8%、【毎日新聞】は支持が27%、不支持が64%、【朝日新聞】は支持が29%、不支持が52%、【テレビ朝日】は支持が32.8%、不支持が48.9%、【NHK】は支持が37%、不支持が45%、【共同通信】は支持が39.4%、不支持が45.5%、【読売新聞】は支持が42%、不支持が48%。【日本経済新聞】は支持が49%。

ところが中央紙やテレビのキー局などの調査は全国平均なので支持率は高くなる傾向にあるが地方紙の世論調査の結果はさらに厳しい。沖縄県の【琉球新報】の安倍内閣の支持率は18.7%,長野県の【信濃毎日】では支持率は18.6%である。沖縄県は自民党の支持基盤が弱いために内閣支持率は当然のことながら低い。

6月に入ると【特別定額給付金】の振り込みが日ごとに増加したために一般国民の政府に対する不信感は低下していたが6月18日に前法務大臣の河井克行氏夫妻が公職選挙法違反(買収容疑)で逮捕されたために再び安倍内閣に向ける国民の眼は厳しくなり【特別定額給付金】の効果は薄れた。

6月の各種世論調査の【安倍内閣支持率】は、【選挙ドットコム】は支持が0.1ポイント上がって25%、不支持が2.4ポイント上がって51.2%、【毎日新聞】は支持率が前月より9ポイント上がって36%、不支持は8ポイント下がって54%、【朝日新聞】は支持が2ポイント上がって31%、不支持が52%で横ばい、【テレビ朝日】は支持が0.9ポイント上がって33.7%、不支持が1ポイント上がって49.8%、【NHK】は支持が1ポイント下がって36%、不支持が4ポイント上がって49%、【共同通信】は支持が2.7ポイント下がって36.7%、不支持が4.2ポイント上がって49.7%、【読売新聞】は支持が2ポイント下がって40%、不支持は2ポイント上がって50%、

2つの調査結果を比較すると5月に低い内閣支持率を発表したメデメディァは6月には政府府に気を使い、一方、5月に高めの支持率を発表したメディァは6月には国民に配慮して支持率を低めにしたという構図が浮かんでくる。

【コロナ禍】によって安倍首相の求心力はかなり低下した。このまま手をこまねいていては安倍首相の求心力は一層衰え、安倍内閣は【レイムダック(死に体)に陥りかねない。それを避けるためか9月の衆院解散説が浮上している。

しかし、衆院解散は難しいであろう。昨年の年末頃から【次の首相にふさわしいのは】という世論調査の設問に対する回答では自民党の元幹事長石破茂氏が安倍首相を押さえていつも1位である。その差は10%程度である。自民党員間では安倍首相が1位であるが国民の間では石破氏が安倍首相をリードしている。つまり安倍首相は次回の衆院選では自民党の顔にはなりえない。安倍首相との2ショットのポスターを張る候補者は票が減りかねないリスクを冒すことになる。

安倍首相との2ショットのポスターよりも石破氏との2ショットのポスターが多くなるなどという屈辱に安倍首相は耐えられないであろう。私は衆院解散の噂は首相周辺の人たちが意図的に流しているフェイクニュースだと思っている。   (おわり)

 

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2020年4月21日 (火)

一律10万円の給付金の決定は安倍内閣支持率下落に歯止めをかけたのか

安倍首相が【改正新型インフルエンザ等特別措置法】に基づき【緊急事態宣言】を発出し、【緊急経済対策】を発表した4月第2週の週末(4月11~12日)に行われたマスメディアの世論調査の結果は少なからず安倍首相及び自民党幹部に衝撃を与えたと思われる。

自民党寄りで知られる【読売新聞】と【産経新聞】の世論調査で【内閣不支持率】が【支持率】を上回る逆転現象が起こり、しかもその差が5ポイント以上であったからだ。日本の政治に関する世論調査では最も信頼度が高いと言われている【共同通信】の4月11~12日の世論調査でも【内閣支持率】が40.4%に対して【内閣不支持率】は43%で2.6ポイント不支持率が上回ったのである。

この逆転現象が起こった原因は、【緊急事態宣言】が遅すぎたという不満と多くの国民が期待していた収入が大幅に減少した世帯には30万円を給付すると発表したが給付条件が厳しすぎて大半の世帯が受給対象から外れることが判明した結果、失望感が国民の間に広がったことである。

安倍首相は当初、国民一人当たり10万円を給付するつもりであったとされるが麻生太郎財務大臣と財務省の強い抵抗にあって財政負担が軽くて済む30万円給付を選択したと言われている。麻生大臣は2009年の首相当時に国民一人当たり1万2000円の【定額給付金】を配布している。ところが麻生大臣は大半の家庭が定額給付金を貯蓄に回したために経済対策にはならなかったという苦い経験の持ち主なので10万円の給付には反対したのである。だが今回は【緊急事態宣言】によって国民は【巣ごもり生活】を余儀なくされるので子育て世代の家庭では子供たちが休園や休校になって在宅となり、食費がかさむので給付金の大半は食料品を中心に消費に回される。麻生大臣の懸念は杞憂に終わる可能性が高い。

10万円の給付金は大半の国民には歓迎されている。18~19日に実施された【朝日新聞】と【毎日新聞】の世論調査では支持率と不支持率が拮抗する結果となった。【朝日】の調査では【内閣支持率】41%に対して【内閣不支持率】も41%、【毎日】では【支持率】41%に対して【不支持率】は42%であった。

もし安倍首相が国民一人当たり10万円の給付を決断しなかったならば反自民の旗色が鮮明な【朝日】と【毎日】の内閣支持率は30%台前半で【不支持率】は40%台半となり、10ポイント程度の差がついたと思われる。

国民一人当たり10万円の給付金は内閣支持率の大幅下落を食い止めたことになる。   (おわり)

 

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2020年4月16日 (木)

マスメディアの世論調査で内閣不支持率が支持率を上回る逆転現象が起こる

安倍首相は4月7日夕刻、【新型コロナウイルス】感染拡大防止対策のために【特措法】の基づく【緊急事態宣言】を行い、その後、政府は【緊急経済対策】を発表した。【緊急経済対策】の項目の中で国民の関心が高かったのが収入が激減した世帯に対する30万円の給付金であった。

【給付金30万円】の受給資格についての説明は、「世帯主の月間収入(本年2月~6月の任意の月)が、①新型コロナウイルス感染症発生前に比べて減少し、かつ年間ペースに引き直すと個人住民税均等割り非課税水準となる低所得世帯や、②新型コロナウイルス感染症発生前に比べて大幅に減少(半減以上)し、かつ年間ベースに引き直すと個人住民税均等非課税水準の2倍以下となる世帯を対象として、一世帯当たり30万円の給付を行う。」というものであり、この説明を読んで住民税に詳しい人以外に理解できる人はほとんどいないであろう。

自民党に好意的な記事を掲載すると言われている【読売新聞】と【産経新聞】(産経新聞・FNN合同)の世論調査が4月11~12日に行われた。【読売】の世論調査では【内閣支持率】は42%、【不支持率】は47%で【不支持率】が【支持率】を5ポイント上回った。

【産経・FNN合同】世論調査でも【支持率39%、【不支持率】44.3%で【不支持率】が【支持率】を5.3ポイント上回った。このような衝撃的な結果が出た原因は、「①【緊急事態宣言】が遅すぎた、②【緊急経済対策】の説明が分かり難い、③マスクの配布が感染拡大にどの程度役立つのかという疑問」という不満が大きかったからであろう。

4月10~12日に実施された【NHK】の月例政治意識調査では【内閣支持率】は39%、【不支持率】が38%で支持率がかろうじて【不支持率】を上回った。

【政党支持率】は【自民党】が安定していて【読売】では34%、【NHK】では33.3%。野党第一党の【立憲民主党】の支持率は、【読売】では5%、【NHK】では4%と低迷している。

日本にとって憂えるべき事態は【支持政党なし】が【読売】では44%、【NHK】では45.3%と政権政党の自民党の支持率を10%も上回っているという事実である。【支持政党なし】が40%を超えていることは日本の政治の現状に絶望している人が多いことを意味する。国会議員諸氏にはこの状況を深刻に受け止めてもらいたいものである。   (おわり)

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2020年2月25日 (火)

安倍首相は退陣に追い込まれるのか

日本の政界には【青木の法則】と呼ばれる内閣支持率と与党第一党の政党支持率に関する有名な法則がある。この法則の提唱者は、故竹下登首相の秘書から参院議員に転身し、現役時代は【参院のドン】と呼ばれ、今も政界に隠然たる影響力を持つと言われている青木幹雄氏である。

この法則の概要は、内閣支持率と与党第一党の政党支持率の合計の数値が50を下回ればその内閣の総理大臣は退陣に追い込まれるというものである。

2008年9月24日に誕生した麻生太郎内閣は発足当初から内閣支持率は低かったが、2009年の7月の【内閣支持率】と与党第一党の【自民党】の支持率は【NHK】の月例世論調査では【内閣支持率】は21%、与党第一党の【自民党】の【政党支持率】は24.9%と合計の数値は45.9%と50を下回っていた。【朝日新聞】の世論調査でも【内閣支持率】は18%、【自民党の支持率】は20%で合計で38であるからこれも50を割っていた。その結果、8月30日に実施された第45回衆議院選挙では自民党は歴史的な大敗を喫し、麻生首相は退陣を表明し、自民党は下野した。

ところで、2月22~23日に実施された【産経新聞】と【FNN(フジニュースネットワーク)】の合同世論調査によれば、【安倍内閣の支持率】は前回の世論調査(1月11~12日実施)よりも8.4ポイント減の36.2%、【内閣不支持率】は7.8ポイント増の46.7%となり、1年7カ月ぶりに安倍内閣の【不支持率】が【支持率】を上回った。【政党支持率】は与党第一党の【自民党】が前回調査より7.8%減の31.5%、野党第一党の【立憲民主党】が2.7ポイント増の8.6%でである。

【内閣支持率】と【政党支持率】の合計が67.9であるから【青木の法則】に当てはめれば安倍首相が退陣に追い込まれる可能性は現時点ではまだ低い。今月末から3月1日にかけて実施される見通しの【世論調査】の結果次第によって退陣の可能性がマスメディアによって取り沙汰されるかもしれない。

【産経・FNN合同世論調査】でも【次の首相にふさわしい政治家」とうい設問の回答では石破茂元自民党幹事長が前回より2.7ポイント増えて、21.2%、安倍首相が3.2ポイント減の15.0%、小泉進次郎環境相が5.9ポイント減の8.6%、河野太郎防衛相が4.4%、岸田文雄政調会長が2.4%、菅義偉官房長官も2.4%であった。

安倍首相は昨年12月以降3カ月連続でどのメスメディアの世論調査でも石破元幹事長の後塵を拝して、その差は徐々に広がっている。この状態が続けば次の衆院選では安倍首相は自民党の選挙の顔にはなり難いということになりなりかねない。   (おわり)

 

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2020年2月22日 (土)

激化している自民党内の権力闘争

英国の歴史家、思想家にして政治家であったジョン・アクトン卿は1887年4月5日付の英国国教会のマンダル・クライタン・ロンドン教区司教宛の手紙の中で「権力は腐敗する傾向にある。絶対権力は絶対的に腐敗する。されど民衆はさらに腐敗する。」と記している。

安倍晋三首相が2012年12月下旬に首相に返り咲いて以来7年2カ月の歳月が流れた。戦後に誕生した首相の中で安倍首相は最長の在任期間を誇っているが在任期間が長ければ長いほど権力者は腐敗し、権力者を取り巻く民衆はそれ以上に腐敗するのである。その好例が安倍首相が主催した数回の【桜を見る会】である。民衆は権力者に群がり、その利益の一部を享受する。

【桜を見る会】を巡る安倍首相の公私混同問題を国会で最初に取り上げたのは共産党の宮本徹衆院議員(48)(比例東京)で、昨年の5月13日の衆院【決算行政監視委員会】で【桜を見る会】の予算と決算を追求した。だがその追及をマスメディアは取り上げず不発に終わった。しかしながら11月8日に共産党の田村智子参院議員(54)が参院予算委員会で再び【桜を見る会】の疑惑を追及した。マスメディアも連日この疑惑を報じたため安倍首相は窮地に陥り、内閣支持率も下落することになった。

安倍首相が【桜を見る会】の疑惑で窮地に立たされた背景には安倍首相と菅義偉官房長官との間に【すきま風】が吹き出したしたために官房長官サイドが情報をリークしたという憶測が永田町では広まっている。それに対して菅官房長官が昨年9月の内閣改造で腹心の菅原一秀衆院議員と親密な関係にあると噂されている河井克行衆院議員を経産相と法相に就任させたが2人の閣僚は【公職選挙法】に抵触する疑いをマスメディアから指摘され、2人の閣僚は短期間で辞任を余儀なくされた。2人の閣僚の辞任の背景には首相官邸サイドからのリーク説が囁かれている。菅官房長官の政治的な影響力を殺ぐためである。

その後、【統合型リゾート】(IR)事業を巡る贈収賄容疑で秋元司前【IR担当】副大臣が逮捕されたり自民党には逆風が吹き荒れていた。このIR汚職事件に関する情報を提供したのも官邸サイドであると言われている。

昨年の後半に起きた自民党がダメージを受けた政治的な事件は安倍首相・麻生太郎財務相対二階俊博自民党幹事長・菅官房長官の権力闘争なのである。【桜を見る会】の問題が一向に収束する気配を見せないのは菅官房長官に恩義を感じている一部官僚がリークを続けているからだと噂されている。自民党内の権力争いの終焉は予測困難である。   (おわり)

 

 

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2020年2月17日 (月)

強固な自民党支持基盤に支えられ内閣支持率が危険水域の30%を割らない安倍内閣

【日本経済新聞】、【朝日新聞】、【毎日新聞】を除く大手マスメディアの2020年2月の世論調査の結果が判明した。

2月1~2日に実施された【JNN(TBSテレビ)】の世論調査では安倍内閣の【支持率】は前月より2.3ポイント下がって49.8%【不支持率】は2.0ポイント上がって46.8%であった。【政党支持率】は、【自民党】が前月比で0.4%減の38.2%、【立憲民主党】が1ポイント減の4.8%、【支持政党なし】が2.8ポイント増の41.7%である。反自民の野党の6党の支持率の合計が11%であるからこれでは次期衆院選でも自民党と安倍内閣によほどの異常事態が起こらない限り反自民の野党の勝利は覚束ない。

2月6~7日に行われた【時事通信】の世論調査では【内閣支持率】は前月比で1.8ポイント減って38.6%、【内閣不支持率】は前月比で2.8ポイント増えて39.8%。この世論調査の結果が異色なのは政党支持率で自民党支持率が24.3%(前月比マイナス0.6ポイント)で他の調査よりも14~16ポイント程度低く、その結果、【支持政党なし】が他の調査が40%前後であるのに対して60.3%という異常な高さなのである。2月7~10日の【NHK】の世論調査では【内閣支持率】が45%、【不支持率】は37%、【政党支持率】は【自民党】が37.4%、【立憲民主党】6.0%、【支持政党なし】は38%。

2月14~16日の【読売新聞】の調査結果では【内閣支持率】は47%(前月比で5ポイントの減少)、【内閣不支持率】は41%(前月比で4ポイントの増加)。【政党支持率】は【自民党】が40%(前月比で1%減少)、【立憲民主党】が5%(前月比で1.2ポイント減)、【無党派】が39%であった。

2月15~16日の【ANN(テレビ朝日)】の世論調査では、【内閣支持率】は前月比で5.6ポイントのマイナスの39.8%、【内閣不支持率】は前月比で6.6ポイントプラスの42.2%で不支持率が支持率を上回った。同時期に行われた【共同通信】の調査によれば【内閣支持率】は前月比で8.3ポイント減少して41.0%、【内閣不支持率】9.4ポイント増加して46.1%。【産経新聞・フジテレビ】の調査結果では、【内閣支持率】は前月比で1.9ポイント減って43.2%、【内閣不支持率】は前月比で2.6ポイント増えて40.3%であった。

日本の大手マスメディァは世論調査に関しては親自民と反自民に分かれ、親自民は【NHK】、【読売新聞】、【産経新聞】、【日本経済新聞】、【日本テレビ】、【フジテレビ】、【テレビ東京】、反自民は【朝日新聞】【毎日新聞】、【テレビ朝日】、【TBSテレビ】という色分けが定着している。ニュース配信会社の【共同通信】と【時事通信】は中立的立場と言われている。【内閣支持率】が【不支持率】を上回っているのは親自民のメディアであり、【内閣不支持率】が【支持率】を上回ったのが反自民のメディアである。

2月の各メディアの世論教唆の結果は国会論戦が本格化していなかった第1週と第2週の世論調査では安倍内閣の支持率は前月とさほど変化をしていなかった。安倍内閣の支持率が大きく下がったのは国会の論戦が本格化した第3週に入ってからである。月末に実施される【日本経済新聞】の調査結果に筆者は注目している。   (おわり)

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2020年1月30日 (木)

潮目が変わった安倍首相後継争い

盤石と思われた安倍首相の自民党内の基盤に歪(ひずみ)が目立ちだした。その発端となったのが昨年11月8日の日本共産党の田村智子参院議員の参院予算員会での内閣総理大臣主催の【桜を見る会】の私物化疑惑の追及である。【桜を見る会】の安倍首相の私物化疑惑は昨年4月に東京新聞が報じ、5月には同党の宮本徹議員が国会で質問している。だがその時は他のマスメディアは後追い取材をしなかった。

【桜を見る会】の私物化疑惑の火消しに失敗したのは安倍首相のぶら下がり会見での説明が二転三転したからである。後処理を菅義偉官房長官に首相が委ねていれば問題は大きくならなかったかもしれない。だが安倍首相と菅官房長官の間にはこの時期には隙間風が吹いていたのである。NO2は黒子に徹すれば権力を維持できるが表に現れようとすればNO2はその座を失う可能性が極めて高い。

菅官房長官は【令和のおじさん】として国民の人気が高まるとポスト安倍の首相の座を狙いはじめ、無派閥議員を中心に派閥(菅グループ 衆院6、参院3)を結成し、昨年9月の内閣改造では腹心の管原一秀衆院議員(東京9区)を経産相に、無派閥の河井克行衆院議員(広島3区)を法相に入閣させた。しかし、管原経産相と河井法相は辞任に追い込まれた。

昨年9月に実施された日本経済新聞の世論調査での【次期首相にふさわしい人物】という設問に対する回答では小泉進次郎環境相が1位の20%、2位は安倍首相で16%、3位が石破茂元幹事長で15%であった。1位となった小泉環境相は内閣改造前(8月30日~9月1日)の調査の29%から9ポイント減らしている。小泉氏の政治手腕に疑問符を付けた回答者が約3分の1いたということであろう。

【選挙ドットコム】が11月9~10日に実施した世論調査の【次期首相にふさわしい人物】への回答は、電話調査では①石破氏27.40%、②安倍首相26.20%、小泉氏20.60%、④菅氏8.80%。同ネット調査では①安倍首相29.90%、②小泉氏24.40%、③石破氏22.20%、④菅氏10.00%であった。

12月の【日本経済新聞】の世論調査では、1位石破氏20%、2位小泉氏17%、3位安倍首相15%、4位河野太郎防衛相9%、5位菅氏5%、自民党支持層では1位安倍首相25%、2位石破氏17%、3位小泉氏16%、内閣不支持層では1位石破氏31%、小泉氏25%、野党支持層でも1位は石破氏で27%、2位は立憲民主党の枝野幸男代表の22%。

今年の1月25~26日の日本経済新聞の世論調査では1位石破氏25%、2位安倍首相17%、3位小泉氏11%であった。

安倍首相は【桜を見る会】私物化に疑惑とIR汚職問題抱え、小泉環境相は不倫のホテル代金の政治資金流用疑惑で苦境に立たされている。今後、世論の動向に敏感な無派閥議員を中心に自民党内でも石破氏支持が拡大する流れができかねない。   (おわり)

 

 

 

 

 

 

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2019年12月24日 (火)

次期自民党総裁の最有力候補に浮上した石破茂元自民党幹事長

2019年12月に実施されたマスメディアの【世論調査】によれば【読売・日本テレビ合同調査】(12月13~15日)の内閣支持率は前月から横ばいの48%、不支持率も同様の40%、【日本経済・テレビ東京合同調査】(12月20~22日)の内閣支持率は前月から横ばいの50%、不支持率も同様の41%であった。     (   )内の月日は世論調査実施日

前月より内閣支持率が小幅に下落したのが【NHK】と【産経・フジテレビ合同調査】で、【NHK】(12月9日)の内閣支持率は前月より2%下落して45%、不支持率は2%上昇して37%、【産経・フジテレビ】の内閣支持率は前月より1.9ポイント下がって43.2%、不支持率は2.6ポイント上がって40.3%であった。

内閣支持率が大幅に下落したのが【時事通信】で、前月比で7.9ポイント下落して内閣支持率は40.6%、不支持率は5.9ポイント上昇して35.3%。自民党支持層にとって衝撃であったのは自民党支持率が7.1ポイントの大幅下落で23.0%となったことである。【JNN(TBSテレビ)】の世論調査では内閣支持率は5.2ポイント下がって49.1%、不支持率は5.3ポイント上昇して47.2%であった。

【内閣支持率】と不支持率】が拮抗したのが【テレビ朝日】で、内閣支持率は40.9%、不支持率が40.6%。

内閣不支持率が支持率を上回ったのが【朝日新聞】、【共同通信】それに【東京新聞】である。【朝日新聞】(12月21~22日)の内閣支持率は前月より6.0ポイント下がって38%、不支持率は6.0ポイント上がって42%、【共同通信】(12月14~15日)は内閣支持率が6.0ポイント下落して42.7%,、不支持率は4.9ポイント上昇して43.0%であった。【東京新聞】(12月14~15日)の内閣支持率は前月より6ポイントと下がって42.7%、不支持率は4.9ポイント上がって43.0%であった、

内閣支持率が下落しても【朝日】以外は内閣支持率は40%台を維持しているのでさほど問題にならない。安倍首相にとってダメージが大きかったのは【次期自民党総裁に相応しいのは?】という設問に対する回答であったであろう。【TBS】では1位が石破茂元自民党元幹事長の24%、2位が小泉進次郎環境相の19%、3位の安倍首相は12%、4位の河野太郎外相が8%、5位の岸田政調会長と菅義偉官房長官が5%、

【テレビ朝日】は石破氏25%、小泉氏18%、安倍首相14%、河野氏7%、岸田氏6%、菅氏4%の順。【フジテレビ】1位石破氏が18.5%、2位安倍首相は18.2%、3位小泉氏が14.5%。【日本テレビ】は石破氏22%、小泉氏20%、安倍首相16%、河野氏6%、菅氏5%、岸田氏4%。【朝日新聞】(安倍首相は自民党党則で4選は禁止されていることから対象外)は石破氏が23%で1位、小泉氏が20%で2位、菅氏が6%で3位、岸田氏が5%で4位、

安倍首相は全ての調査で石破氏の後塵を拝している。安倍首相にとってこれ以上の屈辱はないであろう。国民は在任期間が史上1位となった安倍首相に飽きたのである。

安倍首相が今後、自民党内で求心力を維持できるか否かは秋元司前国交省副大臣を東京地検が立件できるにかかっている。秋元議員が中国系カジノ運営業者からの収賄容疑で起訴されれば安倍首相の退陣という状況が生まれるかもしれない。   (おわり)

 

 

 

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2019年12月20日 (金)

不祥事が頻発する安倍内閣

東京地方検察庁特別捜査部(東京地検特捜部)は12月19日、秋元司衆議院議員(東京15区)(48)の東京都江東区の地元事務所と衆議院議員会館(千代田区永田町)の事務所を家宅捜査した。東京地検は、この家宅捜査以前に中国広東省深圳市に本社があるネットカジノ企業が海外から無届で日本に約数百万円の現金を持ち込んだとする外為法(外国為替法)違反事件に関して秋元議員に事情聴取を実施している。

秋元議員は当選3回で2017年8月~2019年9月まで内閣府副大臣、衆議院内閣委員会委員長としてIR担当であった。【IR】とは「Integrated Resort」(統合型リゾート)の略称で、カジノを中心にホテル、国際会議場、ショッピンモールなどを併設する施設である。2016年12月に【IR推進法】が、2018年7月には【IR実施法】が成立し、【IR】誘致運動が激化している。現在【IR誘致】に名乗りを上げているのは東京都、千葉県、神奈川県(横浜市)、愛知県、大阪府、和歌山県、長崎県の7自治体である。

秋元議員は【IR誘致】に熱心で、中国系の企業と組んで沖縄県と北海道での【IR】建設計画に深く関わっていた。幸か不幸か秋元議員が参画したと思われるIR誘致計画はとん挫した。その計画推進の過程で秋元議員側に中国系企業から現金が渡ったと東京地検特捜部は推測していると思われるのである。【外為法違反】を突破口として【東京地検特捜部】は職務権限のあった秋元議員を贈収賄容疑で立件しようとしているのであろう。もし、秋元議員が逮捕されるような事態となれば安倍内閣には大きなダメージとなり安倍首相の退陣の引き金になりかねない。

マスメディアの12月に実施された世論調査では【次期首相に相応しいのは誰か?】という設問の回答で、トップに浮上したのは安倍首相の天敵とマスメディアから見做されていると言われている石破茂元自民党幹事長である。経済界に対するロイター通信のアンケート調査でも石破氏が17%の支持を集め、安倍首相は16%の僅差ではあるが2位に後退している。自民党内でも安倍首相の4選の芽は摘まれたという空気が蔓延し始めているという。

万が一、秋元議員の逮捕という不測の状況が生まれれば、来年の1月に開会される通常国会で【桜を見る会】の問題が再燃し、安倍首相はレイムダック(死に体)化するのは必定であろう。

次期首相の最有力候補に急浮上してきた石破茂氏は故田中角栄首相の【最後の高弟】と呼ばれ、現在の日本の政界では有数の政策通である。そのために自民党地方支部からの講演の依頼が多く、地方議員の間では安倍首相を凌ぐ人気であると言われている。安倍首相が【桜を見る会】の私物化へ傾斜していったのは石破氏への敵愾心からという穿った見解がある。安倍首相の【後援会】は石破氏に対抗することを目的に総裁選で地方党員票の獲得のために地方党員の招待客数を急増させていったのであろう。   (おわり)

 

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2019年12月 9日 (月)

TBS系ニュース配信会社JNNの12月の世論調査の結果の衝撃

安倍晋三首相の後援会が主催したとされる2015年4月17日の【桜を見る会】の前夜祭(夕食会)を巡る疑惑で弁護士やジャーナリストが加盟する市民団体【税金の私物化を許さない会】は11月20日、安倍首相を公職選挙法違反と政治資金収支報告書不記載で告発した。

【桜を見る会】の夕食会に関する疑惑に対して安倍首相の説明が2転3転したことから国民の安倍首相に対する不信感は増幅され、その影響は11月の世論調査で安倍内閣支持率の大幅な下落となって表れた。

11月に実施された世論調査の中で【日本経済新聞・テレビ東京】の世論調査では【安倍内閣支持率】は前月(10月)比で7.0%下落して50.0%、【読売・日本テレビ】の世論調査では前月比6.0%下がって49.0%、【産経・フジテレビ】ではやはり6.0%低下して45.1%であった。12月7・8両日に実施された【TBS系JNN】の世論調査での安倍内閣の支持率は前月(11月)比でマイナス6.6%の49.1%である。

内閣支持率が50%を割っても行政上問題が発生するわけではないのでさほど気にすることではない。しかしながら、安倍首相に衝撃であったのは【次の自民党総裁に相応しいのは?】という設問に対する回答である。この数年間、同様の設問に対する回答で上位3位を占めていたのは多少順位の移動はあったが①安倍晋三首相、②小泉進次郎環境大臣、③石破茂元自民党幹事長のお三方であった。安倍首相がほぼトップの座を占め、石破氏は3位が定位置であった。

ところが今回の世論調査では①石破茂氏 24%、②小泉進次郎氏 19%、③安倍晋三氏 12%となり、安倍首相は石破氏にダブルスコアで引き離されたのである。【桜を見る会】の夕食会疑惑が来年度予算成立頃まで燻り続ければ安倍首相は【レイムダック(死に体)】になりかねない。

安倍首相の力の源泉は【次の自民党総裁に相応しいのは?】で一位の座を維持していたからである。国政選挙の顔になれなくなれば安倍首相は自民党内で求心力を失い退陣に追い込まれることになる。安倍首相に起死回生の策は存在するのであろうか?       (おわり)

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