カテゴリー「1宇都宮市政ニュース」の記事

2018年3月 4日 (日)

日本初の次世代型路面電車の車両の納入企業を宇都宮市決定

日本初のLRT(次世代型路面電車)の導入を決定し、昨年11月1日に【公開プロポーザル方式】でLRT専用車両の入札参加企業を公募していた宇都宮市は2月21日、車両の設計と製造企業をLRT専用車の納入実績のあるIHI(石川島播磨重工)の100%子会社の【新潟トランシス(NTS)】(本社東京都千代田区)に決定したと発表した。
公募を開始した昨年11月1日の時点で入札参加の申請書類を入手したのは【NTS]】と鉄道車両メーカー世界第2位のドイツの【シーメンス社】(本社ドイツバイエルン州ミュンヘン市)と第3位のフランスの【アルストム社】(本社パリ市)の3社であったが、独・仏の2社が採算が取れないことを理由に応札を断念したために入札に参加したのは【NTS】の1社のみとなった。
【NTS]】は2003年に設立された企業であるがその前身は【スバル】(旧富士重工)の宇都宮製作所の鉄道車両製造部門である。LRTの納入実績は富山市のライトレールへの7編成14車両や福井電鉄などへの56両である。
LRT導入を最初に検討したのは栃木県で宇都宮市ではなかった。栃木県は1990年代末に【LRT対策室】を設置して検討を開始したが2000年の栃木県知事選で現職知事の多選に反対する立場から【LRT導入反対】を選挙の争点にした新人候補が知事選で勝利を手中にしたため、【LRT導入計画】は一時頓挫した。財政負担が大きすぎ宇都宮市の財政状況を悪化させるというのが【LRT導入】反対の論拠であった。
【LRT導入】計画は宇都宮市に引き継がれ、2008年と2016年の市長選で【LRT導入】の是非が争点になったが【LRT導入】推進派の佐藤栄一市長が当選した。
宇都宮市の人口は52万人台であるが同規模の愛媛県の松山市や人口59万8800人の鹿児島市よりも税収は多い。松山市の税収は2018年630億円を見込み、鹿児島市は867億円を見込んでいるが宇都宮市は929億円を見込み、松山市より約300億円、鹿児島市より62億円多い。
2018年の一般会計予算は松山市が1783億円、鹿児島市が2505億円に対して宇都宮市は2218億円である。宇都宮市はこれまで赤字になる事業は県に肩代わりしてもらい、市立病院、市立高校、公共交通事業に手を染めなかった。その結果、膨大な財政赤字を抱えることを回避してきたが果たして地方自治体として責任を果たしてきたと言えるのであろうか。
宇都宮市の財政力であれば【LRT】事業で当初計画では赤字にはならないと宇都宮市は説明しているが万一赤字が年間2~3億円出たとしてもさほど問題にはならない。
2016年に宇都宮市を訪れた県内外と外国人の数は1400万人を超えている。LRT路線の沿線には2つの工業団地が立地し、【ホンダ】の技術開発部門や【キャノン】の主力工場がある。それ故LRT事業では膨大な赤字が出る可能性は低いのである。
地方経済にとって観光業が果たす役割は大きい。日本初の本格的な【LRT】は観光の目玉になるであろう。   (おわり)

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2011年6月15日 (水)

太陽光発電システム設置費補助金に人気(2)

(社団法人)太陽光発電協会が本年5月に発表した【太陽光発電】システムによる発電量は02年18万kw、03年20万kw、04年23万kw、05年24万kwと順調に増え続けていたが、06年以後低迷し、08年には20万kwの水準にまで下がった。08年9月のリーマン・ショック後の日本経済の急激な落ち込みに対処するために麻生内閣は3次にわたる緊急経済対策を打ち内需拡大を図っている。【太陽光発電】システム導入の推進もその一環であった。                           政府は太陽光発電による余剰電力の買い取り価格をそれまでの【1kw24円】から【1kw48円】と倍に引き上げている。その上、太陽光発電システム設置費補助金制度も充実させた。その甲斐あって09年の太陽光発電量は08年の2,7倍の54万kwにまで拡大している。10年度はさらに伸び続け、買い取り価格が1kw当り3円下がったにも拘わらず、発電量は4,3倍の86万kwと増大した。本年度の電力会社の買い取り価格は昨年より3円下がって1kw当り42円であるがシステム設置希望者はあとを絶たない。                         【福島第一原発】事故が日本人のエネルギー観に変革を齎(もたら)したのであろう。【福島原発事故】を契機にヨーロッパでは脱原発の機運が盛り上がり、ドイツでは5~10年間で原発を廃止という意見が大勢を占めている。イタリアでは先頃原発問題の国民投票が実施され【脱原発派】が勝利を収めた。但し、これには理由があって、ドイツもイタリアもフランスから電力を購入できるからだ。その点島国の日本にはそうした逃げ道はない。国民一人一人がエネルギー問題に対応しなければならないのであろう。                          宇都宮市環境部環境政策課環境計画グループの【補助金総額と投資回収シュミレーションによれば、【宇都宮市民が受けられる補助金の最高額】『3kwの設備』は、【国の補助金】、4,8万円×3kw=14,4万円、【栃木県の補助金】(高効率給湯器とセットで)10万円、【宇都宮市の補助金】】、3万円×3kw=9万円の総額33,4万円である。【1kw60万円で設置した場合の投資回収シュミレーション】(3kwの設備)、【本体価格及び工事費】180万円【補助金額】33,4万円、初期投資合計146,6万円、【年間投資経済効果】9~14万円。『投資経済効果』とは従来支払っていた電気料金と余剰電力の売電収入の合計である。余剰電力の売電収入の算出は発電量や各家庭の電気の消費量が一定ではないので難しい。                          (社団法人)太陽光発電協会の試算によれば、太陽光発電システムによる発電量は1kwで年間凡そ1000kwであるという。3kwの太陽光発電設備を設置した家庭の年間発電量は3000kwである。そのうち2000kwを自家消費すれば、余剰電力の収入は42円×1000kw=42000円である。                     エネルギー転換は時代の要請であるが、『自然エネルギーへの転換政策』をどこまで推し進められるかは微妙な問題を含んでいる。【補助金制度】の恩恵を受けた人は、おそらく電気料金を以後負担する必要がなくなるであろう。恩恵を受けた人の補助金や電力買取料金は、この制度を利用しない或いは利用できない人が負担する電気料金や税金で賄われるという不公平が生まれる。さらにこの制度を推し進めれば進めるほど電力会社の経営は圧迫される。民主党政権は、支持母体の電力総連と電力会社とどう折り合いを付けるのであろうか。  (おわり)


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2011年6月 9日 (木)

太陽光発電システム設置費補助金に人気(1)

2008年9月のリーマンショックによって自動車産業や電機産業といった輸出主導型産業の税収に大きく依存していた栃木県と宇都宮市は大きなダメージを受けた。その衝撃を少しでも和らげるためには内需の拡大が喫緊の課題となったことを記憶している読者多いと思う。                          宇都宮市の佐藤栄一市長は経済人出身であるから環境対応型の新しい成長産業に育つ可能性のある太陽光発電システムに注目したのであろう。麻生政権は三次にわたる大型補正予算を組み、雇用回復のためにあらゆる手立てを講じている。住宅用太陽光発電システム設置に補助金制度を導入したのもその一環である。宇都宮市も佐藤市長の英断で国の動向に合わせている。                           この制度の利用が拡大したのは民主党政権になってからである。その端緒を開いたのは09年12月のニューヨークでの国選総会における【鳩山イニシアティブ】と呼ばれる鳩山首相(当時)の演説だ。鳩山首相は日本の二酸化炭素の削減目標を25%と謳い上げた。国際社会では評価する声が大きかったが国内的には必ずしも大きな支持を受けたわけではない。むしろ産業界を中心にその実現を疑問視する声のほうが大きかった。                          だが民主党政権には隠し玉があったのである。ただそれはまだ公表できる段階ではなかった。隠し玉とは何か。それは【原子力発電の比率を高める】ことである。原子力発電は発電時に二酸化炭素を殆ど放出しないのだ。環境に優しいという大義名分を掲げて、民主党政権は民主党の最大支持母体【連合】傘下の有力産別組合【電力総連】の強力な後押しによって【原発推進】に大きく舵を切った。だがそれをカモフラージュするためにも【再生可能な自然エネルギー】生産にも力を注ぐ政策を打ち出している。                         宇都宮市は環境部環境政策課が中心になり、【住宅用太陽光発電システム設置費補助金】の予算を10年度には9600万円計上した。宇都宮市の補助金の内容は、1kwの当り3万円を補助するというもので、上限が4kw12万円である。昨年の【住宅用太陽光発電システム設置費補助金申請】の申し込み受付は6月1日に開始され、7月4日には予算枠を使い切って申し込み受付を打ち切っている。宇都宮市はこの制度の継続の必要性を痛感し、9月の補正予算には5600万円を計上して、これも使い切った。                           2011年度の当初、福島原発事故が契機となり、再生可能なエネルギーの利用を望む市民の増加が後押ししたのか受付開始初日だけで申込者数は400人に達したという。6月6日現在の申込者数は496人になった。                          この補助金は制度は他県の都市でも実施している。東京電力管内の県庁所在地の都市の制度と比較してみると次のようになる。『【群馬県前橋 市】1kw2万円 、上限額8万円、【茨城県水戸市】1kw2万円、上限額10万円、【埼玉県さいたま 市】1kw3万円、上限額12万円、【千葉県千葉市】1kw3万円、上限額9万円、【静岡県静岡市】1kw1,7万円、上限額5,1万円』。財政規模が宇都宮市とは比べ物にならない【さいたま市】と同額の補助金を宇都宮市は出すのである。宇都宮市がいかにこの補助金制度に力を入れているかが分かろうというもの。                          この制度は、国と栃木県でも実施している。国の制度は1kw~10kwまでが対象で1kwにつき補助金は4,8万円である。栃木県は1kw2万円の補助金で6万円が上限である。但し、栃木県の制度は【高効率給湯器】とセットでないと利用できない。                          国のエネルギー政策が今後どのように転換されるのか不透明な部分があるので国の補助金の今後は見通せないが、国とは別に宇都宮市民はこの補助金制度の継続を来年度以降も望むのではなかろうか。   (つづく)

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2011年4月10日 (日)

避難者に『住めば愉快だ宇都宮』を実感してもらおう

【東日本大震災】は東北3県の太平洋沿岸地域と茨城と千葉両県の一部地域に大きな爪痕を残した。震災後、早いもので約1ヶ月が経過したが、マスコミは連日被災者の方々の様子を様々な角度から伝えている。テレビに映る被災された人々の健気(けなげ)な様子を目にする度に、筆者は未だに涙を禁じえない。                       ところで、宇都宮市民の中にも茨城県沖の地震の余波を受けて、家屋の半壊や屋根瓦の崩落などの一部損壊の被害を受けた方々が清原地区を中心に存在する。家屋の被害は約1,900戸であるという。                           宇都宮市は被災者の対応に力を注ぐ一方で、福島第一原発事故で緊急避難を余儀なくされた被災者を市内各所の公共施設に受け入れて万全とはいえないかもしれないが手厚く保護している。受け入れた当初の避難者は、姿川付属体育館に140人、篠井の冒険活動センターに130人、グリーンパーク茂原に70人、上河内生涯学習センターに70人など合計510人であったという。3月24日に調査した時点では9施設で約450人の被災者を世話していた。その後の緊急の一時避難者は4月5日に再調査した時点では、【姿川付属体育館】61人、雀宮の【グリーンパーク茂原(環境学習センター)】28人、【グリーンパーク茂原(管理棟)】23人、篠井の【冒険活動センター】22人、城山地区の森林公園内の【サイクリングターミナル】9人それに【上河内生涯学習センター】7人の合計、6施設の150人に減った。仕事の都合や、子弟の学業のためにふるさと福島に約300人の被災者が戻っていったからである。宇都宮市職員の献身的な対応に宇都宮市に好印象を抱いて去られた被災者が多かったと筆者は人伝に聞いている。                           まだ避難生活を続けている被災者には2次避難の場所として宇都宮市は市営住宅33戸を用意している。その他民間の賃貸住宅の家賃を3万5千円を限度に6ヶ月間宇都宮市が負担するという。                         社会的弱者に深い理解を示す佐藤栄一宇都宮市長は今回の【福島原発】の被災者に対しても最大限の配慮をしている。宇都宮市は平成22年度と233年度の補正予算を3月の定例議会で成立させたが、被災者用の予備費として8億円を計上しているのだ。我々宇都宮市民は、【もの】ではなく【こころ】を避難所として宇都宮を選んでくれた被災者に贈りたい。そのためには多くの市民の方が、被災者に応援のメッセージを届けて下さることを切に望みたい。宇都宮市のキャッチコピー【住めば愉快だ宇都宮】を実現するために!  (おわり)

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