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2020年8月20日 (木)

日本のコロナウイルス感染拡大は第2波の到来と言えるのか

8月17日に内閣府が発表した2020年第四半期(4~6月)の日本の【GDP成長率】は前期(第1四半期)比マイナス7.8%、【年率換算成長率】は27.8%と戦後最大の下げ幅となった。この下げ幅でもカナダを除く先進6カ国の中では最低の下げ幅であった。

【年率換算成長率】は、現在の成長のペースが1年間持続すると仮定して算出する数値なのであまり意味はない。現実的には成長率のペースが1年間変化しないということはあり得ないからだ。第2四半期の先進国の状況は感染拡大を抑制するために非常事態宣言を発動して不要不急の国民の外出を自粛させ、経済活動をも制限したために【GDP】の最大の構成要素である【個人消費】に決定的なダメージを与えてしまった結果、各国の【年率換算GDP成長率】は戦後最大の下げ幅となったのであり、日本を含む先進7カ国は5月以降には経済活動の制限を一部解除しているので第3四半期(7~9月)のGDP成長率は各国ともに必ずプラスに転じることになるであろう。但し、先進7カ国は米国を筆頭に感染の拡大という犠牲を払っている。

日本が欧米の先進国が発動した【非常事態宣言】に該当する強制力を伴わない【緊急事態宣言】を解除したのが5月25日であったが実際に経済活動を一部再開したのは翌日の5月26日で日本の【新型コロナウイルス感染者】の総数はその時点で1万6623人であった。日本の1日当たりの【新規感染者数】が100人をコンスタントに超えだしたの6月30日からで117人、200人を超え出したのは7月4日で214人、300人を超え始めてのは7月10日で【新規感染者数】が300にを超えるようになったのは7月10で348人であった。【緊急事態宣言】解除後初めて1000人を超えたのが7月30日の1148人である。

【緊急事態宣言】解除から66日後の8月1日の累計の【コロナウイルス感染者数】は3万6689人であるから66日で2万0066人増えたことになる。昨日(8月19日)の累計の【感染者数】は5万7550人となったので8月1からの19日間で2万061人増え、2万人増える速度が66日間の3倍を超えたことになり、【感染拡大第2波の到来】という状況が生まれたと理解すべきなのであろう。

8月1~19日の19日間で【新規感染者数】は、①【東京都】5579人、②【大阪府】3036人、③【愛知県】2048人、④【福岡県】2030人、⑤【神奈川県】1541人、⑥【沖縄県】1317人、⑦【埼玉県】】953人、⑧【千葉県】917人、⑨【兵庫県】756人である。

一日平均の【新規感染者】が100人を超えているのが【東京都】(293.5人)、【大阪府】(159人)、【愛知県】107人、【福岡県】(106人)である。100人を超えてはいないが81人の【神奈川県】と69人の【沖縄県】の感染者の増加の動向にも細心の注意を払うべきである。感染拡大の波に飲み込まれるようでは【GDP成長率】どころではなくなるからだ。   (おわり)

  (おわり)

 

 

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2020年7月14日 (火)

日本はコロナ感染拡大を無視して経済・社会活動を優先させてもいいのか

世界保健機構(WHO)と世界最高峰の医療研究大学という評価を得ている米国の【ジョンズ・ホプキンズ大学】の発表した資料を基に日本経済新聞が作成したコロナウイルス世界感染マップによれば2020年7月12日の時点での世界の【コロナウイルス感染者数】の総計は1270万7123人、コロナウイルス感染による【死亡者】の総計は56万4140人である。

【新型コロナウイルス】による感染拡大が問題視され出した3月中旬の時点ではこれほどまでの被害者が生まれるとは世界の誰もが予測できなかったであろう。現時点でも米国の感染者数は7月9日から連続4日間6万人を超えており、ブラジルでは3万人、インドでは2万人を超えている。米国は第2波の感染拡大に襲われており、感染被害はどこまで拡大するのか予測不能と言えよう。

これまでの感染者数の多い国のランキングは①【米国】328万8788人、②【ブラジル】 183万9850人、③【インド】 82万0916人、④【ロシア】 72万7162人、⑤【ペルー】 33万0123人、⑥【チリ】 31万5041人、⑦【メキシコ】 29万9780人、⑧【英国】 29万0503人、⑨【南アフリカ】 26万4184人、⑩【イラン】 25万5117人。

11位以下は【スペイン】 25万3908人、【パキスタン】 24万8872人、【イタリア】 24万2827人、【サウジアラビア】 22万9486人、【ドイツ】 19万8804人、【フランス】17万1092人と続く。

【日本】はこれら感染大国に比べると2万1502人で死者も981人にしかすぎない。これまでは日本の【感染拡大抑止】は感染の危険に直面しながらも不眠不休で【感染拡大】を抑止してきた医療関係者に負うところが大きい。ところがそれだけ働いた医療関係者の今年の夏のボーナスは全国の医療機関の30%がボーナス支給額を昨年よりも減らしたという。【東京女子医大病院】ではボーナスは0円であるという。【コロナ禍】で収入が激減したからだ。その結果、約400人の看護師は退職する意向である。国が看護師たちのボーナスの補てんをすべきであろう。

ところで、日本政府は、欧米諸国に倣って、【コロナウイルス感染拡大抑止】と【経済・社会活動再開】という二律背反の政策を同時進行で進めている。6月19日に政府は【緊急事態宣言】を解除して【外出自粛要請】を撤回した。東京都も国に歩調を合わせて不要不急の【外出自粛要請】と【休業要請】を解除した。当然のことながら【新規感染者】が増加に転じるリスクを冒して【経済・社会活動再開】に前のめりになったのである。

米国では時期尚早という一部専門家の慎重論を無視して【経済活動】を再開させた結果、4月中旬の感染拡大のピーク時の1日当たりの新規感染者数は3万人台後半であったが7月9日以降12日までの4日間は連日、【新規感染者数】は6万人を超えた。米国は【新規感染拡大抑止】に失敗したのである。米国のGDPが一番多い【カルフォルニア州】はこうした状況を受けて【経済活動】を抑制するために4月の状態に戻している。

日本では7月8日から12日までの5日間で東京都の【新規感染者数】は8日が76人、9日が224人、10日が243人、11日が206人、12日が261人と合計で1010人増え、首都圏(埼玉、千葉、神奈川)の新規感染者数は5日間で埼玉が132人、千葉が79人、神奈川が115人の合計326人増えている。

日本にも感染拡大は確実にやってきたのである。米国の轍を踏んではならない。国民に真実を語り、国民の理解を得た上で政府は【経済・社会活動再開】への前のめりの路線を継続するのか再び国民に不要不急の【外出自粛要請】をすべきなのか決断すべきであろう。   (おわり)

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2020年6月23日 (火)

各国で新型コロナウイルスの第2次感染拡大が顕著になる。

世界最大の【新型コロナウイルス】感染国である米国の感染被害は6月22日0:00の時点で感染者数が前日比で29044人増えて231万0334人、【死者数】は401人増えて12万0384人である。

米国の【ABCテレビ】は6月22日、「6月第3週(6月15~21日)の週末にはテキサス州、フロリダ州、アリゾナ州などの西部や南部の12州で1日当たりの感染者数が最多を記録した」と報じた。米国では第2次感染拡大のリスクが高まったがその原因を複数の専門家は【早期の経済活動再開】に求めている。

ドイツでも西部のノルトライン・ウェストファーレン州の食肉処理工場で従業員など7000人が隔離され、同工場周辺の学校や保育園が閉鎖された。この結果、ドイツの感染症対策にあたる研究機関は6月22日、1人の感染者から平均何人に感染が広がるかを示す【実効再生産数」を2.76人と推計し、ここ数日感染が拡大していると発表した。

6月22日時点のドイツの感染者数は19万0353人であるが6月17日までの新規感染者数は1日当たり200~400人であったが18日以降は500人を超えている。

感染拡大を抑え込んだと自画自賛をしていた韓国でもソウルを中心に第2次感染拡大が顕著になり、「【韓国疾病予防監理局】は6月22日、『5月初めの連休明けから首都ソウルを起点にした新型コロナウイルスの感染第2波の渦中にある』との認識を初めて示した。」とNHKは報じた。

【新型コロなウイルス】の発生地の中国でも首都北京で第2次感染が拡大する傾向にあり、6月17日から北京は一部の地区では学校を休校にし、都市封鎖を始めた。

こうした第2次コロナウイルス感染拡大に警戒心を強めている諸国に対して日本は6月19日から休業要請を解除し、経済活動再開に踏み切った。東京都の新規感染者数は6月17日以降6日間連続で30人を超えている。7月に入れば日本の感染者数はさらに増加する可能性が高い。日本で第2次感染拡大が起こらないことを願うばかりである。   (おわり)

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2020年4月26日 (日)

新型コロナウイルス感染拡大の行方を見通せない日本

厚労省の発表によれば4月24日12;00時点の日本の【新型コロナウイルス感染者】は、前日比で435人増えて1万2388人であった。

【感染者】とはPCR(Polymerase Chain Reaction ポリミラーゼ連鎖反応)検査で陽性と判定された人である。この検査はウイルスなどの顕微鏡などでは見ることのできない病源体を調べる検査である。

ところが感染している人を正しく「陽性」と判定する確率を【感度】、感染していない人を正しく「陰性」と判定する確率を【特異度】というが「感度」と【特異度】が100%の【PCR検査】は存在しない。それ故に【PCR検査】を数多く実施すれば感染者を数多く発見できるというものではない。ある調査結果によれば4月10日時点の世界の主要国の【PCR検車者数】と【感染者数】は以下の通り、

米国の【PCR検車数】は235万3096人で感染者数は46万8566人で感染者発見率は19.49%、ドイツは131万7887人と11万8235人で発見率は8.96%、ロシアは100万4719人と1万0131人で発見率は1%、イタリアは85万3369人と14万3626人で発見率は16.8%、韓国は47万7304人と1万0423人で発見率が2.04%、スペインが35万5000人と15万3222人で発見率43.28%、フランスは33万3807人と11万7749人で発見率は35.26%、英国は29万8169人と6万5077人で発見率が21.83%、日本は6万1498人で発見率が7.83%であった。

ところで、4月25日12:00の日本の【新型コロナウイル感染者数】は前日比346人増の1万3031人で、【特別警戒都道府県】に指定されている13都道府県の感染者数は。東京都が3850人(前日比103人増)、大阪が1471人(29人増)、神奈川が943人(31人増)、埼玉が785人(18人増)、千葉が778人(10人増)、兵庫が618人(13人増)、福岡が595人(11人増)、北海道が601人(39人増)愛知が475人(1人)京都が290人(4人増)、石川が224人(2人増)、茨城が157人(1人増)、岐阜が146人《0人増)であった。

【緊急事態宣言】を全国に拡大した4月16日以降、東京都は前日比で100人以上の増加が9日間連続であるので依然として警戒を緩めることができない。北海道は25日で15日の302人のほぼ2倍の601人となった。第2次感染拡大のリスクが高まってきた。

東京の増加人数が多いので予定の5月6日で【緊急事態宣言】が終了する可能性は極めて低いと思われる。   (おわり)

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2020年4月20日 (月)

国内の新型コロナウイルス感染者数1万人の大台を超える

4月19日午後6:00の時点で日本の国内の【新型コロナウイルス】(コロナウイルス)感染者は1万0654人となり、1万人の大台を超えた。

安倍首相は4月7日夕刻、【特別措置法】に基づく【緊急事態宣言】を発出して7都府県を【緊急事態宣言】の地域に指定した。7日12:00時点の全国の【コロナウイルス感染者数】は3906人、7都府県の【コロナウイルス感染者数】は東京都が1123人、大阪府429人、神奈川県261人、千葉県263人、兵庫県201人、埼玉県195人、福岡県113人であった。

[緊急事態宣言】の発出の時点からも【コロナウイルス感染者数】は増え続け、感染者数が7日の2倍を超えたのは16日で、16日の12:00の時点で感染者数は8582人となった。この状況を受けて4月16日に政府は【緊急事態宣言】の地域を全国に広げた。その中でも7都府県の他北海道、茨城、石川、岐阜、愛知、京都の6道府県の合計13都道府県は特に重点的に感染拡大防止に取り組む必要がある【特定警戒都道府県】と位置づけられた。

16日12:00時点の【特定警戒都道府県】に指定された6道府県の感染者数は、北海道が302人、茨城県119人、石川県140人、岐阜128人、愛知県350人、京都府215人であった、感染者数が110人以上の自治体が指定された。

感染の拡大のリスクが高まった以上経済活動よりも【人命】を優先しなければならない。業種によっては休業や営業時間の短縮などを要請され、それを受け入れざるを得ない状況となっている。休業補償などは今後速やかに経済対策を打ち出して対応する以外に方策はない。   (おわり)

 

 

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2020年4月 2日 (木)

新型コロナウイルスの感染拡大がさらに加速するなら日本政府は非常事態宣言をすべきだ

マスメディアの報道によれば日本の【新型コロナウイルス】の感染状況は4月2日午前0時の時点で感染者は2495人、死者は69人である。日本国内での感染拡大が明白になりだしたのは3月10日以降である。3月1日の報道発表では【感染者】は256人、死者は6人であった。3月10には【感染者】は566人、【死者】は9人、3月15日には【感染者】は812人、【死者】は24人となり、3月20には【感染者】は1003人、【死者】は36人で3月10~20日の10間で感染者は437人、死者は27人増えた。3月1~10日の感染者の増加数が310人、死者の増加数が3人。3月10~20日の10日間の増加数が明らかに上回っている。

3月25日の【感染者】は1283人、【死者】45人、26日が【感染者】1375人、【死者】47人、27日が【感染者】1486人、【死者】52人、28日が【感染者】1669人、【死者】54人、29日が【感染者】1858人、【死者】55人、30日が【感染者】1923人、【死者】59人、31日が【感染者】2149人、【死者】66人、4月1日が【感染者】2495人、【死者】66人で、3月28日以降の1日当たりの【感染者】の増加数は、28日が200人、29日が169人、30日が94人、31日が242人、4月1日が266人となり、【感染者】の爆発的な増加のリスクが高まってきたと言える。都道府県別で爆発的増加のリスク高いのは①東京都【感染者数587人)、②大阪府《278人》、③千葉県《185人》、④愛知県(!83人)、⑤兵庫県《162人》、⑥神奈川県《161人》、⑦埼玉県《104人》、⑧福岡県《78人》、⑨京都府《76人)である。

【NHK】によれば4月2日午前2時の時点で、世界中で感染者が最も多いのは米国で20万3608人である。3月1日の時点で米国の【感染者】は74人にすぎなかったが10日には959人と急増し、566人であった日本を超えた、10日後の20日には米国の感染者は1万9100人となり20倍以上に増えた。30日には16万1807人でこれまた10日間で8倍以上増えている。

トランプ大統領はツイッターで「ウイルスは民主党のデマだ」と嘯いていたが同大統領の無知が米国の災いを一層拡大させたとも言える。米国政府は3月31日、【新型コロナウイルス】による死者は10~24万人になる可能性を指摘した。この指摘によって【ダウ平均株価】は973ドルも下落した。

米国の【新型コロナウイルス】封じ込め作戦の失敗を教訓として日本は早急に具体的な対応策を打ち出すべきである。今日以降、4日間連続して感染者が200人を超えたならば日本政府は【緊急事態宣言】をして外国人の入国を禁止すべきであろう。また感染の拡大が最も懸念されている東京都は終日の外出禁止令を出すべきである。一時的に経済活動を犠牲にしても東京都民の生命の安全を優先しなくてはなるまい。(おわり)

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2020年1月18日 (土)

辛うじて前年を上回った2019年の訪日外国人旅行客数

【政府観光局】(JNTO)は1月17日、2019年通年の【訪日外国人旅行客数】(訪日外客数)を発表したが前年比2.2%増の3188万2100人であった。オリンピックイヤーの今年の【訪日外客数】の目標を政府は4000万人としていたが目標達成は微妙になってきた。世界経済が減速傾向にあり、米・イランの緊張関係も緩和される見通しが立っていないからである。

2019年の【訪日外客数】の伸び率が鈍化した最大の原因は、韓国人訪日旅客数の激減である。2018年の韓国人旅客数は753万8952人であったが2019年には概数558万4600人と約195万4300人前年より減少している。韓国人旅客数の大幅減の主たる要因は日韓関係の悪化であるが韓国経済の悪化も要因の一つに挙げるべきであろう。21世紀に入っての韓国経済の急成長の推進役は【サムスン電子】と【現代自動車】であったが【サムスン電子】のスマホの中国市場での占有率は数年前までは17%を占めていたが昨年は1%にまで急降下し、【現代自動車グループ】も中国市場では昨年の工場出荷台数が100万7900台と前年の118万0500台より17万2600台減っている。スマホでも自動車でも中国製品の品質が向上して中国での韓国製品の需要が減退したのである。

韓国人旅客数の大幅減少にもかかわらず、2019年の【訪日外客数】が3188万2100人で前年を69万0200人上回ったのは韓国以外の【訪日外客数】の多い他の19市場で全て外客数が前年より増えたからである。増加数の【ベスト3】は①中国 121万4300人、②米国 19万7500人、③タイ18万4800人である。その他10万人を超えたのは台湾(13万3400人)、フィリピン(10万9000人)、ベトナム10万6000人である。

【訪日外客数】の地域別シェアは【東アジア】(中国、韓国、台湾、香港)が2018年の73.4%から2019年は70.1%に下がった。【東南アジア+インド】(タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン。ベトナム)が11.2%から12.6%へ上昇、【豪・欧米】も11.6%から13%へ上昇した。

【東アジア】の台湾(人口2359万人)と香港(749万人)からの訪日旅客数の増加は今後、多くは期待できない.。というのは台湾の昨年の訪日旅客数は489万人、香港は229万人と人口比で【訪日旅客数】の比率が異常に高いからだ。

今後、誘客に力を入れるべき地域は経済発展が見込め【東南アジア】の中でも人口の多いフィリピン(1億0660万人)、インドネシア(2億6418万人)、ベトナム(9458万人)であろう。   (おわり)

 

 

 

 

 

 

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2019年10月11日 (金)

関西電力金品授受問題の遠因は東京電力福島第一原発事故

2011年3月11日に発生した【東日本大震災】によって東京電力福島第一原発は壊滅的な被害に遭った。これが契機となって稼働中の他の電力会社の原発は定期検査入りするとそのまま稼働停止となり、北海道電力泊原発(北海道泊村)3号機が2012年5月5日深夜に定期検査入りすると日本の54基の原子炉は全て稼働停止となった。

【東電福島第一原発事故】前年の2010年の【関西電力】(関電)の【販売電力量】は1511億kwh,そのうちの44.3%の669.5億kwhは原発が生産した電力であった。【関電】が日本一原発依存度が高い電力会社という所以はここにある。福島第一原発事故以後の【関電】の原発発電量は2011年が322.5億kwh,12年が151.5憶kwh,13年が93.0kwh、14年は0kwhとなった。

9つの地域電力会社は原発の生産電力量の減少分をLNG(液化天然ガス)を燃料とする【火力発電所】の発電量の増加で補う以外の方策はなくその結果、消費者が負担した【燃料調整費】という名目の追加燃料費は12年が3.1兆円、13年が3.6兆円、14年が3.4兆円と3兆円台が3年続いた。1世帯平均の【燃料調整費】の負担増は年約4万円であった。【関電】は原発依存度が高いために、追加燃料費の関電の消費者の負担額は他の電力会社の消費者の負担額を上回った。こうした事態に陥ることを予測していた【関電】の役員たちは2011年の福島原発事故以降、役員報酬の削減を実行した。関電の消費者向けのゼスチャーである。

【関電】の経営陣の本音は、東電の原発事故のとばっちりで役員報酬を減額するのは不合理ではないかという思いであったと思われる。今回の【関電】の【金品授受事件】発覚の発端になった金沢国税局の調査によれば【関電】の経営幹部6人の個人口座に森山栄治元高浜町助役・関電プラント顧問から2011年~17年までの7年間に振り込まれた金額と直接手渡された金額の合計は1億8000万円であったという。森山氏が支払った1億8000万円は森山氏が死の直前まで顧問を30年以上勤めていた関電の100%子会社【関電プラント】が金主であったと思われる。役員報酬の減額を実行したかのように装い、【関電】経営幹部は減額分を子会社から受け取っていたのであろう。

関電幹部はこの1億8000万円の受領で森山氏に大きな借りを作り、森山氏の要求を拒むことができなくなっていたのである。森山氏が顧問として肩入れしすぎた建設会社【吉田開発】の吉田彪社長は1984年に京都府舞鶴市から高浜町に移転して建設会社【吉田開発】を立ち上げた。吉田彪社長は在日韓国人で、その後、日本国籍を取得したという。高浜町の新参者で原発関連事業に新たに食い込むためには森山氏に高額の仲介料を支払い、関電幹部に金品をばら撒く以外に【関電プラント】から原発関連の仕事を受注できなかったのである。

森山氏は【吉田開発】を強引に【関電プラント】の受注業者に押し込んだことによって墓穴を掘ったことになった。事件の真相はまだ解明されてはいないが【関電】の福井県内の3つの原発の今後の稼働はかなり困難になったと思われる。原発に関連する住民以外の住民反発が強まる可能性が高まったためだ。 【関電】の経営も一層厳しくなるのは必定である。   (おわり)

 

 

 

 

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2019年2月26日 (火)

辺野古への移設の沖縄県民投票の結果で何かが変わるのか

沖縄県宜野湾市に存在する米海兵隊【普天間基地】を沖縄県北部の名護市辺野古地区への移設に関する沖縄県民投票が2月24日(日)に実施された。
投票結果は、投票率が過半数をようやく超えた52.58%、【移設賛成票】が投票全体に占める割合は19.1%の11万4932票。【反対票】が占める割合は72.2%の43万4273票。【どちらでもない】が5万2682票であった。
【反対票】が有権者全体に占める割合は、有権者数が115万3591人であるから37.6%で、住民投票条例の規定により反対票が4分の1を超えたことから玉城沖縄県知事は安倍晋三首相とトランプ米大統領に県民投票の結果を通知することとなった。
そもそも【普天間基地】の移設問題の契機となったのが1995年の沖縄駐留の米海兵隊の2人の米兵を含む3人の米軍兵士による小学生少女暴行事件である。この事件によって沖縄の米軍基地に反対する運動や普天間基地の返還要求、基地の整理縮小や日米地位協定の見直しを要求する運動が起こった。
米軍基地移設問題は安全保障上や軍事戦略上の観点から議論すべき問題であるが基地返還や日米地位協定の見直しなどの政治課題が含まれたことが問題を複雑にしている。
日本側は普天間基地を移設するための論拠に「普天間基地は世界で一番危険な基地」という住民感情に訴える作戦を採用した。沖縄駐留の米海兵隊の幹部の見解は「普天間基地で一度も事故が起こっていない以上、世界一危険という日本側の見解は間違っている」ということになる。
1960年に締結された【日米安全保障条約】によれば日本は米軍に基地を提供する義務を負っている。1991年にベルリンの壁が崩壊して東西冷戦構造も崩壊した。その結果、日本にとっての安全保障上の脅威は韓半島や中国に移ったのである。つまり地政学的に日本にある米軍基地の75%が集中している沖縄の重要性が一段と増したのである。
さらに不都合なことは【安全保障音痴】のトランプ大統領と朝鮮戦争の際の北朝鮮からの難民という出自を持つ文在寅韓国大統領の誕生によって日本は現在、安全保障上最も危機的な状況下にあるのである。
トランプ大統領は米軍の韓国駐留経費は無駄であると明言している。トランプ大統領は人気取りと米軍の韓国駐留経費を削減するために北朝鮮の金正恩労働党委員長との首脳会談を行うということになる。米国内では政府関係者ばかりかマスメディアも会談は失敗すると予測している。北朝鮮が核兵器を放棄することはあり得ないと理解しているからである。
ところで、沖縄の重要性が増した以上、政府が沖縄県民投票の結果に影響を受けることなないであろうし沖縄の現状は何も変わらないであろう。   (おわり)

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2018年11月11日 (日)

曲がり角に来た外国人技能実習生制度

【法務省】によれば2017年12月末時点での日本在留の外国人実習生は27万4233人で、その数は茨城県の県庁所在地の水戸市(27万0289人 2018年10月1日)に匹敵するまでに増え、【外国人実習生】が日本の生産、加工、サービスの現場を支えている。
ところで、【外国人実習生制度】は1982年の「出入国管理及び難民認定法改正」によって【企業単独型】による外国人研修生の受け入れに端を発している。
経済のグローバル化の波が日本にも押し寄せ、日本企業が安価な労働力を求めて発展途上国に進出する際に現地従業員を採用しても研修の場がないために一時的に日本国内の工場などで研修を行うケースが大半であった。この場合研修が終了すれば研修生は帰国していた。
この流れが激変したのがバブル崩壊の前年の1990年に【団体管理型】による外国人研究生の受け入れを開始し、1993年に2年間の【研修・技能実習の在留】を認める【技能実習制度】を施行してからである。
日本は1995年に円高不況を克服すると日本経済は未曽有の好景気【バブル経済】を迎え、3K(汚い、危険、きつい)と呼ばれる職場である製造業は若年労働者に敬遠され、深刻な人手不足に陥った。産業界は人手不足解消のための苦肉の策として【外国人労働者受け入れ】を政府に要請した。
しかしながら1990年代前半という時期には【外国人労働者の受け入れ】は多くの国民の理解を得られなかった。そこで政府が産業界と国民の相克の矛盾の解消のために考え出した便法が【外国人技能実習制度】であった。【外国人労働者】は労働者でありながら労働者ではないという奇妙な存在になったということになる。
この制度の欠陥を巧みに利用したのが日本の暴力団であり、外国人犯罪組織であった、【外国人実習生】はこれらの組織の搾取の対象とされたのである。
【外国人実習生】を受け入れている企業の中には【実習生】は労働者ではないから労働に対する正当な対価を支払う意思のない企業が多く、その結果、賃金の未払いや最低賃金以下の支払いという不正行為に手を染めている。
一方、【技能研修生】という名目で来日した外国人労働者の大半は出稼ぎである。そのために賃金を契約通りに受け入れ企業が支払わなければその対抗措置として【失踪】という手段に訴えることになる。失踪を手引きするブローカーが存在するからだ。
【外国人技能実習生】の失踪件数は年々増え続けている。2011年は1000人弱であったが、12年には2005人、13年が3566人、14年が4867人、15年が5803人、2016年には前年を下回って508人、17年は7089人である。これはもう社会問題である。
政府も失踪した不法在留外国人の増加を看過しえなくなって2017年11月に新たな【実習制度】が施工され、【外国人技能実習機構】が創設された。この機構は実習生の受け入れ機関の審査や認可の厳格化、受け入れ機関の不正行為によって苦しむ実習生の保護などを行う。
日本は今後、アジアの国家として生きていかなければならない。そのためには日本に【技能実習生】を送り出している中国、ベトナム、インドネシア、カンボジア、ミャンマーなどの東アジアと東南アジアの国民の信頼を失ってはならないのである。   (おわり)

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