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2020年7月29日 (水)

それほどの経済効果を期待できない【GO TO トラベル】キャンペーン始まる

政府観光局の観光事業振興策として注目されている【GO TO Þラベル】キャンペーンが7月22日に始まった。国土交通省の当初の計画案ではこのキャンペーン開始時期は【コロナウイルス感染拡大】が鎮静化してからであったが首相官邸の強い意向で【感染拡大】の抑止よりも【経済活動の再開】が優先されることとなった。但し、世論調査の結果などからは国民は【コロナウイルス感染拡大】の終息後のキャンペーン開始を望んでいたことが読み取れる。

国民の意向を無視してもこのキャンペーンを開始せざるを得なかったのは【コロナウイルス感染拡大】の影響で2020年の第2四半期(4~6月)の【訪日外国人旅客数】(訪日外客数)が前年同期比で99.9%減という激減ぶりで全国の宿泊業が立ち行かなくなり、政府としては救済の手を差し伸べる必要性が生じたからである。

【国土交通省】が公表した統計によれば昨年の国内のホテルなどの宿泊施設の【延べ宿泊者数】は5億9592万4800人でそのうち【訪日外国人】の宿泊者数は1億1565万350人、【訪日外国人】が占める割合は19,4%であった。全国平均では宿泊客の約5人に1人は【訪日外国人】であったことを意味する。その【訪日外国人】が今年の4月以降は忽然と姿を消したのである。日本政府がコロナウイルス感染拡大防止のために外国人の日本入国を禁止たためだ。

[政府観光局】の統計によれば昨年4月の【訪日外客数】は292万6685人、5月が277万3091人、6月が288万0041人であったが今年は4月が2917人、5月が1700人、6月が2600人であった。この3カ月間に来日した外国人は重要な任務のために特例で日本入国を許可されたのであり、一部の例外があっても地方の宿泊施設に宿泊する機会はなかったと思われる。第2四半期の【訪日外国人】は地方では実質的にはゼロであったということになる。

昨年の【訪日外国人】の日本国内での消費額は4兆8000億円を上回ったが今年の上半期(1~6月)の訪日外国人の国内旅行支出額は1000億円を下回っている。昨年の外国人宿泊者数が多かった都道府県は①東京都が2935万人(外国人依存度(宿泊者数に占める外国人の占める割合)37,2%)、②大阪府が1792万6000人(外国人依存度37.8%)、③京都府1202万5000人(39.1%)、④北海道が880万5000人(23.8%)、⑤千葉県が479万8000人(16.4%)、⑥福岡県が420万2000人(20.9%)、⑦神奈川県が324万8000人(13.6%)、⑧静岡県が249万3000人(10.7%)、⑨長野県が157万7000人(8.7%)、⑩広島県が132万2000人(11.4%)。

日本の宿泊業を支えているのは【訪日外国人】と東京都民である。東京都民の宿泊者数が宿泊者数全体に占める割合は15,4%である。宿泊者の6.5人に一人は東京都民ということになる。東京都民の昨年の宿泊者数は9940億人である。

今回のキャンペーンでは東京都を除外しているので昨年の例を取れば今年の宿泊者数はコロナ感染の拡大を考量すれば少なく見積もってもキャンペーン期間中の宿泊者数は25%は減少すると考えるべきで政府が期待るほどの経済効果は上がらないと考えるべきであろう。

政府は【GO TOトラベル】キャンペーンの予算を約1兆7000億円計上している。2016年以降、待機児童数を減少させるために【企業主導型保育園】の新設を政府は推進したが補助金詐欺が多発したという苦い前例がある。今回のキャンペーンの予算は1兆7000億円であるが不正請求が横行しないよう取り締まりを厳格にすべきであろう。   (おわり)

 

 

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