« 2020年4月 | トップページ | 2020年6月 »

2020年5月

2020年5月29日 (金)

コロナウイルス禍で日本の雇用情勢悪化

【総務省統計局】は5月29日、4月の【雇用統計】を発表した。【就業者数】は6628万人で前年同月比80万人減少した。これは88カ月ぶりの減少であった。【雇用者数】は5923万人で、前年同月比36万人の減少でこれも88カ月ぶりの減少であった。【完全失業者数】は189万人、前年同月比13万人の増加で3カ月連続の増加である。

ここ数年の日本の【完全失業率】は2017年が2.8%、18年が2.4%、19年が2.4%,20年1~2月も2.4%で推移していたが日本国内で【新型コロナウイルス】の感染が3月中旬から拡大し出すと3月の完全失業率は2.5%,4月は2.6%と上昇し続けている。【完全失業率】の上昇に伴い、3月の【完全失業者数】は前月より6万人増の172万人、4月は3月より17万人増えて189万人となった。

【有効求人倍率】も下落し、3月の【有効求人倍率】は2月より0.06ポイント下がり、3年半ぶりに1.4倍を割って1.39倍となった。【有効求人倍率】の低下は【新規求人数】の減少を意味し、【新規求人数】は1月から前年同月比10%超の落ち込み、3月も12.1%落ち込んだ。

2月の【新規求人数】の落ち込みは製造業が中心であったが3月からは非製造業でも求人数減少は拡大している。雇用の先行指数とされる【新規求人数】は【訪日外国人旅客数】の急減の影響で【宿泊・飲食サービス業】が前年同月比19.5%減、【卸・小売業】が15.0%の減少であった。

日本の4月の【完全失業率】が上昇したと言っても米国に比べれば日本の失業率上昇の度合いは微々たるものである。米国の4月の失業者は2050万人増えて【失業率】は3月の3%台から14.7%に急上昇している。米国と日本の【新型コロナウイルス】被害の格差も日米の失業率の差の要因の一つとも言えるが最大の原因は日本では従業員の解雇を簡単にはできないために、雇用者が仕事をしなくても給与や賃金を雇用者が支払って【休業者】という扱いになっている。米国は企業の業績が落ちれば企業はすぐに従業員を【レイオフ】(一時解雇)ができるので失業者が増え、失業率が上昇する。

現在、日本は仕事のない雇用者を休業者としているので失業率はさほど上昇しないのである。4月の休業者数は597万人である。企業の業績悪化が長引けば【休業者】はいずれ【失業者】となる。

【コロナウイルス禍】が長引けば日本の【完全失業率】も10%に達する可能性はある。失業率が急上昇すれば社会不安を誘発するので日本は【コロナウイルス禍】を1日も早く収束させなければならない。   (おわり)

| | コメント (0)

2020年5月28日 (木)

景気後退期に突入した日本経済

2019年10月1日から消費税の税率は食料品など一部の例外を除き、8%から10%に引き上げられた。2018年7月6日から【米中貿易戦争】が勃発し、その悪影響が日本経済にも波及していたので純粋に経済的見地から判断すれば【消費税率の引き上げ】は再々再度見送るべきであった。しかし、安倍首相は消費税率の引き上げにゴーサインを出さざるを得なかった。【森友学園】への国有地払い下げ問題で安倍首相は財務省に大きな借りを作ったからである。

【安倍内閣】は消費率引き上げ後の個人消費の落ち込みを避けるために事前に様々な対策を講じていたが消費税率引き上げ前の【駆け込み需要】の反動で2014年の第2四半期(4~6月)の名目GDPは前期比マイナス0.1%、年率換算でマイナス0.4%であった。

この苦い体験から安倍内閣は個人消費の落ち込みを回避すべく様々な手立てを講じたがその成果を得ることなく2019年第4四半期の名目GDP成長率は予想外の下落幅で6.3%減となった。政府は2020年の第1四半期(!~3月)での名目GDP成長率のプラスへの転換を期待していたが中国で湖北省武漢市を中心に【新型コロナウイルス】の感染拡大が1月下旬から顕著になり、2月に入って武漢市が封されるとその影響は中国に進出している日本企業にも飛び火し、日本企業の中国市場での販売額が前年比で大きく落ち込んだ。

【新型コロナウイルス】の感染は3月中旬以降、欧米に伝播し、欧米の感染被害を受けた国々は入出国を厳しく制限し、その影響は観光産業に甚大な損害を与えることになった。当然日本もその被害を受けたため日本の第1四半期(1~3月)の名目GDP成長率はマイナス3.1%となり日本のGDP成長率は2四半期連続でマイナス成長になった。欧米では2四半期連続のマイナス成長は景気後退期に突入したと理解されている。

日本も3月下旬から感染拡大期に入り、4月7日には【緊急事態宣言】を7都府県に発出した、7都府県は不要不急の外出自粛要請や生活に欠かせないスーパーやドラックストア、医療機関、銀行などを除く店舗には休業を要請をした。経済活動よりも国民の生命を優先させたのである。

この結果、経済活動はマヒ状態になり、第2四半期(4~6月)の名目GDP成長率はマイナス10%を超える可能性が高い。この感染拡大の収束時期が誰にも分らない以上日本経済の先行きは不透明である。   (おわり)

| | コメント (0)

2020年5月26日 (火)

新型コロナウイルス感染拡大によって生産計画に狂いが生じた化粧品メーカー

【新型コロナウイルス】の感染拡大によって甚大な被害を受けた国々は国民の生命を守るために国民の出国禁止や外国人の入国禁止あるいは都市封鎖を実施した。日本は法的な制約があって国民の出国制限や外国人の入国制限あるいは不要不急の外出の自粛要請という法的強制力のない措置で感染拡大を阻止している。

こうした禁止令や措置によって大打撃受けた産業は観光業を筆頭に数は多い。その一つが化粧品製造業である。第2次安倍内閣の誕生以降、【アベノミクス】の3本の矢の一つである【大胆な金融緩和】によって円安状況が生まれ、【訪日外国人旅客数】(訪日外客数)は飛躍的に増加した。

民主党政権の最後の年の2012年のドル/円相場はi1ドル=100円以下で民主党政権末期の11月16日には1ドル=80円という超円高であった。12年の【訪日外客数】は835万8100人、安倍内閣の実質的な初年度の13年の【訪日外客数】は200万人増えて1036万3900人、14年が300万人増えて1341万3400人、15年の【訪日外客数】は630万人増えて1973万7400人、18年には3119万1800人、19年が3188万2000人であった。2015年以降の【訪日外国人客】の日本での旅行消費額増加に最も貢献したのが訪日中国人であった。

2019年の【訪日中国人数】は959万4000人で、中国人の日本での旅行消費額は7704億円でそのうちの34.7%は買い物代金であるから約6000億円が日本の商品の購入に充てられている。最も購入される商品が資生堂のスキンケア製品やメイクアップ製品である。こうした傾向を分析したうえで【資生堂】は2018年から国内に3つの工場を新設すことを決断した。

2019年12月24日に【資生堂】は栃木県大田原市中田原の工業団地に年間1億2000万個のスキンケア商品を生産する能力のある【那須工場】を稼働させた。今年の後半には大阪府茨木市に建設中のスキンケア商品製造の工場を稼働されると発表している。

ところが【新型コロナウイルス】感染拡大によって【訪日中国人】の数は激減し、日本の入国制限措置によって4月の訪日中国人数はたったの200人である。5月は恐らく0人であろう、

さらに追い打ちをかけたのが【外出自粛要請】で4月7日以降は7都府県は巣ごもり生活を余儀なくされ、その結果、女性は外出の機会は激減し、マスクの着用によって化粧をする必要もなくなり、スキンケア商品やメイクアップ商品の売り上げは激減しているという。口紅の売り上げが最も落ち込んで、前年比で26,3%しか売れていない。

こうした状況では約350億円を投入した【那須工場】も生産調整をせざるを得ないであろうし、【茨木工場】の今年度中の稼働は難しいかもしれない。天災なので【資生堂】の経営陣は手の打ちようがないのではなかろうか。   (おわり)

| | コメント (0)

2020年5月25日 (月)

米国の2020年5月の失業率史上最悪の20%超えの可能性高まる

米国の5月24日時点の【新型コロなウイルス感染者数】は164万1585人、【死者数】は9万7686人。【死者数】は今月中に10万人を超えることは確実であろう。米国は【感染者数】においても【死者数】においても群を抜いて世界1位である。因みに【感染者数】の2位はロシアで34万4481人でその差は約130万人、【死者数】でも2位の英国は3万6754人であるからその差は約6万人である。

直近1週間の米国の感染者数と死者数の推移は以下の通りである:【感染者数】は5月18日が150万8308人(前日比+2万0260人)、【死者数】は9万0347人(前日比+785人)。19日が【感染者数】152万8568人(+2万0260人)、【死者数】9万1921人(+1574人)。20日が【感染者数】155万1853人(+2万3283人)、【死者数】9万3489人(+1518人)。21日が【感染者数】157万7141人(+2万5294人)、【死者数】9万4702人(+1263人)、22日が【感染者数】160万0937人、【死者数】9万5979人(+1277人)。23日が【感染者数】161万3476人(+1万64万人)、【死者数】9万6662人(+685人)、24日が【感染者数】164万1585人、【死者数】9万7686人(+1034人)。

【感染者数】と【死者数】の増加のピークは過ぎたとはいえ経済活動の全面再開は時期尚早である。しかしながら3月中旬以降、低賃金の労働者を中心に失業者が急増し、4月には2050万人が失業した結果、米国の4月の【失業率】は3月の3%台から14.7%に跳ね上がった。失業率の上昇を放置すれば米国では犯罪が多発しかねない。それを回避するためには都市封鎖をした42州のうち約半分の州では【経済活動】の一部再開に踏み切らざるを得なかったのである。

州民の生命を危険に晒す可能性のある経済活動の一部再開のもう一つの理由は、11月実施される大統領選、連邦下院議員選挙それに上院議員の3分の1の改選対策である。【コロナウイルス感染拡大】に対して米国民のトランプ大統領や共和党に向ける目は日々厳しさを増して各種世論調査ではトランプ大統領の再選には赤信号が灯りだし、上院議員の改選でも共和党の候補者は苦戦を強いられている状況が鮮明になっている。この厳しい状況を打破するには経済状況を好転させる以外の方策はないのである。

ホワイトハウスの経済顧問のハセット氏は5月24日、ニュース専門のケーブルテレビ【CNN】のインタビューで「米国の失業率は今月はさらに悪化して20%を超えるだろう。(失業率の悪化は)6月まで続いた後、改善される。」と述べた。ハセット氏の手元には5月の【雇用統計】の一部の資料があると思われるので予測は的中すると思われる。

ハセット氏は、第3四半期(7~9月)の失業率は大幅に下がると予測しているが大統領選までは失業率は10%を超えるとも述べている。

日本の失業率も米国ほどではないにしろ上昇するであろう。   (おわり)

 

| | コメント (0)

2020年5月24日 (日)

特別警戒5都道県の緊急事態宣言解除決定の可能性高まる

【政府観光局】が5月20に発表した2020年4月の【訪日外国人旅客数】(訪日外客数)は前年同月比で99.9%減の2900人という目を覆いたくなるような衝撃的な数字であった。昨年4月の【訪日外客数】292万6685人がたった2900人になってしまったのである。5月の【訪日外客数】は0人になる可能性すら浮上してきた。

日本の失業率の低さが近年世界的にトップレベルを維持しているのは【訪日外客数】が安倍内閣誕生以降飛躍的に伸び、地方で観光関連産業の雇用者が増えていることが失業率低下に貢献している。このまま日本が外国人の日本への入国制限を継続すれば地方の失業率が高まる可能性が出てきた。それを回避するには【訪日外客数】の多い東京や北海道の【緊急事態宣言】の解除をする必要性が高まったのである。

【緊急事態宣言】解除する条件としては【新規感染者数】や【感染経路が分らない割合】などいくつかの条件アリこれをクリアーできれば解除が可能となる。

まず【新規感染者数】に関しては直近の1週間の【新規感染者数累計】が人口10人当たり0.5以下という基準が定められている。【東京都】の直近1週間の【新規感染者数累計】は、5月18日が10人、19日と20日が5人、21日が11人、22日が3人、23日が2人、24日が14人で累計50人。東京都の人口は1394万人であるから10万単位に切り上げて1400万。140×0.5=70となり、累計70人以下であれば条件をクリアーできる。東京都は50人であるから解除の条件をクリアーしたことになる。

【北海道】の直近1週間の【新規感染者累計数】は、18日が8人、19日が1人、20日が3人、21日が5人、22日が6人、23日が9人、24日が15人であるから57人。【北海道】の人口は525万人であるから530万人に切り上げれば26人、新規感染者に関しては解除条件をクリアーしていないが【感染経路が分らない割合】が40%以下であれば解除できるという条件に合致しているので【緊急事態宣言】の会場は可能である。

【神奈川県】の直近1週間の【新規感染者累計】は23日までの6日間で78人、神奈川県の人口は920万人なので46人以下であれば解除の条件をクリアーできるが78人ではクリアーできない。北海道と同様【感染経路が分らない割合】が4割以下の条件が適応されるので解除可能になる。

日本の名目GDP成長率は2019年第4四半期(10~12月).が前期比̠̠.̠̠̠マイナス6.4%、2020年第四半期(1~3月)はマイナス3.1%である、欧米では名目GDPが2四半期連続でマイナス成長であれば【景気後退期に入った】と言われる。日本は第2四半期もマイナス成長はほぼ確定している。

失業率をこれ以上上げないために【2次感染拡大】のリスクを無視してもも政府は【特別警戒5都道県】の【緊急事態宣言】を早急に解除せざるを得ないのである。   (おわり)

| | コメント (0)

2020年5月20日 (水)

特別警戒8都道府県のうち関西の2府1県の緊急事態宣言が解除さる可能性高まる。

政府は5月14日、【特別警戒13都道府県】のうちの5県(茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、福岡県)と特別警戒の対象外の34県の合計39県の【緊急事態宣言】を解除した。一方、【緊急事態宣言】を解除されなかった【特別警戒8都道府県】(東京都、北海道、埼玉県、千葉県、神奈川県、京都府、大阪府、兵庫県)は政府の解除条件を満たしていなかったことから解除は先送りされた。

39県の【緊急事態宣言】解除後の【特別警戒8都道府県】の5月14日から19日までの6日間の新規感染者数の累計は【東京都】が43人、【大阪府】が9人、【北海道】が29人、【埼玉県】が14人、【神奈川県】が49人、【京都府】が0人、【兵庫県」が0人である。

ところで、政府の【緊急事態宣言】の解除の条件の一つは直近の1週間の新規感染者数の合計が10万人につき0.5人である。この条件を適用すると東京都の人口は1394万人であるから10万人単位にするために切り上げれば1400万人となり,140×0.5=70となり、70人以下となれば解除の条件をクリア―できる。5月19日の時点の東京都の感染者の累計は5070人、7日前の13日の感染者数の累計は4997人であるから新規感染者数の合計は73人となり条件をクリア―できない。

【大阪府】の直近1週間の新規感染者の合計は12人。大阪府の人口は882万であるから切り上げて890万、0.5をかけると44.5人であるが切り上げて45人。【大阪府】は条件をクリアーしたことになる。

【北海道】は人口が524万であるから新規感染者数は27人以下でなければならないが直近1週間の新規感染者数が35人となったのでこれも条件に満たない。【神奈川県】の人口は920万人であるから解除の条件は46人以下で直近1週間の新規感染者数は49人であるから神奈川県も解除の対象にはならない。

直近1週間の【新規感染者数】が政府の基準以下となったのは【大阪府】、【京都府】、【兵庫県】の関西の隣接する2府1県と首都圏の【埼玉県】、【千葉県】である。

この結果、関西の2府1県は【緊急事態宣言】が解除される可能性は極めて高い。【首都圏】を形成している東京、神奈川、埼玉、千葉は公営と民営の交通機関で密接につながっていて経済的な関係も深い。東京都と神奈川県の【緊急事態宣言】の解除は現時点では先送りしなければばらない状況である。こうした状況を考慮すれば首都圏の【緊急事態宣言】の解除は先送りせざるを得ない状況である。   (おわり)

| | コメント (0)

2020年5月19日 (火)

日本の民主主義の根幹を破壊しかねない検察庁法改正案の今回の成立を安倍内閣断念

安倍内閣は1月31日、黒川弘務東京高等検察庁検事長の定年を6カ月延長するという閣議決定をした。何故、唐突に黒川氏の定年延長が閣議決定されたかと言えば黒川氏は2月7日に定年退職が予定されていたからである。だがこの閣議決定は政界や法曹界に大きな波紋を呼んだ。というのは安倍政権に大きな打撃を与えかねなかった【森友学園】問題などの政界スキャンダルを単なるスキャンダルに終わらせて【安倍内閣の守護神】と呼ばれていた黒川氏が検察庁のトップの検事総長の座を射止めることがほぼ確実となったからだ。つまり検察が内閣に屈服することになるからである。

ところで、【民主主義制度】の根幹は【立法権・司法権・行政権】という三権が分立している点にある。黒川氏に関する定年延長の脱法行為に近い閣議決定は内閣(行政)が司法権を犯す行為に等しく看過できない行為であるばかりでなく、日本に根付いた民主主義を崩壊させる行為でもある。

こうした非難を回避するためと黒川氏の定年延長の正当性を後付けするために政府は「検察官の現行の63歳定年を65歳に引き上げ、内閣の判断で【検察幹部】の役職の定年を延長可能にする」【検察庁法改正案】を【国家公務員の定年延長】を盛り込んだ【国家公務員法改正案】とセットで国会に提出した。【国家公務員法改正案】は国家公務員の定年を現行の60歳から65歳に引き上げる内容である。。

検察官の定年延長と国家公務員の定年延長をセットにしたところが政府の狡猾さを表している。連合傘下の産業別組合である【国家公務員労働組合連合会】(組合員6万7000人)は公式には政党支持はなしを標榜しているが組合員の大半は共産党や立憲民主党を支持している。そのために共産党も立憲民主党も【国家公務員法改正案】には反対できないのである。

5月8日、【検察庁法改正案】は衆院内閣委員会で審議入りして5月21日には野党の反対を押し切って強行採決で自民党はこの法案を成立させる予定であった。しかしながら5月16~17日に実施された朝日新聞の世論調査で安倍内閣の支持率が先月の41%から33%に急落したことから安倍首相は今国会での【検察庁法改正案】の成立を断念した。だが安倍首相は【検察庁法改正案】の成立を完全に断念したわけではなく成立を先送りしたに過ぎない。

安倍首相が法案成立の強行突破を断念した最大の原因はこの法案成立に強く反対している石破元幹事長への支持率が自民党員の間ばかりでなく自民党支持層の間でもが益々上がって石破首相誕生を後押しするという皮肉な結果を招来しかねないことに気付いたからであろう。

安倍首相の変心によって多くの国民が危惧していた【黒川検事総長】の実現は杞憂に終わりそうである。   (おわり)

 

 

 

 

| | コメント (0)

2020年5月17日 (日)

新型コロナウイルス感染拡大阻止に失敗して再選に赤信号が灯ったトランプ大統領

2020年5月16日現在の米国の【新型コロナウイルス感染者数】は146万6682人、【死者】は8万8730人である。3月1日の時点の【感染者数】が78人、【死者】が1人であったことから判断すればトランプ大統領が中国に責任を転嫁したところで米国が【新型コロナウイルス感染拡大阻止】に失敗したことは明白である。

この厳粛な事実を国民は冷静に受け止め、5月11~12日に実施された世論調査では【選挙人登録の有権者】の46%が11月3日に行われる予定の大統領選挙で民主党の大統領選候補者にほぼ決定したジョー・バイデン氏に投票すると回答している。トランプ大統領支持すると回答したのは38%で、バイデン氏がトランプ大統領を8ポイント上回った。先週の世論調査ではバイデン氏がトランプ大統領を2ポイントリードしていたのでその差はさらに拡大したことになる。。トランプ大統領の実績に関しては4月半ばの調査ではトランプ大統領の実績を支持するという回答は45%、支持しないが51%であったが今回の調査では支持するが41%、不支持が56%となった。再選を目指すトランプ大統領にとってはまことに厳しい数字である。景気回復の見通しが全く立たないことからトランプ大統領の再選委は赤信号が灯ったと言えよう。

こうした3月以降の支持率の下落を受けてトランプ大統領は4月16日、経済活動再開の指針を公表した。その指針は「14日連続で新規感染者数が減少すれば外出制限や経済活動の制限を緩和する」というものである。これに呼応して南部のジョージア州やテキサス州などが外出制限や経済活動制限一部を5月に入ってから緩和した。

外出制限の緩和や経済活動再開が早すぎると再び感染者数の増加につながるとして公衆衛生や医療の専門家は慎重な姿勢を示したが信用調査機関は外出制限や経済活動の制限が長引けば今年の第2四半期(4~6月)のGDPは30%減少するという調査結果を発表した。【再選】しか興味のないトランプ大統領は景気の早期回復のために【経済活動制限緩和】に舵を切った。しかしながら米国は各州の行政に関する権限は州知事に与えられているので大統領と言えども知事に対する命令権はない。その結果、外出制限や経済活動の制限緩和の決定は各州が独自に実施することになった。

小説【風と共に去りぬ】の舞台となった南部のジョージア州は4月24日、全米第2位の人口を誇り、経済発展が著しいテキサス州は28日に5月からの外出制限や経済活動の一部緩和を発表した。

4月下旬から新規感染者数が減少傾向にあったが5月に入って外出制限を実施していた42州のうち半数近くの州は外出制限が緩和されると【移動の増加】が起こり、それによって5月8日以降、新規感染者数は再び増加傾向に転じた。米国の2次感染者数が再び増大すれば世界経済に甚大な被害を齎すことになるし、日本にとっても対岸の火事ではすまなくなる。   (おわり)

| | コメント (0)

2020年5月15日 (金)

緊急事態宣言解除という賭けは成功するのか

日本政府は、4月7日に3月13日に成立した【改正新型インフルエンザ等特別措置法】に基づく【緊急事態宣言】を東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県に限定して発出した。その後、4月16日には【緊急事態宣言】の地域を全国47都道府県に拡大した。その際に最初に【緊急事態宣言】を発出した7都府県に新たに感染者数の多い北海道、京都府、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県の6府県を加えた13都道府県を【特別警戒都道府県】に指定した。

5月4日には安倍首相は5月6日に期限が切れる【緊急事態宣言】を5月31日まで延長することを表明したが5月7日の全国の【累計感染者数】は前日比109人増の1万5463人、それ以降の新規感染者数は5月8日が前日比で147人増、9日が53人増、10日が51人増、11日が251人増、12日が76人増、13日が150人増、14日が55人増と推移していて自信をもって全国一律に【緊急事態宣言】を解除できる状況ではない。

ところで、【緊急事態宣言】の解除の一つの目安は直近の1週間での新規感染者数が人口10万人当たり0.5人以下に抑え込まれていることである。東京都の人口は1394万人(2020年4月1日現在)であるから1400万人として0.5人を掛ければ70人である。東京都の4月8日から14日までの1週間での新規感染者は220人であったことから【緊急事態宣言】の解除の対象から外された。人口920万人の神奈川県の1週間の増加数上限は46人であるが直近の1週間の新規感染者数の合計は58人であったことから解除の対象から外された。北海道、埼玉、千葉も同様である。

【大阪府】は新規感染者数に関しては【緊急事態宣言】の解除の対象となったが入院患者数が多いことから医療体制の崩壊のリスクを抱えていると判断されて対象から除外された。【兵庫】と【京都】は新規感染者数に関しては条件をクリア―していたが【大阪府】に隣接しているために【緊急事態宣言】を解除すれば感染の拡大のリスクが高まることから解除の対象から外れた。

その結果、今回の措置においては【特別警戒都道府県】に含まれていた茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、福岡県の5県と【特別警戒都道府県】から除外されていた34県の合計39県の【緊急事態宣言】が解除されることとなった。

今後、【緊急事態宣言】を解除された39県の県民は外出自粛によるストレスから解放されることになるが解放感に浸ることなく2次感染が拡大しないよう1週間程度はこれまでと同様に緊張感を維持すべきであろう。

日本の【新型コロナウイルス感染者】はPCR検査で陽性と判断された1万6000人程度であるが真実の感染者数は誰にも解らないのである。今回の39県の【緊急事態宣言】の解除を決断した政府は賭けに出たとも言えるのである。私は政府が賭けに成功するほうに賭けたい。   (おわり)

 

 

| | コメント (0)

2020年5月13日 (水)

コロナウイルス拡大封じ込めより経済活動再開を優先した米国の決断は正しいのか

米国南部のジョージア州は外出制限を実施している42州の中で先駆けて外出制限と営業規制を4月24日に緩和した。その後、ジョージア州の規制緩和に半数近くの州が同調することになった。米国連邦政府の外出制限と営業制限の緩和の目安は14日連続でコロナウイルス感染者数が減少することであるが規制を緩和した州は連邦政府の指針に合致していない。

トランプ大統領の頭の中には11月に実施される大統領選での再選しかないために【コロナウイルス感染拡大】にさほど興味を示さず、当初は【民主党が流したデマだ」などとツイッターに投稿し、感染拡大阻止の対策の初動が後手に回ってしまったのである。

5月13日の夕刻の時点で世界の感染者数は416万6659人、そのうち【米国の感染者数】は約3分の1の136万9386人。世界の死者数は28万66833人で【米国の死者数】は28.6%の8万2339人。米国民はトランプ大統領のコロナウイルス感染拡大に関して中国を激しく攻撃する威勢のよさに当初拍手喝さいをしていたが136万人を超える感染者を出した責任はトランプ大統領にあると気づきトランプ大統領の支持率は急落している。

ところで、米国労働省は5月8日、2020年4月の雇用統計を発表したが4月の【失業率】は3月の4.4%から14.7%に急上昇した。戦後最悪の失業率となった原因は3月中旬から4月中旬にかけて共和党知事の8つの州を除いた42州で外出規制を発動して、レストランや娯楽施設を営業停止にしたり、外出規制によって自動車の販売店が営業不能となり、新車販売台数が激減した結果、サービス産業から製造業にまで売上高の激減の影響が波及して景気の動向を反映する非農業部門の就業者数が3月比で2050万人減少した。つまり1か月間で2050万人が失業したことになる。失業者の大半は【再雇用】を前提とする【一時解雇】であるから景気が回復すれば職場復帰の可能性が残されている。

【労働省】の発表を待つまでもなく【外出規制】に踏み切った各州政府は失業者の急増を実感したために【感染拡大のリスク】を無視してまで【外出規制緩和】に踏み切ったのであろう。しかしながらコロナウイルスの感染拡大によって発生した経済崩壊は経済活動再開だけでは阻止できない。経済崩壊の原因はコロナウイルスの感染拡大であるから【感染拡大の防止とその収束】と【経済的被害を受けた国民に対する即効性のある支援と救済】を同時に実行しなければ問題は解決しないであろう。   (おわり)

 

| | コメント (0)

2020年5月12日 (火)

新型コロナウイルス感染拡大に翻弄される自動車産業

持ち分法適用会社として【スバル】をグループ企業に含めて、実質的に2019年度の世界販売台数が世界NO1となった【トヨタ】は2月26日、2020年3月期第3四半期(2019年4月1日~12月末 9カ月)の決算内容を発表した。

【売上高】は前年同期比1.6%の3540億円増の22兆8301億円、【営業利益】は前年同期比6.2%の1206億円増の2兆0587億8300万円、当期【純利益】は前年同期比41.4%の5897億円増の2兆0130億円。9カ月の【売上高】と【営業利益】としては史上最高である。

【トヨタ】単体の2020年3月期(2019年4月~2020年3月)の世界販売台数は前年同期比0.9%減の945万5868台、第4四半期(2020年1月1日~3月31日)の世界販売台数は前年同期比11.7%減の206万498台であるから第4四半期の販売台数減が【トヨタ】の世界販売台数前年割れの原因となった。

【トヨタ】の主力市場は米国、中国と日本で2019年の米国販売台数は238万台、中国が162万台そして日本が132万台。2020年の第1四半期(1~3月)の米国販売台数は前年比8.8%減の49万5747台で昨年同期より4万7600台減少したがこの原因はコロナウイルス感染拡大の影響よりも米国の販売代理店への【インセンティブ(販売奨励金)】を減額したしたことが主たる原因である。何故なら米国の都市封鎖は3月中旬から開始されたからである。

コロナウイルス感染拡大の影響で販売台数が激減したのが中国市場である。【トヨタ】の今年2月の販売台数は昨年同月比70.2%減の2万3809台、3月が15.9%減の10万1800台でこれら2カ月で10万1000台昨年同期より減っている。

中国での販売激減は【日産】と【ホンダ】も同様で日産の2月の販売台数は前年同月比80.3%減の15111台、3月が44.9%減の7万3297台、【ホンダ】の販売台数減少はさらに深刻で2月が前年同月比85.1%減の1万1288台、3月が50.8%減の6万0441台であった。

中国市場での販売台数の大激減の被害は日本メーカー以上に米国メーカー、ドイツメーカーと韓国メーカーに及んでいる。中国市場でここ数年年間400万台以上を販売しているドイツの【VW】(フォルクスワーゲン)も中国と本拠地欧州でコロナウイル感染拡大の打撃を被って今年の第1四半期のVWの世界販売台数は昨年同期より59万台減少した。

今年の第2四半期(4~6月)の販売台数は3月中旬から都市封鎖を実施した欧州と米国で激減することは必定で米国と中国への依存度が高い【日産】は経営難に陥るリスクが高まったことになる。   (おわり)

| | コメント (0)

2020年5月10日 (日)

経済活動再開に向けて動き出した日本政府

【新型コロナウイルス感染拡大】は世界経済に大きなダメージを与えた。感染拡大を阻止するために世界1,2位の経済大国の米国と中国は【ロックアウト】(都市封鎖)に踏み切らざるをえなかったためである。【都市封鎖】が行われれば外出は制限され、食料品や飲料以外の非耐久財の消費意欲は減退し、個人消費が大幅に減少してGDPを引き下げる要因となる。

5月1日に発表された米国の今年の第1四半期(1~3月)のGDP成長率は前期(2019年第4四半期GDP成長率2.1%増)比で4.8%減少したがこれは2014年第1四半期(1.1%減)以来6年ぶりの減少であった。【個人消費支出】が5.3ポイント減少し、【民間投資】も1.0ポイント減少した結果、国内需要が大幅に減退したことによってGDP成長率が押し下げられた。

米国が【都市封鎖】を実施し出したのは3月中旬であるから第1四半期のGDP成長率に及ぼした悪影響は限定的である。米国のGDP成長率がさらに低下するのは第2四半期(4~6月)である。

中国の国家統計局は4月17日、2020年第1四半期のGDP成長率を発表した。GDP成長率は昨年同期比でマイナス6.8%で昨年同期比で12.8%下落したことになる。【新型コロナウイルス】の発祥地の湖北省武漢市が封鎖されたのが1月23日であったことから中国経済は欧米諸国よりも長期間都市封鎖の悪影響を受けたためにGDP成長率が大きく減少したのである。

日本とドイツの経済成長率はまだ公表されていないが民間の経済研究機関の予測では日本の今年の経済成長率の予測はマイナス6.1%である。ユーロ圏の今年の第1四半期のGDP成長率はフランスがマイナス5.8%、スペインがマイナス5.2%、イタリアがマイナス4.7%であった、

ところで、【緊急事態宣言】が4月7日に発出されて日本国内の【新型ウイルス新規感染者数】は4月11日をピークに減少に転じ5月に入ってからはその傾向が一層鮮明になっている。【新規感染者数】の一日当たりの数値が大幅に低下していることを受けて政府は【緊急事態宣言】の解除の検討に入っている。

特別警戒都道府県を除いた34県の休業要請の完全停止や一部停止などの動きが本格化し、5月11日から一部の県では経済活動が再開されることになる。

経済活動を再開すことは感染拡大のリスクが伴うが国民の生活の再建を優先させるべき時期に入ったということになる。   (おわり)

 

| | コメント (0)

« 2020年4月 | トップページ | 2020年6月 »