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2020年3月15日 (日)

世界的な株価大暴落の特効薬は存在するのか

【株価】は経済の先行指標と言われて久しいが近年はそうした意義は薄れているようだ。【株式市場】にドラステイックな変化を齎したのは008年9月に起こった【リーマンショック】である。100年に一度の金融危機と言われた【リーマンショック】の震源地は米国であったが、米国はリーマンショックを乗り切るために2008年11月以降、三回に分けて日本円にして総額160兆円の【量的金融緩和】を実施した。

【リーマンショック】の影響を一番受けたのは米国製造業を代表する【自動車産業】である。米国の2008年の新車販売台数は前年比27%減の1324万2701台、2009年は前年比21.2%減の1042万9528台と281万3000台減少した。米国メーカー【GM】の2008年新車販売台数は前年比22.6%減、2009年の販売台数は前年比29.7%減の206万3039台。米3位のメーカーの【クライスラー】は2008年が前年比30%減、2009年は前年比35.9%減の93万1462台であった。

米国メーカーの販売台数減は2000年以降、顕著になってきた。2000年1月時点での米国メーカーの米国市場での市場有率(シェア)は67.9%、2005年12月時点の【シェア】は57.8%と10%低下したが、【日本メーカー】の【シェア】は23.9%から32%と8%上昇した。米国メーカーの販売台数の減少は【日本メーカー】の販売台数の増加と表裏一体の関係にある。この傾向は2010年まで継続した。この結果、リーマンショック後、【GM】は国有化され、現在は民営に戻った。【クライスラ―】はイタリアの【フィアット】の傘下に入った。

米国は量的金融緩和によって【リーマンショック】を乗り切った、【リーマンショック】後の景気減速を乗り切るために欧州諸国や日本は米国を見習って【量的金融緩和策】を採り入れた。米国が成功したのは【シェール原油・シェールガス】という新たな成長産業を育てたからである。欧州や日本は金融緩和によって生まれた資金を新興国の天然資源などに投資したがそれは長続きせず、市場の余剰資金は米国の株式市場を中心に世界各国の株式市場に流れ込んだ。

【米国経済の成長率】はトランプ大統領が選挙公約に掲げた3%にはトランプ大統領が就任以来達していない。大統領就任年後の17年の【経済成長率】は2.3%、米中貿易戦争が勃発した2018年には中国が課した制裁関税を敬遠して中国に進出していた製造業の一部が国内回帰を始めたことにより、【経済成長率】は0.6%上昇して2.9%、2019年は個人消費の伸び悩みから成長率は0.6%下がって2.3%であった。

経済成長率が低下したにも拘らず米国の【ダウ平均株価】は上昇を続け、今年の2月12日には史上最高の2万9568ドルの値を付け、その後、米国内でも【新型コロナウイルス】感染のリスクが高まると株価か大幅な乱高下を続け、3月12日には前日比2352ドルという史上最大の下げ幅で終値は2万1200ドルとなった。1カ月で【ダウ平均株価】は8368ドル下がったことになる。13日にトランプ大統領が【非常事態】を宣言したことを史上は歓迎し、株価は前日比1965ドルの高の2万3185ドルとなった。

現在の株価は世界的に実体経済とは関係なく貪欲な【ファンド】が株価を操作していることになる。【新型コロウイルス】騒動が収れんするまで株価の乱高下は世界の株式市場で続くことになる。経済的な要因に基づかない株価の極端な値下がり上昇をさせる特効薬は存在しないであろう。   (おわり)

 

 

 

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