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2020年3月

2020年3月31日 (火)

米国への借金返済に日本政府を利用しようとしている韓国政府

【新型コロナウイルス】の世界的な感染拡大の影響を受けて世界各国の株式市場は大揺れに揺れている。【ドイツ】とともにGDPに対する貿易依存度が高い【韓国】の代表的な株価指数【韓国総合株価指数(KOSPI)】も【新型コロナウイルス】の流行の兆しが見えた1月20日以降、下落が始まった。【新型コロナウイルス】の感染拡大を懸念して外国人投資家と機関投資家の韓国株式の売り越しが始まったからだ。

【KOSPI】が大幅に下落したのはこれまでに2回ある。最初の大幅下落は1997年の【アジア金融危機】の影響を受けて1997年末の【KOSPI】は376.21で前年度末比-42.21%。2度目の大幅下落は2008年の米国発の【リーマンショック】により2008年度末の【KOSPI]は前年比40.73%減の1124.47であった。

今回の【KOSPI】の大幅下落は、韓国国内で【新型コロナウイルス】の被害が顕著になり出した3月初旬からで、3月11日の【KOSPI】は前日比54.78ポイント減の1908.27で約4年ぶりの安値であった。それ以降も値を下げ続け、3月16日には1714.30,17日には1672.44,18日には1591.20,19日には1457.64まで下がり続けたが600億ドルの【米韓通貨スワップ】が締結されたという情報が流れると翌20日には約110ポイン増えて1566.15となった。

だがこの【米韓通貨スワップ】は半年後には返済しなければならない【通貨スワップ】とは名ばかりの韓国にとっては【実質借金】なのである。米国が韓国の要請に応じて名ばかりの通貨スワップに合意したのは韓国政府に負担させている在韓米軍駐在費を現行の10億ドルから50億ドルに増やすという米国側の要求を韓国側に飲ませるための作戦なのだ。ところが米国に大きな借りを作ったにも拘らず韓国は50億ドルの支払いを拒否している。

ところで、韓国は今回の【KOSPI】の大幅下落を通して【ドル不足】に陥っていることが外国人投資家にばれてしまったので3月30日現時点での【KOSPI】は1717.12と19日から360ポイント値を戻しているが楽観はできない。というのは韓国の【新型コロナウイルス】の感染被害は勢いが衰えたとはいえ3月21日の感染者数は8799人、死者102人から31日には感染者数9786人、死者162人と増え続け、米国は今や感染者数が16万人を超える世界1位の感染者大国になり非常事態を宣言して国を封鎖しかねない状況に追い込まれている。欧州も同様である。人とモノの移動が禁じられれば輸出に依存している韓国企業は倒産の危機に瀕することになる。

韓国政府は日本政府に対して【日韓通貨スワップ】の締結を執拗に求めている。筆者の妄想かもしれないが韓国は日本にドルを融通させて米国への借金の支払いに充当することを考えているのではなかろうか。  (おわり)

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2020年3月24日 (火)

日本経済はリセッション「景気後退」に入ったのか

昨年10月1日から消費税率が食料品など以外は2%アップした影響もあって昨年の第4四半期(10~12月)の【経済成長率】は前期比で予想外の低下率でマイナス1.6%、年率換算でマイナス6.3%であった。日本のGDPの約6割は【個人消費】であるが【消費税増税】によって個人の消費意欲が減退したために【個人消費】は前期比でマイナス2.9%となり、住宅や企業の設備投資といった項目でも2.7%と3.7%とマイナスに転じた。日本の製造業は米国と中国に大きく依存しているために米中貿易戦争の行方に配慮して設備投資を控えているのである。

昨年の各四半期別の成長率は第1四半期(1~3月)が0.6%、第2四半期(4~6月)が0.5%、第3四半期(7~9月)が0.1%と低下傾向にあったので第4四半期(10~12月)のマイナス成長はある程度予測されいた。多くの市場関係者や経済の専門家の関心事は2020年の第1四半期の成長率がプラスに転じるのかという一点にあった。政府関係者は様々な対策を講じたので成長率は回復すると楽観視していた。

その期待を打ち砕いたのが昨年12月初旬に中国湖北省武漢市で感染が確認された【新型コロナウイルス】患者の誕生であった。年が明けると武漢市内で感染が飛躍的に拡大し、武漢市は交通封鎖の事態にまで追い込まれた。武漢市には日系企業199社が進出しているが【製造業】が92社と最も多く全体の46.2%を占めている。細かい業種分類では【自動車部品等製造業】が一番多くて23社である。【ホンダ】と【日産】のそれぞれの中国企業との合弁会社の完成車工場が武漢市にあるためだ。

武漢市の封鎖によって日本企業には2月に入ってから影響が出始めた。春節休暇によって武漢を離れていた従業員が職場に復帰できなくなったからだ。その結果、2月に入ると日系企業も春節休暇を延長して従業員やその家族を日本に帰国させる処置を取ったために中国からの帰国者を中心に日本国内でも感染が拡大し始めた。2月27日に安倍首相は全国の公立の小・中・高校の一時休校を要請した。3月に入ると日本では【巣ごもり経済】が始まった。なるべく国民の多くは外出を控えるようになったからだ。巣ごもりによって一部の業種は売り上げが急増したが大半の企業は売り上げ激減した。特に被害が大きかったのが百貨店で、【大丸松坂屋】は3月1~14日の売り上げが前年同期比で43%減、3月1~15日の売り上げは【三越伊勢丹ホールデイング】が34.8%、【高島屋】は32.9%減。

2020年の第1四半期(!~3月)の経済成長率の見通しは、日本経済センターが3月17日にまとめた民間エコノミスト34人の経済見通し【ESPフォーキャスト】によれば2020年第四半期の実質経済成長率の予想平均は前年比年率2.89%のマイナスで、2月調査時の0・33%増から2期連続のマイナス成長となり、日本経済は景気後退期突入する可能性が濃厚になった。原因は言うまでもなく【新型コロナウイルス】の感染拡大である。   (おわり)

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2020年3月22日 (日)

欧米でのさらなる新型コロナウイルス感染拡大は2020年の世界の経済成長率を大幅に下げるリスクをもたらす。

【新型コロナウイルス】感染の被害拡大の舞台は発生地中国から欧州と米国に移動した感がある。3月21日正午時点での欧米の被害状況は、【イタリア】が【感染者数】4万7021人、死亡者4032人、【スペイン】が【感染者数】2万1500人、【死亡者数】1093人、【米国】が【感染者数】18563人、【死亡者数】227人、【ドイツ】が1万3957人と31人、【フランス】が1万2612人と450人、【英国】が3269人と102人、【スイス】が4812人と48人である。それに対して中国に次いで2番目に感染者が確認された日本の【感染者数】は1007人、【死亡者数】は35人と被害は軽微である。

欧米での【感染拡大】の影響は経済活動にまで波及し、【米国】では米国自動車メーカー3社の国内工場の稼働が3月に入って停止され、米国内に製造拠点を持つ日系メーカー4社(トヨタ、日産、ホンダ、スバル)も米国メーカーに倣っている。日本のビッグ3(トスウジツ前にホンダ)の中で昨年より業績不振が続いている【日産】は英国工場の操業を一時停止し、スペインでは約3000人の労働者を一時解雇すると数日前に発表した。

現在、世界の自動車関連産業の推進役を務めているのは日本メーカーである。2018年の世界の自動車生産台数は9570万台で日本メーカー10社の世界生産台数は2960万台で、全生産台数の30.93%を占めている。2018年の【日本メーカー】の日本国内の生産台数は約923万7000台、米国や中国、メキシコ、インド、タイなどでの海外生産台数は1946万7000台であった、

2018年の日本国内での自動車関連産業に就業している就業人口は約546万人で2018年の日本国内の全就業者6664万人の8.2%該当する。同年の【自動車製造品】の出荷額は60.7兆円でこの数値は全製造業の出荷額の総額319兆1667億円の19.0%を占めている。

【国内の就業人口】546万人の内訳は、【製造部門】が88万人、【利用部門】(運送業など)269万49000人、【関連部門】が34万9000人、【資材部門】が50万9000人、【販売・整備部門¥が103万1000人。

世界で日本の自動車メーカーの恩恵を受けている雇用者数は1100万人を超えていて、米国でのトヨタ関連の雇用者数だけでも150万人を上回っている。米国内で日本の自動車メーカーの雇用への貢献度が高いためにトランプ政権も日本車への輸出関税をたやすくは引き上げられないのである。

米国での【新型コロナウイルス】感染者数はこれからも増え続けることは確実で、米国の今年の第2四半期(4~6月)の経済成長率は近年稀にみる低成長率に陥ると予測されているがそれを回避する実効性のある経済政策をトランプ政権が実行できるかに世界経済の命運がかかっている。トランプ政権がそれに失敗すればトランプ大統領の再選は水泡に帰すであろうし、日本経済もその余波を受けてマイナス成長となる可能性大である。   (おわり)

 

 

 

 

 

 

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2020年3月20日 (金)

現実味を帯びてきた東京五輪開催延期

フランスの通信社【AFP】がまとめた【新型コロナウイルス】の感染者と死亡者の統計によると、日本時間3月20日午前4時現在での【新型コロナウイルス】感染者数は158カ国・地域で23万2680人に達し、うち9827人が死亡している。3月18日午前4時以降、世界全体で新たに1403人の死亡、2万3701人の感染が確認された。【新型コロナウイルス】の感染は益々勢いを増している。

【新型コロナウイルス】発祥の地中国では香港とマカオを除く中国本土の感染者は8万0928人、うち3245人が死亡、7万4200人が回復。新たに発表させた感染者は34人、死者は8人であった。

中国以外で【新型コロナウイルス】の被害が多い国は【イタリア】(死亡3405人、感染者4万035人)、【イラン】(死亡1284人、感染1万8407人)、【スペイン】(死亡767人、感染1万7147人)と【フランス】(死亡372人、感染1万0995人)である。

[新型コロナウイルス】の大流行によって世界各地でトイレットペーパーやパスタのパニック買いが起こっていると報じられているが、3月17日に外出や移動を厳しく制限する措置が導入されたフランスでは全国各地で主食のバゲット不足を心配した人々がパン屋に押し掛け、長蛇の列が出来ているとAFPは配信している。

ところで、今後,最も感染拡大が懸念されているのは米国である。トランプ大統領が【新型コロナウイルス】の恐ろしさを全く理解できずに対応が遅れた米国では急速に【新型コロナウイルス】の感染が拡大している。米疾病対策センター(CDC)の発表によれば、3月17日夕刻の時点の米国の【新型コロナウイルス感染者数】は7087人、死者は97人。前日から1日で感染者は2818人増加している。

米国で感染者が最も多いのがニューヨーク州で2382人、そのうちニュ-ヨーク市は1871人で17日の814人から一日で1067人増えた。いずれニューヨーク市民に外出禁止令が出されるであろう、米国では感染者が2番目に多い【カリフォルニア州】(900人超)は3月19日に約4000万人の州民全員に対して必要以外(食料品の買い出しや通院)の外出は控えて自宅に留まるように命じた。

欧州と米国で今後更なる【新型ウイルス】感染拡大が続くならば東京五輪の開催は難しくなるであろう。IOCは開催を主張しているがIOCは開催の延期や中止を避けたい事情があるからである。米国での五輪大会のテレビ放映を独占しているの米国3大テレビネットワークの一つ【NBC】(National Broadcasting Company 全国放送会社)である。【NBC】は2014年冬季大会のソチ五輪から2020年夏季の東京大会のテレビ放映権を43億8000万ドル(4680億円)を支払ってIOCと契約を完了している。東京大会が延期や中止となればIOCはNBCへ放映料の一部を返金する義務が生じると思われる。国際的に著名な大手企業のスポンサー料も一部を返金する義務が生じるであろう。IOCにとって多額の返金は財政上痛手なのである。IOCとしては万難を排して東京五輪開催に漕ぎつけたいのであるが参加選手の生命を危険に晒すリスクに配慮すればIOCにとっても悩ましい問題ではある。   (おわり)

 

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2020年3月19日 (木)

荒い値動きが続く世界の株式市場

今年に入っても米国の主要株式指数【ダウ平均株価】は史上最高値を更新を続け、【新型コロナウイルス】の感染拡大が深刻化していても米国内の感染者が確認されていなかったために株式市場は【新型コロナウイルス】を対岸の火事とさほど深刻には受け止めていなかったことから【ダウ平均株価】の上昇傾向は変わらず、2月12日の終値は史上最高の2万9568ドルであった。

この値をピークに【ダウ平均株価】は下降局面に入り、2月21日の【ダウ平均株価】は2万8991ドルであった。米国で初の感染者が確認されたのが2月22日で週明けの24日の終値は前週末の終値を1031ドル下回る2万77860ドルとなった。この日を契機に【ダウ平均株価】の値動きは上下動が激しい展開となった。27日の【ダウ平均株価】は前日比1190という過去最大の下げ幅の2万5576ドル。3月3日にはトランプ大統領が【新型コロナウイルス】の特効薬開発を製薬業界に要請したという情報が流れ、これを市場は歓迎し、【ダウ平均株価】は前日比1293ドル上昇して2万6703ドルであった。だがこの情報は当面の【新型コロナウイルス】感染防止には何の効果を齎さず、株価はその後も下がり続けた。

しかしながら、3月12日にWHO(世界保健機構)のテドロス事務局長が【新型コロナウイルス】の感染は【パンデミック】(世界的流行)と発言したことによりニューヨーク株式市場はパニックとなり、【ダウ平均株価】は2352ドルの過去最大の下げ幅となる2万1200ドルとなった。株価の暴落に歯止めをかけるためにトランプ大統領は13日に【新型コロナウイルス】に関して【国家非常事態】を宣言し、政策を総動員する姿勢を示したために投資家の景気に対する懸念が薄れ、【ダウ平均株価】は1985ドル高の2万3185ドルとトランプ大統領の目論見通り大幅に値上がりしたのである。

週明けの3月16日、トランプ大統領は記者会見を開き、【新型コロナウイルス】問題解決が7月か8月で、米国は【景気後退】入りするかもしれないと発言したことにより【ダウ平均株価】の下げ幅は12日の下げ幅をさらに上回り、過去最大を更新する2997ドルとなり、16日の終値は2万0188ドルであった。17日には米国政府の経済政策や企業への資金繰り措置への期待感から【ダウ平均株価】は1048ドル上昇して2万1237ドルとなった。

今回の世界同時株価大暴落の原因は【新型コロナウイルス】の感染拡大によって世界の経済活動が著しく阻害されていることである。この根本原因を解決しない限り【株価の乱高下】は止まらない。各国政府は感染拡大の収束に全力を投入して時間稼ぎをする以外に現時点では問題を解決できない。   (おわり)

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2020年3月15日 (日)

世界的な株価大暴落の特効薬は存在するのか

【株価】は経済の先行指標と言われて久しいが近年はそうした意義は薄れているようだ。【株式市場】にドラステイックな変化を齎したのは008年9月に起こった【リーマンショック】である。100年に一度の金融危機と言われた【リーマンショック】の震源地は米国であったが、米国はリーマンショックを乗り切るために2008年11月以降、三回に分けて日本円にして総額160兆円の【量的金融緩和】を実施した。

【リーマンショック】の影響を一番受けたのは米国製造業を代表する【自動車産業】である。米国の2008年の新車販売台数は前年比27%減の1324万2701台、2009年は前年比21.2%減の1042万9528台と281万3000台減少した。米国メーカー【GM】の2008年新車販売台数は前年比22.6%減、2009年の販売台数は前年比29.7%減の206万3039台。米3位のメーカーの【クライスラー】は2008年が前年比30%減、2009年は前年比35.9%減の93万1462台であった。

米国メーカーの販売台数減は2000年以降、顕著になってきた。2000年1月時点での米国メーカーの米国市場での市場有率(シェア)は67.9%、2005年12月時点の【シェア】は57.8%と10%低下したが、【日本メーカー】の【シェア】は23.9%から32%と8%上昇した。米国メーカーの販売台数の減少は【日本メーカー】の販売台数の増加と表裏一体の関係にある。この傾向は2010年まで継続した。この結果、リーマンショック後、【GM】は国有化され、現在は民営に戻った。【クライスラ―】はイタリアの【フィアット】の傘下に入った。

米国は量的金融緩和によって【リーマンショック】を乗り切った、【リーマンショック】後の景気減速を乗り切るために欧州諸国や日本は米国を見習って【量的金融緩和策】を採り入れた。米国が成功したのは【シェール原油・シェールガス】という新たな成長産業を育てたからである。欧州や日本は金融緩和によって生まれた資金を新興国の天然資源などに投資したがそれは長続きせず、市場の余剰資金は米国の株式市場を中心に世界各国の株式市場に流れ込んだ。

【米国経済の成長率】はトランプ大統領が選挙公約に掲げた3%にはトランプ大統領が就任以来達していない。大統領就任年後の17年の【経済成長率】は2.3%、米中貿易戦争が勃発した2018年には中国が課した制裁関税を敬遠して中国に進出していた製造業の一部が国内回帰を始めたことにより、【経済成長率】は0.6%上昇して2.9%、2019年は個人消費の伸び悩みから成長率は0.6%下がって2.3%であった。

経済成長率が低下したにも拘らず米国の【ダウ平均株価】は上昇を続け、今年の2月12日には史上最高の2万9568ドルの値を付け、その後、米国内でも【新型コロナウイルス】感染のリスクが高まると株価か大幅な乱高下を続け、3月12日には前日比2352ドルという史上最大の下げ幅で終値は2万1200ドルとなった。1カ月で【ダウ平均株価】は8368ドル下がったことになる。13日にトランプ大統領が【非常事態】を宣言したことを史上は歓迎し、株価は前日比1965ドルの高の2万3185ドルとなった。

現在の株価は世界的に実体経済とは関係なく貪欲な【ファンド】が株価を操作していることになる。【新型コロウイルス】騒動が収れんするまで株価の乱高下は世界の株式市場で続くことになる。経済的な要因に基づかない株価の極端な値下がり上昇をさせる特効薬は存在しないであろう。   (おわり)

 

 

 

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2020年3月 9日 (月)

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により日米の株価の低迷は当面は続く

3月8日時点の【新型コロナウイルス】による【新型肺炎】の中国本土以外で感染者の多い国は【韓国】が7041人、【イタリア】が5883人、【イラン】5823人、【フランス】が949人、【ドイツ】が795人、【日本】が452人、【米国】が380人、死者はイタリアが最も多く233人、続いて報道の正確さに疑問符が付くがイランが145人、韓国が50人、米国が19人、日本が13人、フランスが11人である。

米国で【新型コロナウイルス感染者】が初めて確認されたのが2月22日であった。中国本土以外の感染者が拡大傾向にあったことを受けて2月24日の【ダウ平均株価】の終値は、先週末の2月21日の2万8991ドルから1031ドル下落して2万7960ドルであった。25日は前日より879ドル下がって1万7080ドル、26日は123ドルと下げ幅は減少したが2万6957ドル、27日は過去最大の下げ幅の1190ドルで2万55766ドル、28日も1000ドルを超える下げ幅で終値は2万4681ドルと5営業日で4310ドルの大暴落であった。

【ダウ平均株価高】で米国の好景気を吹聴してきたトランプ大統領は株価引き上げに素早く動いた。再選が覚束なくなるからだ。だが打てる手は限定されている。米国の中央銀行の役割を担う【FRB】(連邦準備制度理事会)の金利引き下げである。それだけでは足りないとアドバイスを受けたのであろうトランプ大統領は製薬業界との会合を持ち【新型肺炎】の特効薬の早期開発を要請したという情報をツイッターで例のごとく発信した。

値上げ材料を求めていた株式市場はこれに飛びつき、3月3日の【ダウ平均株価】は1293ドル高の2万6703ドルにまで上昇した。だが利下げも特効薬開発促進も【株価大暴落】の根本原因の【新型肺炎】の感染防止の即効薬とならない。株価下落と軌を一にして米国内の【新型肺炎】感染者数は急増し、3月7日には感染者は380人となり日本の感染者増加のペースを上回った。その間、米国ではカリフォルニア州、フロリダ州、ニューヨーク州、メリーランド州の4州が【非常事態】を宣言した。感染者数が最も多いのがニューヨーク州で70人である。結局、【ダウ平均株価】は3月4日から4日連続で下がり続け、3月7日には2万5864ドルとなった。

日本の【日経平均株価】も3連休明けの2月25日には【ダウ平均株価】の値下がりの影響を受けて先週末の21日の2万3386円より791円下落して2万2605円、その後も値下がりを続け、3月6日の終値は2万0749円、10営業日で2637円と大きく値を下げた。政府も当然のことながら株価引き上げの手立てを講じるに違いないが米国の例から判断しても有効な手立てがあるとは思えない。打つ手は日銀の更なる0金利の引き下げであろう。日本は0金利政策を導入して長期間にわたるがその間地方銀行は業績が悪化し、合併などで凌いでいるが更なる金利引き下げは地方銀行の倒産ラッシュを招きかねない。地方銀行にとって【新型肺炎】は疫病神であろう。

【新型肺炎】の感染拡大が収束しない限り、日米の株価が上昇局面に入る可能性は低い。当面株価はもみ合い状態が続くのであろう、   (おわり)

 

 

 

 

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2020年3月 5日 (木)

中道穏健派のジョー・バイデン前副大統領と急進左派のバーニー・サンダース上院議員の闘いとなった民主党予備選

今年の11月に行われる米国大統領選挙ほど世界各国の首脳にとって関心を持たざるを得ない米国大統領選挙は歴史上なかったであろう。というのはトランプ大統領が再選されるような事態となれば米国の国益という名を借りたトランプ大統領の恫喝を交えた一方的な要求に各国の首脳は悩まされることになるからだ。

【米国大統領選挙】の仕組みは複雑で、他国民にとっては理解するのに骨が折れる。まず、野党(今回は民主党)は2月初旬の【アイオワ州の党員集会】を皮切りに野党の大統領候補決定する【予備選挙・党員集会】を各州で実施することになる。予備選挙は各州に割り当てられている【誓約代議員】の争奪戦である。【代議員】は7月に開催される民主党全国大会で投票して大統領候補を決定する役割を担っているが代議員は自分の意思で投票することはできない。予備選挙の段階で投票する候補者を指定されていて【誓約代議員】と呼ばれている。その総数は3978人で、その過半数の1991人の【誓約代議員】を獲得した候補者が民主党の大統領選の候補者となる。【代議員】は予備選で15%以上獲得した候補者の得票率に応じて配分される。

予備選が集中する2月下旬か三月初旬の火曜日は【スーパーチューズデイ】と呼ばれているが今年は14州で予備選が行われてた3月3日が【スーパーチューズデイ】であった。【スーパーチューズデイ】に先立つ【アイオワ州】、【ニューハンプシャー州】、【ネバダ州】、【サウスカロライナ州】の予備選・党員集会で支持率が低迷し、一時は撤退を噂されていた【ジョー・バイデン氏】は10州で勝利して、一躍、民主党の有力な大統領選候補者に躍り出た。

【スーパ―チューズデイ】でバイデン氏が勝利を収めた州と【誓約代議員数】は以下の通り:①【バージニア州】(99人)、②【アラバマ州】(52人》、③【ノースカロライナ州】《110人)、④【ミネソタ州】(75人)、⑤【テネシー州】《64人》、⑥【アーカンソー州】(31人)、⑦【メイン州】(24人)、⑧【オクラホマ】(37人)、⑨【マサチューセッツ州】(91人)、⑩テキサス州(228人)。

サンダース氏が勝利を収めた州と代議員数は以下の通り:①【バーモント州】(16人)、②【コロラド州】(67人)、③【ユタ州】(29人)。

最大の票田【カリフォルニア州】(415人)はサンダース氏の勝利が確実視されているが現時点(3月5日20時)では確定していない。【スーパーチューズデイ】で【バイデン氏】が獲得した代議員数は433人、【サンダース氏】は388人であった。

米国民は伝統的に共産主義や急進的な社会主義に拒否反応を示す傾向にある。【バイデン氏】の支持率が低迷したために民主党中道穏健派は危機感を抱いて一本化を図り、ピーター・ブデイジェッツ氏とエイミー・クロブシャー氏は予備選から撤退し、バイデン氏の支持に回った。バイデン氏はオバマ大統領時代に副大統領を務めた。【スーパーチューズデイ】でアフリカ系住民の多い南部諸州(アラバマ、オクラホマ、アーカンソー)で勝利したのは言わば【オバマ前大統領】の遺産を受け継いだことになるかもしれない。

【ウオール・ストリート(金融街)】はサンダース大統領の誕生に強い警戒感を持っていたがバイデン氏の大躍進を歓迎して昨日の【ダウ平均株価】は史上2番目の1173ドルという大幅な値上がりをした。   (おわり)

 

 

 

 

 

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2020年3月 4日 (水)

遅きに失した安倍内閣の新型肺炎感染拡大防止対策

世界最古のフランスの通信社【AFP】の報道によれば、3月4日午前2時現在で世界77カ国・地域【新型コロナウイルス感染】による【新型肺炎感染者数】は香港・マカオを除く中国本土では8万0151人、中国以外では1万2571人である。死亡者数は中国が2943人、中国以外では212人。中国以外で感染者が多い国は、①【韓国】が5186人、うち死亡者数は28人、3月3日午前2時以降の新たな感染者数は851人、②【イタリア】が2502人、うち死亡者は79人、新たな感染者は466人、③【イラン】が2336人、死亡者77人、新たな感染者835人、④【日本】が268人、死亡者12人、新たな感染者14人。

日本の【新型肺炎】の感染拡大はまだ危機的な状況とは言い難い。感染者の増加の速度が1日当たり10数人程度であるからである。感染者数が1日当たり100人を超えれば深刻な状況を想定して更なる強硬な対策が必要となる。

日本政府が【新型肺炎感染者拡大】阻止に本格的に動き出したのは2月24日で、この日【新型コロナウイルス感染症対策会議】が開かれ、【新型コロナウイルス感染症対策】の基本方針の具体化に向けた見解が発表された。日本政府の【新型肺炎感染拡大防止】の具体策が発表されたのは【新型コロナウイルス】の発生源地とされる中国湖北省武漢市政府が公共機関の停止による実質的な【都市封鎖令】を発表してから既に1カ月を経過していた。日本政府の対応の遅れの原因の一つは、1月20日に始まった【第201回通常国会】の質疑の対応に追われていたからだ。

今国会の開幕以前から国会の論戦は安倍首相自身の【桜を見る会】の公私混同疑惑と【IR誘致】を巡る贈収賄疑惑が中心になると思われていた。ところが1月10日に安倍内閣は東京高検検事長の黒川弘務氏の定年延長を閣議決定したことにより野党に新たな攻撃材料を与えてしまった。さらに【新型コロナウイルス】問題を担当する厚労省の大臣官房審議官の大坪寛子氏の首相補佐官和泉洋人氏との不倫疑惑も国会質疑の対象となり、政府は国会対策に忙殺され、【新型コロナウイルス】対策は優先順位が低かったのである。

安倍首相は、【新型コロナウイルス感染拡大】防止策の一環として全国の小・中・高校の2週間の臨時休校を発表したが如何せん準備不足で具体性に乏しく現場では混乱が起こっている。数か月前までは【安倍一強】などとマスメディアは報じていたが現在は菅官房長官の存在感が薄れ、首相補佐官のグループが国政を運営しているという構図が浮かび上がっている。これでは支持率が上がる要素は現時点ではない。   (おわり)

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