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2019年10月11日 (金)

関西電力金品授受問題の遠因は東京電力福島第一原発事故

2011年3月11日に発生した【東日本大震災】によって東京電力福島第一原発は壊滅的な被害に遭った。これが契機となって稼働中の他の電力会社の原発は定期検査入りするとそのまま稼働停止となり、北海道電力泊原発(北海道泊村)3号機が2012年5月5日深夜に定期検査入りすると日本の54基の原子炉は全て稼働停止となった。

【東電福島第一原発事故】前年の2010年の【関西電力】(関電)の【販売電力量】は1511億kwh,そのうちの44.3%の669.5億kwhは原発が生産した電力であった。【関電】が日本一原発依存度が高い電力会社という所以はここにある。福島第一原発事故以後の【関電】の原発発電量は2011年が322.5億kwh,12年が151.5憶kwh,13年が93.0kwh、14年は0kwhとなった。

9つの地域電力会社は原発の生産電力量の減少分をLNG(液化天然ガス)を燃料とする【火力発電所】の発電量の増加で補う以外の方策はなくその結果、消費者が負担した【燃料調整費】という名目の追加燃料費は12年が3.1兆円、13年が3.6兆円、14年が3.4兆円と3兆円台が3年続いた。1世帯平均の【燃料調整費】の負担増は年約4万円であった。【関電】は原発依存度が高いために、追加燃料費の関電の消費者の負担額は他の電力会社の消費者の負担額を上回った。こうした事態に陥ることを予測していた【関電】の役員たちは2011年の福島原発事故以降、役員報酬の削減を実行した。関電の消費者向けのゼスチャーである。

【関電】の経営陣の本音は、東電の原発事故のとばっちりで役員報酬を減額するのは不合理ではないかという思いであったと思われる。今回の【関電】の【金品授受事件】発覚の発端になった金沢国税局の調査によれば【関電】の経営幹部6人の個人口座に森山栄治元高浜町助役・関電プラント顧問から2011年~17年までの7年間に振り込まれた金額と直接手渡された金額の合計は1億8000万円であったという。森山氏が支払った1億8000万円は森山氏が死の直前まで顧問を30年以上勤めていた関電の100%子会社【関電プラント】が金主であったと思われる。役員報酬の減額を実行したかのように装い、【関電】経営幹部は減額分を子会社から受け取っていたのであろう。

関電幹部はこの1億8000万円の受領で森山氏に大きな借りを作り、森山氏の要求を拒むことができなくなっていたのである。森山氏が顧問として肩入れしすぎた建設会社【吉田開発】の吉田彪社長は1984年に京都府舞鶴市から高浜町に移転して建設会社【吉田開発】を立ち上げた。吉田彪社長は在日韓国人で、その後、日本国籍を取得したという。高浜町の新参者で原発関連事業に新たに食い込むためには森山氏に高額の仲介料を支払い、関電幹部に金品をばら撒く以外に【関電プラント】から原発関連の仕事を受注できなかったのである。

森山氏は【吉田開発】を強引に【関電プラント】の受注業者に押し込んだことによって墓穴を掘ったことになった。事件の真相はまだ解明されてはいないが【関電】の福井県内の3つの原発の今後の稼働はかなり困難になったと思われる。原発に関連する住民以外の住民反発が強まる可能性が高まったためだ。 【関電】の経営も一層厳しくなるのは必定である。   (おわり)

 

 

 

 

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