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2019年8月 7日 (水)

トランプ大統領の【対中制裁第4弾】発表はトランプ大統領の焦りの証か

ドナルド・トランプ米大統領は8月1日、一部の例外を除いた中国製品に税率10%の制裁関税を課す、【対中制裁第4弾】を9月1日に発動すると発表した。米国の一部のマスメディアの報道によれば、今回の【制裁関税発動】には大統領の側近団の多くは反対したとされる。しかしながら側近団の反対を押し切ってトランプ大統領が【制裁関税第4弾】発動に踏み切ったのは、これまで3回にわたり実施した【対中制裁関税】がトランプ大統領が期待したほど中国に打撃を与えず、中国からの譲歩を引き出せないからである。

トランプ大統領が実行に移した【制裁関税】の狙いは中国などの廉価な製品に高率の関税を課して輸入品を排除し、米国の製造業を復活させ、雇用を増やすことであった。ところが米国最大の製造業である【自動車産業】は、【鉄鋼・アルミ製品】に対する制裁関税によって鉄鋼・アルミ製品の価格は上昇し、自動車の製造原価が上昇し、米国では自動車販売台数が減少し始めた。米国大統領選が行われた2016年の米国の新車販売台数は史上最高の1755万台であったがトランプ大統領が誕生した2017年の販売台数は前年より32万台減って1723万台であった、米国の自動車メーカー【GM]の2017年の販売台数は前年比1.4%減の299万9000台、【フォード】は0.9%減の257万5000台、【FCA】(フィアット・クライスラー・オートモビールズ)が8.2%減の205万9000台、2018年の販売台数は、【GM】が前年比1.6%減の295万1000台、【フォード】が3.5%減の248万5000台、【FCA】は前年の減少分(18万5000台)をとり返した前年比8.8%増の223万5000台。2019年上半期(1~6月)の販売台数は、【GM】が前年同期比2.9%減の164万5000台、【フォード】が2.8%減の142万6000台、【FCA】が1.7%減の126万4000台である。

世界最大の市場の中国では、【GM】の販売台数は2017年が404万台であったが2018年は前年比9.8%減の364万5000台、2019年上半期は前年が183万4300台に対して156万7900台で26万6400台の減少、【フォード】第1四半期(1~3月)が前年同期比で10万7000台減って11万5000台、第2四半期(4~6月)が前年同月比で32%減の12万6000台、【{FCA】は18年が前年比17.7%減の22万8000台であった。自動車産業にとってトランプ大統領の【制裁関税】は裏目に出ている。

農業分野でも米国は制裁関税に対する中国側の報復措置によって【大豆農家】や【さくらんぼ農家】は輸入先を大豆はブラジルに、さくらんぼはチリに変えられ、大きな被害を被っている。

自動車産業と大豆等の生産農家は中西部地域に集中していてこの地域の票が大統領選の行方を握っているとも言われている。【米中貿易戦争】を終結させなければトランプ大統領の再選の見通しは不透明なのである。【対中制裁関税第4弾】発動はトランプ大統領の焦りとも言える。   (おわり)

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