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2019年7月23日 (火)

韓国政府、日本の対韓輸出優遇措置撤廃に対する有効な手立てがなく迷走を続ける

人権派弁護士出身で、経済や外交問題の素人の文在寅韓国大統領にとって政権運営は荷が重いようである。文大統領の支持率低下の切っ掛けを作ったのは【最低賃金額】の大幅な引き上げであろう。文大統領が2017年5月に就任した当時の1時間当たりの【最低賃金額】は6470ウォンであったが2018年1月1日から適用された【最低賃金額】は前年比16.4%増の7530ウォン(741円)となった。2017年までの数年間の【最低賃金額】の上昇率は7~8%(平均7.4%)であったから一挙に最低賃金上昇率は2倍となった。このような異常な上昇率になった原因は【最低賃金額】を決定する公的機関が文大統領の「2020年までに最低賃金を10000ウォン(984円)に引き上げる」という選挙公約に配慮したためであろう。

2桁台半ばを超える【最低賃金上昇率】は異常であることを認識していた韓国政府は上昇分の50%を税金を投入して負担する措置を採った。この【最低賃金】の大幅引き上げに対して経営者側からも労働者側からも懸念が表明されている。経営者側の懸念は人件費の負担増は経営破綻のリスク増であり、労働者側の懸念は雇用の減少であった。懸念通り【最低賃金】の引き上げは中小企業の倒産の増大と雇用の減少をもたらした。その結果、韓国の2018年の【最低賃金】政策は失敗したというのが国際的な通説である。2019年の【最低賃金額】は前年比10.4%増の8350ウォンとなり、さらなる倒産件数増と雇用減を招来し、今年の4月の第1週の文大統領の支持率は就任時の支持率の半分以下の41%となった。

韓国の民主化以降に誕生した歴代政権は政権基盤が弱体化すると【反日政策】に舵を切ることを常套手段としてきたが朴槿恵大統領以降、韓国の中国依存度が高まると中国の意向を忖度して就任当初から反日の姿勢を鮮明にしている。韓国の歴代政権にはどのような無理難題を日本に押し付けても最終的には日本は韓国側の要求を受け入れるという甘えがあったのである。日本が韓国に対して優柔不断な態度を取り続けた遠因の一つは【日米韓軍事同盟】が存在しているからである。

だが、日本政府はG20首脳会議の終了直後の7月1日に韓国に対する【輸出優遇措置撤廃】を通告した。この措置に踏み切った理由として【経済産業省】は、「①日韓間の信頼関係の喪失と②大韓民国(韓国の正式名称)に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生した」とういう二つの理由を挙げている。

日本政府の強硬な措置を全く予想していなかった韓国政府は大混乱に陥り、文大統領の発言も強気になったり、弱気になったり、支離滅裂である。韓国は米国に日韓関係修復のための仲裁を依頼しているが韓国民に対する説明と米国政府に対する説明に乖離がありすぎて米国政府からは突き放されているといった状況下にあるらしい。

今夕(7月23日夕刻)からWTO(世界貿易機構)の理事会が開かれ、日韓貿易問題が議題の上り理論される予定であるがその議論の行方を見守る必要が日本政府にはある。   (おわり)

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