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2019年6月14日 (金)

ホルムズ海峡入り口のオマーン湾で起こったタンカー襲撃事件の犯人は誰なのか

中東産原油輸送の最重要拠点であるホルムズ海峡入り口付近のオマーン湾で日本関連の積荷を積んだ2隻のタンカーが昨日(6月13日)午前11時45分頃砲撃された。砲撃された2隻のうち詳細が判明している1隻のケミカルタンカータンカーは【三菱ガス化学】が50%出資している海運会社【国華産業】(東京都千代田区)が運行しているパナマ船籍の【コクカ・クレージャス】である。最初の砲撃で【コクカ・クレージャス】は船体左側後部のエンジンルームに被弾して火災が発生、二酸化炭素を注入して消火に成功したが3時間後に船体左側中央部に再び被弾したために船長は身の危険を察知して乗組員全員(船長を含め21人全員がフィリピン人)に退船を命じ、救命ボートで脱出したという。その後、乗組員全員がオランダからUAE(アラブ首長国連邦)に向かう船に救出された。

可燃性のメタノール2万5000トンを積載していたケ【コクカ・クレージャス】はッ可燃性のメタノールに引火すれば爆発の危険性があることから船長は退船を決断したのである、【コクカ・クレージャス】は6月10日にサウジアラビアを出港し、タイを経由してシンガポールに到着予定であった。

この砲撃事件に関してボルドン米大統領補佐官はほぼ確実にイランだ」と指摘してイランを非難しているがボルドン補佐官は根拠を示していない。イランは事件への関与を否定している。国連の経済制裁を受けているイランが安倍首相がイランを訪問している時期に砲撃事件に関与するとは考えにくい。さらなる経済制裁を課されることが想定できるからである。

今回の砲撃事件に関してイランの対テロ作戦などを担当している【イラン革命防衛隊】のホセイン元司令官は産経新聞の取材に対して「安倍晋三首相のイラン訪問を反イラン宣伝に利用する狙いで行われたものでテロ組織が関与した」可能性があるという見解を示した。さらに米・イランの軍事的緊張を高める目的でイラン南東部の反政府組織【ジェイシ・アドリやその他イランと敵対関係にあるイスラム教スンニ派過激派組織【イスラム国】や国際的テロ組織【アルカイーダ】系の関与の可能性も指摘した。

いずれにしろ今回の日本タンカー砲撃事件は米国が国連に対して更なるイランへの経済制裁を提案する口実を与えたことになる。その上、原油価格の高騰という願ってもない副産物を米国は手に入れた。

しかしながら砲撃事件の真相はまだ解明されていない。   (おわり)

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