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2019年6月17日 (月)

金融機関の金融商品販売にお墨付きを与えた金融庁金融審議会の報告書

金融庁の諮問機関である【金融審議会】は6月3日、【高齢社会における資産形成・管理】と題する「金融審議会市場ワーキング・報告書』を発表した。この報告書で問題視されたのは「高齢者夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は5万円となっている」と「30年で約2000万円の取り崩しとなる」である。

【高齢者夫婦無職世帯】の家計の支出が毎月約5万円赤字になるという根拠になる資料は2017年の総務省の【家計調査】だ。【収入】は19万1880円の社会保障給与(厚生年金)とその他収入9041円の合計20万9198円、実支出は26万3718円で赤字額は厳密には5万4520円である。【高齢者夫婦無職世帯】の平均総貯蓄額は2484万円であるから現在の生活水準を落とさずに30年間生活をできることに数字の上ではなっている。但し物価の上昇率を無視しているので疑問は残るが。その上、現時点で95歳まで生きる高齢者はそれほど多いとは思えないので報告書はあくまで参考程度と考えるべきであろう、

この報告書の受け取りを麻生財務相兼金融担当相は拒否した。何とも腑に落ちないので調べてみると内閣総理大臣や金融庁長官、財務相の諮問を受け、【金融審議会】が開かれたわけではないので【高齢社会における資産形成・管理】と題する報告書は正規な報告書とは言えず麻生財務相がこの報告書を受け取るいわれはないということが判明した。

金融庁の諮問機関である【金融審議会】は金融庁設置法に基づいて設置され、その役割は【内閣総理大臣、長官又は財務大臣の諮問に応じ、国内金融に関する制度等の改善に関する事項その他の国内金融等に関する重要事項を調査審議し」と規定されている。

それにしてもこの時期に唐突に正規な手続きを踏んでいない【金融審議会】を開催して【年金問題】に関する報告者を作成して公表したのであろうか。筆者の独断であるが消費税率引き上げ問題と密接に絡んでいると思われるのである。現時点では10月1日からの消費税率の10%への引き上げは9月中旬まで様子見をすべきだと筆者は考えている。米中貿易戦争の行方が判然としないからだ。米中貿易戦争が長引けば中国と表裏一体の関係にある日本の自動車以外の製造業は大打撃を受け、日本の経済成長率をマイナスにする可能性すら浮上する。

そのことを理解している財務省は金融庁と結託して年金問題で国民の不安を煽り年金問題の解決には消費増税が不可欠という国民世論を醸成したいのであろう。さらに金融機関の監督官庁の【金融庁】は年金の不安を煽って金融機関の金融商品の販売拡大を支援しようとしているのである。   (おわり)

 

 

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