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2019年2月 5日 (火)

日欧経済連携協定の発効は日本の国際的地位を引き上げる

昨年の12月30日のTPP11(環太平洋経済連携協定)の発効に続き、2月1日に【日欧(EU)EPA(経済連携協定】)が発効した。この2つの経済連携協定は日本のGDPを押し上げることに大きく貢献することになる。
政府の試算によれば、【TPP11】のGDP押し上げ効果は約7.8兆円、【雇用創出効果】は約46万人、【日欧EPA】のGDP押し上げ効果は約5.2兆円、【雇用創出効果】は約29万人である。あくまで試算であるから期待しすぎてはいけない。ただ言えることは外国人労働者が急増する可能性が高ったことである。
2017年の世界の名目GDPの総額は米ドル換算で79兆9440億5000万ドル、【TPP11】の参加11か国全体のGDPは10兆4057億ドルで、世界全体に占める経済規模の割合は約13%。
【日欧EPA】は参加国28カ国のGDPの総額は約22兆2000億ドルで世界経済全体に占める割合は【TPP11】の約2倍の28%となる。【日欧EPA】は昨年10月に締結された【USMCA】(アメリカ・メキシコ・カナダ協定】と同じ規模の世界最大級の自由貿易圏となる。
ところで、日欧貿易に関しては、2012年12月の衆院選で自民党が圧勝して政権復帰し、安倍内閣が再び誕生した。安倍内閣が本格的に始動した2013年以降の日欧の貿易額と貿易収支の推移は、2013年が日本の輸出額は米ドル換算で721億7200万ドル、それに対してEUからの輸入額は789億9500万ドルで貿易収支は日本の66億7300万ドルの赤字であった。14年の輸出額は、720億8200万ドル、それに対して輸入額は777億4900万ドルで、差し引き日本の56億6700万ドルの赤字。15年は円安が頂点に達し、輸出額は660億4000万ドル、輸入額は712億6500万ドルで52億6000万ドルの赤字、16年は輸出が円高に転じたために733億9400万ドル、輸入が749億4400万ドルで赤字額は大幅に減って15億5000万ドル、17年は輸出が771億0800万ドル、輸入が779億8400万ドルで8億7500万ドルの赤字で、日本が常に赤字であった。
発効したばかりの【日欧EPA】の物品貿易に関する概要は、【EU】の関税撤廃率は約99%、それに対して日本の関税撤廃率は94%でその内訳は工業製品はEUと同じ100%、【農林水産品等】が約82%である。日本は乗用車の関税即時撤廃を犠牲にしてコメ、牛肉などの主要農産物の関税撤廃を回避したのである。
EUの【工業製品】に関する関税撤廃率は100%であるがその詳細は、日本製【乗用車】(現行の関税率10%)の関税は8年目に撤廃。【自動車部品】は貿易額の9割以上が即時撤廃。一般機械、化学工業製品、電気機器の約9割が即時撤廃である。
【日欧EPA】の発効によって一番影響を受けるのは韓国の製造業であろう。特に自動車メーカーの【現代グループ】と電気機器メーカは大きな打撃を受ける可能性が大である。
さて、中国の2018年の経済成長率は公式発表では6.6%であったがこれを信じる欧米の専門家はほとんどいない。中国の名門大学の一つ【中国人民大学】の某経済学教授は昨年の中国の新車販売台数が前年比で2.8%減ったこと、不動産価格の下落が顕在化したこと、米中貿易摩擦の影響で民間企業の倒産件数が急増したことなどから「2018年の中国の経済成長率は1.67%」という見解を示している。中国経済の減速は深刻ということであろう。
機を見るに敏なドイツのメルケル首相が昨日(2月4日)、4回目の来日を果たした。技術力が欠如している中国の近未来の経済の発展は望み薄という判断なのであろう。中国経済が低迷すれば深刻な影響を受けるのはドイツである。
ドイツは【日欧EPA】発効を機に技術力のある日本との連携を密にしようということであろう。メルケル首相にはドイツの経済人が同行している。メルケル首相の来日は日本の国際的な地位の向上の前触れかもしれない。   (おわり)

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