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2019年1月 1日 (火)

2019年は米中冷戦の始まりか(1)

カナダ司法省は米国司法当局の要請を受けて12月5日、中国通信機器大手【華為技術】(ファーウェイ)の副会長兼CFO(最高財務責任者)の孟晩舟(メン・ワンツォウ)氏を逮捕したと発表した。逮捕容疑は【ファーウェイ】が米国のイラン制裁に違反したという容疑である。
【ファーウェイ】が米国製品をイランなどへ輸出して米国の【輸出・制裁関連法】に違反した疑いがあるとしてニューヨーク連邦検察当局が中心になって2016年から孟氏を捜査していたとされる。米国司法当局はカナダ政府に孟氏の身柄引き渡しを要求していたがカナダの裁判所は12月11日、孟氏の保釈を認める決定をした。保釈金は85億円である。
中国は12月11日、13日、16日に親中国派とされるカナダの外交官の身柄を拘束して孟氏を米国に引き渡さないように圧力をかけている。孟氏が米国側に引き渡されることを中国政府はあらゆる手段を講じて阻止する必要があるのである。
孟氏の表向きの肩書は【ファーウェイのCFO】であるが実態は中国共産党の特務機関の有力メンバーで4種類とも言われる偽造パスポートを任務の内容に合わせて使い分けて世界中を飛び回っていたのである。孟氏は米国の軍事機密や半導体技術の盗用、軍事技術や半導体関連企業の買収などを孟氏が逮捕された当日に自殺したとされる米国スタンフォード大学物理学終身教授の張首晟氏(55)とともに手掛けていたのである。張氏には米国のFBIの捜査の手が伸びていたとされる、自殺と報じられたが中国によるトカゲの尻尾切りという疑惑も浮上している。
張氏は15歳で上海の名門大学【復旦大学】の物理系学科に入学し、30歳でスタンフォード大学物理学教授に就任している。学者としてはトポロジカル絶縁体と量子スピンホール効果の研究で偉大な業績を上げて、将来のノーベル物理学賞候補と称えられていた。中国は惜しい人材を喪失したものである。
この2人の活動を資金面で支えていたのがアリババの創設者馬雲氏(ジャック・マー)(54)である。米国司法当局の捜査が身辺に及んだのを察知した馬氏は昨年の9月13日に突如、引退を表明している。
もし、孟氏が米国側に身柄を拘束されれば孟氏と張氏の悪行とそれを指示した中国共産党の悪行が白日の下に晒され、中国は国際社会で孤立無援の状態に陥ることになる。
今回の孟氏の別件逮捕は単なる【ファーウェイ】という中国の大手通信機器メーカーの危機で終わる問題ではない。
今後の孟氏の逮捕の影響がどこまで波及するかは【神のみぞ知る】であるが中国に未曽有の危機をもたらす可能性を生み出した張本人は習近平国家主席である。習国家主席は、偉大な中国の皇帝になることを妄想し、正当な対価を払わずに窃盗行為に共産党の一部党員を駆り立て、米国との全面戦争状態に中国を追い込んだのであるから。
米中の緊張関係は日本にも飛び火するのは不可避であろう。【ファーウェイ】の業績悪化は同社に部品を供給している日本のパナソニック、、京セラ、村田製作所に影響を及ぼすし、アリババとの深い関係からソフトバンクグループも無傷ではいられないであろう。関西経済圏にも激震が走る可能性すらある。   (おわり)

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