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2018年11月 7日 (水)

企業主導型保育所の運営には企業側の熱意が必要

大都市で深刻な社会問題と化している【待機児童数の削減】の目玉政策として政府が打ち出した【企業主導型保育所】が2016年度から始まった。2016年と2017年の2年間で企業が費用を負担して5万9703人(16年2万284人、17年3万9419人)の受け皿を作った。入所する児童の選定は自治体ではなく企業が行えることと、一定の基準さえ満たせば、国から認可保育所並みの助成金を受け取れる。そのために助成金目当ての【企業主導型保育所】の開設ブームが全国に広がったが、既に入居児童数の定員割れや短期間での保育所の閉鎖も目立ち始めている。
2016年度と17年度に開設された施設数は全国で2597施設で、施設の形態は【住宅地型】、【駅等近接型】、【事業所内設置型】、【大型施設型】、その他に分けられる。最も多いのは【住宅地型】である。
都道府県別の施設設置数は、【北海道】が168、そのうちの約70%の115施設が札幌市に集中している。東北地方では【青森県】が13、【岩手県】が全国で二番目に少ない9、【宮城県】が72でそのうち東北最大の都市【仙台市】に70%の施設が集積している。【秋田県】が全国で4番目に少ない11、【山形県】が22、【福島県】が33である。
【札幌市】と【仙台市】の事例は日本の人口動態の現況を如実に表している。地方の市町村の過疎化が進み、地域の主要都市に人口が集中している。
北関東では【茨城県】が43、【栃木県】と【群馬県】が22、【埼玉県】が80.首都圏では【東京都】が全国一の273,23の特別区の中では待機児童数が全国一の【世田谷区】が一番多い22である。【千葉県】が87、【神奈川県】が147。首都圏で開設された施設数は509施設で全国2597施設の19.4%である。
甲信越地方では【山梨県】が19、【長野県】が25、【新潟県】が24.東海地方では【静岡県】が76、【愛知県】が147、【岐阜県】が45、、【三重県】が28。北陸地方では【富山県】が全国で三番目に少ない10、【石川県】が13、【福井県】が全国一少ない6。
近畿地方では【大阪府】が全国で2番目に多い259、【大阪市】はそのうち50%を超える131でこれまで財政難のために保育園の整備が遅れていたことの証でもある。【滋賀県】が18、【京都府】が38、【兵庫県】が146、【奈良県】が27、【和歌山県】が14である。
中国地方では日本海側の【鳥取県】が16、【島根県】が12と少なく、瀬戸内海に面している【広島県】が59、【岡山県】38、【山口県】が31と多い。
四国地方では瀬戸内海に面している【愛媛県】が35、【香川県】29、太平洋側の【高知県】が10、【徳島県】が17.
九州地方では発展が著しい【福岡市】を抱える【福岡県】が223と全国3位である。【佐賀県】が19、【長崎県】が16、【大分県】が28、【熊本県】が42、【宮崎県】が12、【鹿児島県】が53である。
全国一貧しい【沖縄県】は共稼ぎ世帯が多く、出生率が高いことから保育所の需要が多いこともあって66である。
ところで、筆者の住む栃木県宇都宮市は日本最大級の内陸型工業団地【清原工業団地】が存在することから財政は豊かである。そのために【保育園】の整備にも予算を割いてきた。今回の【企業主導型保育所】事業の助成金を活用して6か所の施設が開設された。事業主体は【ホンダ】の子会社【ホンダ開発】、【トヨタ】の100%子会社のデベロッパー【トヨタウッドユーホーム】、信号機の大手【日本信号】、医療事務資格試験の大手【ニチイ学館】など運営費の調達に不安のない企業である。
施設開設後間もなく問題を起こしている【保育】は二の次で【助成金目当ての】の新規参入の事業者を排除するために助成金交付の基準を厳しくすべきであろう。   (おわり)

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