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2018年11月14日 (水)

日本経済の再生には男女と正規・非正規の賃金格差の是正が鍵

内閣府が11月14日に発表した今年の第3四半期(7月~9月)の【GDP】(国内総生産)速報値は、物価の変動を除いた実質の伸び率が第2四半期(4~7月)と比べてマイナス0.3%、年率に換算してマイナス1.2%となり、2四も期ぶりにマイナスに転じた。台風や地震などの相次いだ自然災害の影響などで個人消費や輸出が振るわず、景気が再び足踏みした形である。
今年の第1四半期(!~3月)のGDP成長率は、2015年の第4四半期(!0~12月)以来のマイナス成長で前期比年率換算で0.9%のマイナス成長率であった。その原因も個人消費の不振と輸出が減少したことによる。第2四半期(4~6月)のGDP成長率は1.9%の伸びである。
GDPの算出に必要な主な項目をみると【輸出】は、北海道胆振地方東部で9月6日未明に発生した地震や、25年ぶりの強い勢力で9月4日に日本に上陸し、近畿地方を中心に甚大な被害を齎した台風21号の影響で関西空港が一時閉鎖されるなど相次いだ自然災害で、自動車などを中心に振るわずマイナス1.8%と落ち込んだ。輸出のマイナスは5四半期期ぶりである。さらに統計上は「輸出」に含まれる外国人観光客による消費が、災害の影響で低調だったことも響いた。
日本のGDPに占める割合が最も大きい【個人消費】も相次ぐ自然災害で外食を摂る人や旅行に出かける人が減ったことなどから、マイナス0.1%となった。
企業の「設備投資」も自然災害で、設備の納入が滞った影響で、マイナス0.2%と8四半期期ぶりに減少している。さらに【公共投資】もマイナス1.9%の大幅な減少となった。
大胆な【金融緩和】、【財政出動】、【規制緩和】を3本の柱とする【アベノミクス】と政府が命名した安倍内閣の経済政策が開始以来5年以上が経過したがその成果は大企業や都市部には現れたが地方は取り残されたままである。【金融政策】(金融緩和)だけでは一国の経済再生は無理があるということなのであろう。地方在住の人々の可処分所得が増えない限りは【個人消費】は増えないのである。
日本経済を蝕んでいる要因の一つは、地方自治体や企業が非正規の職員や従業員の採用を多用していることだ。非正規の【職員や従業員】の年収は男性では100万円~199万円が38.8%、100万未満が26.9%と合計で65.7%を占めている。
女性の場合、正規の職員と従業員でも年収が200~299万円が28.1%、非正規の職員と従業員の年収は100~199万円が38.8%である。
正規と非正規の賃金格差、男女の賃金格差の是正に政府がメスを入れない限り日本経済の再生は絵空事に終わる可能性が高い。今後必要なことは金融政策ではなくて労働政策の改善なのであろう。   (おわり)

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