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2018年10月 1日 (月)

日経平均株価は今後も値上がりを続けるのか

2013年4月に本格的に始動した第2次安倍内閣は【アベノミクス】と名付けた経済政策を実行に移したがその際、主導的な役割を果たしたのが中央銀行である【日本銀行】である。日本国債を大量に買い入れることを柱とする【金融緩和策によって円安を誘導し、円安によって自動車や電機、半導体といった輸出主導型産業は価格競争力を取り戻して日本のグローバル企業は業績を回復した。
安倍首相の政治任用によって日銀総裁に就任した黒田東彦総裁はデフレ脱却のために2%の物価上昇率を掲げて努力を重ねてきたが5年を経過してもその目標を達成できない。【金融緩和】だけでは経済成長率は大きく伸びないということが経済の専門家の間で問題視されるようになってきた。
安倍首相を初め政府関係者は【完全失業率】が2%台で推移していることや【有効求人倍率】が1%台の半ばであることから【アベノミクス】の効果を強調しているが所得が伸びないために個人消費が低迷し、GDPの成長率の上昇に繋がらないのである。所得が増えない原因は平均年収が186万円という非正規雇用者の比率が雇用者全体の30%超えという点にあるのだ。非正規雇用者の比率を現状より大きく引き下げない限り日本のGDPの成長率は大きくは伸びない。
ところで、民主党政権の最後の年の2012年の名目GDPは494億9572億円(為替相場は1ドル=79.79円)、自民党が政権を奪還して政権運営に乗り出した最初の年の2013年の名目GDPは503兆1756億円(1ドル=97.59円)で前年より8兆2184億円増えたがその原因は前年比22.5%の円安効果である。
2014年の名目GDPは513兆8761億円(1ドル=105.94円)で前年に比べて約10兆6000億円増えたがこれも前年比8.59%の円安が一部貢献している。しかし実質的には成長率は2%以下である。さらに15年のGDPは531兆9857億円(1ドル=121.04円)で前年に比べてGDPは18兆1096億円増えた。12.48%の円安なので実質的なGDPの増加分は18兆1000億円-6.6兆円=11.5兆円でGDPの伸び率は2%である。
GDPの計算方法は国連が2009年に改定した計算方法を日本以外の国連の主要加盟国である米国、EU加盟国、中国、韓国などは2010年から採用している。2009年の改定によってGDPの計算に【研究・開発費】を加えることが認められ、日本以外の各国のGDPは大幅に増えた。日本だけは2016年から【研究・開発費】をGDPに加えるようになった。。
2016年の日本GDPは538兆4456億円であるが従来の計算方法では2016年の【研究・開発費】18Þ.4兆円は加算されないから2016年のGDPは520兆円となり、GDPは実質マイナス成長ということになる。2017年のGDPは546兆0430億円でGDPは前年より8兆0430億円しか増えていないので成長率は2%に満たない。GDPの推移でみる限り【アベノミクス】は色褪せてきているのである。
経済の先行きの見通しのバロメーターになるのが日本では【日経平均株価】である。今年の自民党総裁選の告示日の1年前の2017年9月8日の【日経平均株価】は1万9274円であったが昨年の最後の取引日の12月28日の株価は2万2782円で約110日間で株価は3500円ほど上がった。
2018年の最初の取引日の1月4日の株価は2万3506円でその後の株価は2200円台~2300円台で推移していたが総裁選告示日の翌週の9月10日から株価が上昇局面に入った。株価上昇の牽引役は【日銀】で、株価を買い支える【官製相場】を作り出し、これに便乗して外国人投資家は空売りによって株価を釣り上げて利益を得た。
9月28日の【日経平均株価】は2万4120円で、2万4000円台の高値は1091年11月15日の株価2万4099円以来の26年10カ月ぶりの高値である。今後、株価が上昇を続けられるか否かは企業の業績次第であろう。【米中貿易戦争の長期化】や【米国の中間選挙の結果】など不確定要素があるので株価の予測は難しい。   (おわり)

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