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2018年10月27日 (土)

マツダはトヨタの傘下に入るのか

日本の製造業を代表する【自動車産業】の主戦場は現時点では米国である。米国で【住宅バブル】が弾けた2008年の米国新車販売台数は1324万2701台であった。同年9月に住宅バブルが弾けて100年に1度と言われる金融危機【リーマンショック】が起こっている。【リーマンショック】の影響が顕著になったのは翌年の2009年で、米国の新車販売台数は前年比21.2%減の1042万9553台である。
【リーマンショック】の影響を最も受けたのは信用力の低いにも拘らず住宅ローンで住宅を購入した低所得者層で、中所得者層で住宅を購入しなかった人たちには住宅などの資産価値が下がった程度の損害を受けただけであったから2010年の新車販売台数は前年比10.3%増の1158万8783台、11年が1277万8171台、12年が1449万1873台、13年が1560万0199台、14年が1652万2000台、15年が1747万9469台と6年連続で高い伸びを示した。
16年は伸びが鈍化したが1755万0351台と過去最高の販売台数であった。2017年の新車販売台数は1723万0436台で16年を下回ったので米国の自動車の需要は最盛期を過ぎたのかもしれない。2018年1~9月の販売台数は前年比0.9%減であるから今年の新車販売台数は1700万台に届かいない可能性が出てきた。
2017年の日本メーカーの米国販売台数は、①【トヨタ】234万4518台、②ホンダ164万1429台、③【日産】159万3464台、④【スバル】64万7956台、⑤【マツダ】28万9470台、⑥【三菱】10万3686台で、合計は671万0229台であった。日本車の米国市場のシェアは約39%である。
【日本車】の日本での新車販売台数の最高は【バブル最盛期】の1990年の約777万台で、それ以降、販売台数は減少傾向にあり、2017年の新車販売台数は523万4166台台で最盛期より254万台減っている。
2017年のメーカー別の販売台数は、①【トヨタ】155万6301台(シェア45.9%)、②【日産40万8560台(12.0%)、③【ホンダ38万1835台(11.3%)、④【マツダ】16万2274台(5.0%)、⑤【スバル】12万1989台(4.3%)、⑥【スズキ】10万9580台(3.2%)、⑦【レクサス】4万5605台(1.3%)、⑧【三菱】3万5984台(1.1%)、⑨【ダイハツ】2万8067台(0.8%)。
日本では【レクサス】ブランドを含めたトヨタ車と【トヨタグループ】のダイハツのシェアは48%で他のメーカーを圧倒している。しかしながら日本のどのメーカーも日本の市場だけでは企業として生き延びられない。
日本メーカーの中で企業存続のための対応に腐心しているのが【マツダ】である。世界販売台数は2014年が137万5064台、15年が153万4000台、16年が155万9123台、17年が158万3638台と増え続けているが円相場の動向によって利益が安定しない。
【自動車産業】は100年ぶりの【CASE】(つながる車、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ばれる100年に一度の次世代技術革新期に入ったと言われている。これに対応するには膨大な研究開発費を投じなければならない。【マツダ】一社だけではこの研究開発費を捻出できない。
それ故に【マツダ】は2015年5月から【トヨタと】との提携関係に入った。生産と開発を中心に協業分野を増し、17年8月には資本提携関係を結び、米国アラバマ州での工場の共同建設や電気自動車(EV)や【Conected Car】(つながる車)といった次世代技術の共同開発など具体的な協業項目を決めた。
【日本経済新聞】が10月23日に報じたように【トヨタ】と【マツダ】の販売金融の一体化が実現すれば両社の提携関係は一層深化し、事実上【マツダ】は【トヨタ】の傘下に入ることになり、その結果、【トヨタ】はドイツのVWを抜いて販売台数で世界一の座に復帰することになる。   (おわり)

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