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2018年9月 2日 (日)

アベノミクスの5年間で日本の名目GDPはさほど増えてはいない

民主党政権が崩壊した2012年から【アベノミクス】が5年目に入った2017年までの日本の円換算とドル換算の【名目GDP】の推移を見ていくと1ドル=80円台という円高であった12年の【名目GDP】は498兆8031億円、6兆2032億1000万ドル、【アベノミクス】が始まった13年が508兆7805億円、ドル高になったため5兆1557億2000万ドル、14年が消費税率が3%上がったことから消費が低迷し、【名目GDP】は510兆6871億円、ドル高が進んで4兆8504億1000万ドル、15年は円安が進み【名目GDP】は517兆6010億円、さらなるドル高で4兆3040億ドル、16年は国連の【国民経済計算】方式の国際基準を導入したことによって【GDP】は522兆4568億円、ドル安が進み4兆9992億7000億ドル、17年は531兆4043億円、4兆8721億1000万ドルであった。
2009年に国連で合意された【国民経済計算】の国際基準の導入が米国などの先進国では2010年から開始されたが日本では新国際基準の導入は先送りされた。筆者の邪推であるが消費税率の引き上げを検討していた財務省にとって新国際基準の導入は不都合であったからであろう。
【国民経済計算】の新基準は企業の【研究開発費】を名目GDPの計算に加算することを認めたものである。日本で【研究開発費】をGDPの計算に加算し出したのは2016年からである。
日本の【研究開発費】の総額は2012年が17.3兆円、13年が18.1兆円、14年が19.0兆円、15年が18.9兆円、16年が18.4兆円、17年が18.7兆円である。【研究開発費】世界ランキングは①米国、②中国、③日本、④ドイツ、⑤韓国である。
日本の2016年の【名目GDP】は522兆4568億円であるがこれには18.4兆円が含まれているので前年までの計算方式であれば2016年の日本の【名目GDP】は約504兆円であるから2016年の経済成長率は前年比でマイナス2.51%である。17年の【名目GDP】も【研究開発費】を差し引けば512兆7000億円で6年間で14兆9000億円である。年平気で2兆4850億円の増加にしかすぎない。
【アベノミクスは】は13年4月に始まった大胆な金融緩和というカンフル剤によって市場に資金が溢れ、その資金が株式市場に流れ込んで株式投資家や金融業界は潤い、円安によって輸出主導型の産業(自動車や電機など)は業績を回復した。
企業の好調な業績を支えたのは年収が200万に届かない非正規の派遣労働者である。日本には2017年の時点でパートタイマーを含めて非正規労働者が2036万人、そのうち647万人が男性で、女性は1389万人である。非正規の派遣社員は930万人で年収の平均は186万円と言われている。
日本の失業率は2018年7月の時点で2.5%である。だが就業者に占める非正規雇用者の比率が30%を超えている。非正規雇用者の比率が10%台にまで下がらねければ日本国内の消費が増えることはないであろう。
日本の経済政策は金融政策から労働政策への移行期に差し掛かっている。   (おわり)

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