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2018年9月20日 (木)

急増する退職トラブル

建設関連、医療関連事業を中心に日本の労働市場はここ数年売り手市場となり、企業は深刻な人手不足状態に陥っている。その結果、地方では【人手不足】による企業の倒産が増えている。
21世紀に入ってからの【完全失業率】の推移を見てみると01年が5.0%、02年が5.4%、03年が5.3%、04年が4.7%、05年が4.4%、06年が4.1%、07年が3.9%、08年が4.0%、09年が5.1%、10年が5.1%、11年が4.6%、12年が4.3%、13年が4.0%、14年が3.6%、15年が3.4%、16年が3.1%、17年が2.8%である。直近の2018年7月の【完全失業率】は2.5%であった。
02年の【完全失業率】が前年に比べて0.4%跳ね上がったのは02年から国と地方自治体の財政難のために公共事業の削減期に入ったためである。それに伴い建設関連事業の従事者も減少期に入った。1991年のバブル崩壊後、景気の下支えのために公共事業費は増加傾向にあったことから1998年の建設関連事業の従事者は685万人であったが2009年には517万人にまで減っている。10年間で168万人減ったことになる。
1990年代後半から2000年代後半にかけての10年間に168万人もの人員が建設勧業を離れたことが現在の人手不足の原因の一つである。
【バブル崩壊後】、日本の企業は【雇用】、【債務】、【設備】という3つの過剰に直面し、その措置のために企業はリストラに着手し、人件費抑制に注力して【非正規従業員】を多用した。日本の【完全失業率】の低下の原因の一つは非正規従業員の増加である。【完全失業率】が低下したといっても平均年収186万円の低所得者の【非正規従業員】がそれを支えているのであるから手放しでは喜べないのだ。
2018年第2四半期(4~6月)の雇用者5579万人のうち正規の職員・従業員は前年同期に比べて62万に増えて3484万人、【非正規】は77万人増えて2095万人、雇用者に占める非正規の割合は37.5%である。これでは個人消費は伸びず、デフレ脱却もままならないということになる。
昨年の【有効求人倍率】が高かった職種ベスト5は①【建設躯体工事の職業】有効求人倍率9,62倍、求人数22.7万人、求職者数2.4万人、②保安の仕事(建設現場の警備など)】有効求人倍率6.89倍、求人数57.5万人、求職者数8.3万人、、③【医師、歯科医師、獣医、薬剤師】有効求人倍率6.73倍、求人数13.1万人、求職者数1.9万人④【建築、土木、測量技師】有効求人倍率5.61倍、求人数66.4万人、求職者数8.3万人、⑤【建設の職業】有効求人倍率4.26倍、求人数34.7万人、求職者数8.1万人。
【求人数】と【求職者数】の乖離が現在の人手不足の深刻さを如実に物語っている。
【人手不足】は副産物として入社5年未満の20代の若者の退職を促す。退職しても仕事がすぐに見つかるという社会情勢だからだ、ところが企業側は退職者の穴埋めが容易でないことから退職希望者の慰留に躍起になり退職希望者と企業間のトラブルが発生し、その発生件数が増大傾向にある。
ここにビジネスチャンスが生まれ、退職希望者の意思を代行して企業に伝える業務が生まれているという。代行料は1件当たり5万円が相場である。このビジネスは時代が生んだ徒花であろう。   (おわり)


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