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2018年9月18日 (火)

トランプ大統領選挙公約実現のために対中追加関税第3弾発動

トランプ米政権は9月17日、中国からの輸入品約2000億ドル(約22兆4000億円)相当への10%の追加関税を来週24日発動させるとともに、来年には同関税率を2倍超に引き上げると発表した。米中貿易摩擦が長期化するリスクが高まった。
この時期に当初の予定の税率25%から10%に引き下げたのは中間選挙前なので米国の消費者への配慮であるがこの時期の【追加関税】の発動は人気が低下傾向にあるトランプ大統領の中間選挙向けの支持率回復策である。共和党の中間選挙の候補者はトランプ大統領の人気に依存している候補者が多いからである。
トランプ大統領は17日の声明で、中国が米国の農家や産業に警告通り報復した場合、米国は直ちに中国製品約2670億ドル相当を対象にする追加関税を目指すと表明した。
7月6日から始まった【米中貿易戦争】によって米国の中西部に属し、ラストベルト地帯にも含まれている【ウイスコンシン州】、【オハイオ州】、【インディアナ州】、【イリノイ州】、【ミシガン州】は農業が盛んであるとともにこれら5州には世界各国の自動車メーカーの完成車工場が多数存在している。
【中国】が米国の輸入関税を発動した報復措置として米国の農産物や完成車に追加関税を課したことにより米国産の大豆や牛肉などは南米産の商品に取って代わられ、米国の中西部の農家は損害を受け、完成車も40%の関税によってアメリカで生産したドイツ、日本、アメリカの高級車は販売台数が減っている。漁夫の利を得たのが日本から出荷するトヨタの高級車【レクサス】である。
日本からの輸出車の関税は15%であるから40%の関税を課される米国産の高級車は価格の面で【レクサス】に対抗できない。
この結果、中西部でのトランプ大統領の支持率は38%(全米の支持率は43%)にまで下がり、共和党の支持率も民主党に14ポイントも9月初頭の世論調査では差を付けられている。
9月17日の声明でトランプ大統領が中国を恫喝したのは中西部での支持率急降下に対する焦りに他ならない。
世界の国家の中で国家の行動原理が経済合理性に基づかない最たる国家が中国であり、恫喝すれば【面子】を潰されたとして強く反発するのが中国である。トランプ大統領が挑発すればするほど反発するのが中国であるからトランプ大統領はけんか相手を間違えたというべきであろう。
ところで、【米中貿易戦争】の仲介者になりうるのは【EU】か【日本】であるが、【EU】も【日本】も米国との間に【自動車関税問題】を抱えているので身動きが取れない。
中間選挙で共和党が議会の過半数割れを起こせば【米中貿易戦争】は収束に向かうことになるであろう。ともかく11月6日の中間選挙の結果待ちである。   (おわり)

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