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2018年9月24日 (月)

日米貿易協議日本はどこまで米国に譲歩するのか

米国は日本時間24日午後1時1分、知的財産の侵害などを理由として約2000億ドル(約22兆円)相当の中国からの輸入製品に年内は10%の追加関税を課す対中制裁関税の第3弾を発動した。それに対して中国も600億ドル(約6兆6000億円)相当の米国からの輸入製品に5~10%の関税を上乗せする報復措置を直ちに取り、両国の貿易戦争は互いの輸入品の5~7割に高関税を課す着地点の見えない紛争に突入した。
年内の10%関税は中間選挙を意識した11月中旬から始まる【クリスマス商戦】対策である。25%などという高関税を課せば物価が高騰して11月6日の中間選挙で下院の共和党の議席が過半数割れを起こしかねないからだ。
ところで7月6日に開始された【米中貿易戦争】で輸入自動車に25%の関税が上乗せされたことによって中国から米国に輸入される中国産の米国のGMの高級車や、中国産の【ホンダ】や【日産】の高級車には2.5%+25%=27.5%の輸入関税が課されることになった。一方、米国産のドイツの【BMW】や【ダイムラー】の【メルセデスベンツ】の高級車には15%+25%=40%の輸入関税が課される。
この25%輸入関税合戦によって一番得をしたのはトヨタの【レクサス】である。中国向けの【レクサス】は全車日本国内で製造している。そのために【レクサス】に課される輸入関税は15%である。【レクサス】の17年の中国販売台数は約13万400台であった。関税の25%の差によって高級車の中でドイツのBMWやメルセデスベンツ、米国の中国産のキャデラックよりも【レクサス】は優位に立っている。
【ロイター通信】は9月22日、「24日にニューヨークで開かれる日米通商協議(FFR)と26日の日米首脳会談では、貿易不均衡是正が大きなテーマになりそうだ。複数の関係筋によると、米側は非公式に日本側に対し、自動車の米現地生産拡大と輸出削減を求めてきている。自動車輸出削減は自由貿易の原則に反するだけでなく、国内の生産体制や雇用問題に直結し、日本経済全体にも大きな影響を与えかねず、日本側がどこまで自国の主張を貫けるのか注目される。」と配信した。
日本の自動車メーカー6社の2017年の米国販売台数は【トヨタ】が243万4518台、【ホンダ】が164万1429台、【日産】が159万3464台、【スバル】が64万7956台、【マツダ】が28万9470台、【三菱】が10万3686台の合計669万0523台で昨年の米国新車販売台数の40%を超えている。
日本メーカーの米国内での生産台数は約400万台、日本からの輸出台数が174万台、残りの約100万台は関税ゼロのメキシコやカナダ産の日本車を米国に輸出していた。【トヨタ】の日本から米国への輸出台数は約130万台である。【スバル】が31万台。
米国としては日本からの輸出の174万台を米国内で生産するように要求しているのである。しかしながら【トヨタ】は国内の雇用を死守するにはグループの国内生産300万台維持する必要がある。
経産省は自動車関連の税金を減らすことによって国内の自動車販売台数を伸ばし、米国の要望に応じようと検討中である。
しかしながら、米国の要求は理不尽なものであり、某マスメディアの世論調査では80%の日本国民が米国の要求に応じいるべきではないと回答しているという。日本としては中間選挙の結果が判明するまで静観することが正解であろう。共和党が下院で過半数を失えば米国の理不尽な要求が沈静化する可能性があるからだ。   (おわり)

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