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2018年9月 6日 (木)

加熱するトランプ大統領とマスコミの熾烈な闘い

トランプ大統領は就任以来、マスメディアなどの自らに対する不都合な報道に対して「フェイクニュース」だと一刀両断に切り捨てそれを報じたメディアや個人を口汚く罵り、メディアに圧力をかけてきたために世界のリーダーである米国大統領としての品格や適性に疑問符が付けられてきた。
8月16日、トランプ大統領が【ニューヨーク・タイムズ】(NYT)などの一部報道機関を「米国民の敵」と呼び、攻撃していることに対抗するために【マサチューセッツ州を代表する新聞【ボストン・グローブ紙】が音頭を採って米国全土の350紙を超える新聞が【報道の自由を擁護する】論説を一斉に掲載した。
【ロイター通信】は「ボストン・グローブの論説はトランプ大統領が「報道の自由への攻撃を続けている」と批判。「米国の偉大さは、権力者に対して真実を語る自由な報道の役割によっている」とした上で「メディアを『人々の敵』と決め付けることは危険なことであり、アメリカ的ではない」などと主張した。」と配信している。
トランプ大統領から名指しで【国民の敵】非難されたNYTの論説は「記者や編集者は人間で、間違いもする。そのため誤報を訂正することがわれわれの責務の根幹を成す」とし、「しかし、自分の好まない真実を『フェイクニュース』と主張することは民主主義の源を脅かす」と強調している。
中間選挙を約2か月後に控えた9月11日に【ウォーターゲート事件】で名を馳せた全米を代表するジャーナリストの一人ボブ・ウッド―ワード氏の448ページにも及ぶトランプ政権暴露本【Fear(恐怖):Trump in the White House】が発売される。ウッドワード氏のトランプ政権暴露本は今年の1月初旬に出版されたマイケル・ウォルフ氏の【Fire and Fury】(炎と怒り)に続く2冊目であるが匿名を条件にした複数の政府高官に直接取材をしていることから【恐怖】の内容はウォルフ氏の【炎と怒り】よりも信憑性は高いとされている。
中間選挙を前に【恐怖】がベストセラーになれば中間選挙で共和党に逆風が吹く事態になりかねない。
ところで、9月5日に米商務省が発表した7月の貿易統計によれば中国への輸出額は110億2600万ドル(約1兆2000億円)で前月に比べ8.2%減った7月6日から始まった【米中貿易戦争】の影響で中国が報復関税を課した大豆などの輸出が減り、中国からの輸入額が1.6%増え、対中貿易赤字は341億3500万ドルと5.2%拡大した。
報道関係者との対立が激化し、対中貿易赤字削減のために仕掛けた米中貿易戦争で対中貿易赤字が8月と9月も拡大すれば中間選挙での与党共和党の勝利は遠のいて行くであろう。   (おわり)

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