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2018年9月 1日 (土)

自民党総裁選の国会議員票獲得の水面下の動きが激化

野田聖子総務相が20人の推薦人確保の目途が立たず自民党総裁選への立候補を断念した。これによって9月7日告示、20日投開票の【自民党総裁選】は安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちとなった。
野田総務相の立候補断念は石破氏の国会議員票が増えることを意味する。野田総務相の推薦人に名を連ねる予定であった議員の多くは野田氏と同じ無派閥議員と女性議員であったが女性議員の多くは派閥の締め付けがあって推薦人を引き受けることができなくなっていた。小此木八郎防災担当大臣や浜田靖一元防衛相など12人の無所属議員で構成されている【無派閥議員の会】は【石破派別動隊】とも呼ばれているので石破氏支持に戻ることになる。但し菅官房長官によって安倍内閣に取り込まれた小此木防災担当相は安倍首相支持である。
野田総務相の立候補断念によって野田支持に傾いていた2人の参院竹下派の参院議員が石破支持となったことによって参院竹下派は一枚岩となった。業界・団体出身議員が多い参院竹下派は党員票獲得に力を発揮する。衆院竹下派34人の大半は安倍首相支持とみられていたが竹下亘会長など約10人が石破氏支持に回る。石破氏支持の議員は当初70人前後とみられていたが100人前後にまで増える可能性が出てきた。
ところで総裁選で安倍首相支持の理由に安倍首相の外交手腕を上げる議員が多い。ところが安倍首相が執念を燃やしていると政界関係者やマスメディアが話題にする北朝鮮の拉致被害者救出問題やロシアとの北方領土返還交渉では交渉を継続しているが具体的な成果が上がってはいない。総裁選を前にせめて日朝首脳会談の開催の決定の日時を公表したかった安倍首相はアメリカ政府に事前の連絡なしに実務者レベルの秘密会談の開催を容認した。この秘密協議の開催が短期間で漏れてしまって面目失ったと感じたトランプ大統領を激怒させてしまった。今後の日米関係に悪影響を及ぼすことは間違いない。
この秘密漏えいに関しては外務省内の反安倍首相派からのリークとみるか日米関係に亀裂を入れようとする北朝鮮側のリークとみるか現時点では判断不能である。ともかく総裁選を前に安倍首相にとっては失点したということになる。外交の安倍首相に傷が付いたのだから。
石破氏は8月10日に総裁選出馬表明を行ったがその際、総裁選のキャッチコピーに【正直、公正な政治】を掲げた。ところがこれに対して自民党親安倍派を中心に【安倍首相に対する個人攻撃だ】という声が自民党内で上がった。一般国民は抽象的な表現の【正直、公正な政治】がなぜ安倍首相への個人攻撃になるのか理解できないであろう。
しかし、自民党内からこうした非難が上がったということは自民党議員自体が安倍首相の政治行動が正直さと公正さに欠いていると感じている証なのである。ネット上では石破氏の【正直、公正な政治】に賛同の声が広がっている。【自民党一強】が残念ながら現在の日本の政治状況である。それは国民の心の中に民主党政権の失敗がトラウマとしていまだに残っているからだ。
安倍首相が3選されて【正直、公正な政治】とは真逆な政治を続ければいずれ民主党政治のトラウマから解放された国民から自民党は見捨てられるであろう。   (おわり)

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