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2018年9月12日 (水)

加計学園は持続可能な教育機関なのか

日本では少子化が急速に進行しており、それに伴い、大学進学適齢年齢の18 歳人口も当然のことながら減少傾向が続いている。1992 年には18歳人口は 204.9 万人で大学進学者数は54.2万人あったが、23年後の 2015 年には18歳人口は 120.8万人にまで減少したが大学進学者は逆に61.8万人と増えた。。これは大学進学率が51.5%と50%を超えたためである。18歳人口は今後も減少を続けると思われるが進学率は地方の所得が向上しない限り大幅には上昇しないことから大学進学者数は今後、減少する可能性すらある。
一方、大学数は1992年の 523 校から2015年には779 校へと、年平均 11校のペースで増加している。その結果、多くの大学が入学者の定員割れを起こしており、604校ある私立大学ではおよそ 4 割が企業の損益決算書に相当する【事業活動収支計算書】がマイナスに陥っている。このことは大学が赤字経営に陥っていることを示している。
この現状を憂慮した大学を監督する立場にある【文部科学省】は7月30日、各私立大学の学長宛に【経営指導強化指標】を送付した。この指標は「①貸借対照表の運用資産(現預金、特定資産、有価証券の合計)が外部負債(長短期の借入金、学校債、手形、未払い金の合計)を下に回ってないか、②【事業活動収支計算書】の経常収支差額が3年連続でマイナスになっていないか」に関して2019年から指導を実施するという内容である。
今回の【経営指導強化指標】は文科省が【加計学園獣医学部新設】問題をうやむやにはしないという文科省の意思の表明と筆者は感じている。文科省は獣医学部新設には否定的な立場を堅持していた。認可を急ぐ官邸サイドは文部省の幹部職員の天下り斡旋の情報をマスメディアにリークして最後まで頑強に抵抗していた前川喜平文科省事務次官を辞任に追い込んだのである。
文科省は省庁再編で旧文部省と旧科学技術庁が合併してできた省で、職員は文部省派とと科学技術庁派に分かれて勢力争いを展開していた。旧文部省の幹部職員の天下り斡旋情報を官邸に流したのは旧科学技術省出身の幹部職員であろう。
【経営指導強化】の標的は愛媛県今治市に岡山理科大学獣医学部を開校した加計学園が経営する【岡山理科大学】、岡山県倉敷市の【倉敷芸術科学大学】、千葉県銚子市の【千葉科学大学】であろう。3つの大学を運営する学校法人【加計学園】の理事長の加計孝太郎氏は安倍首相ばかりでなく、側近No1の下村博文元文科相と側近No2の萩生田光一元内閣官房副長官とは親しい関係にある。萩生田氏は千葉科学大学の名誉教授である。
ところで、加計学園の屋台骨である【岡山理科大学】の今年度予算の経常収支の差額が約10億円のマイナス、【倉敷芸術科学大学】と【千葉科学大学】の経常収支差額も数億円単位の̠マイナスである。
特に経営危機が叫ばれているのが【千葉科学大学】で2018年の薬学部の入学者数は定員155人に対して52%の81人、【危機管理学部】の入学者数は定員300人に対して49%の146人である。これでは経営は成り立たない。大学の経営にとって最も必要なことは募集定員を満杯にすることで募集定員と入学者に大きな乖離のある加計学園傘下の大学は持続可能な教育機関とは言い難い。   (おわり)

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