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2018年9月11日 (火)

日本の経常収支の黒字2018年7月で49カ月連続、

財務省が9月10日に公表した2018年7月の【国際収支状況】(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す【経常収支】は2014年6月以来の49カ月連続の黒字で黒字額は2兆97億円で前年同月比で14.4%縮小した。債券利子など【第1次所得収支】は近年は大幅黒字が恒常化しているが輸出額から輸入額を差し引いた【貿易収支】が昨年同月の5659億円から10億円の赤字に転落した。その要因は原油価格の高騰である。
【国際収支】とは「ブリタニカ国際大百科」によれば「国境を越える財やサービス,資金の流れを体系的に示すもの。財・サービスの輸出入取引を示す経常勘定と,資本の取引を示す資本勘定(資本収支)に大別される。さらに【財・サービス取引】の収支 である【経常収支】 は,(1) 財貨の輸出入の差額を示す【貿易収支】,(2) サービスの輸出入の【サービス収支】に分かれる。
【資本収支】は対外金融債権・債務から生じる利子・配当金等の収支状況を示し、利子所得の差額を示す「第一次所得収支」,(3) 対価を伴わない送金,贈与などの差額を示す「第二次所得収支」に分れる。
【朝日新聞出版社】の【知恵蔵】にば「日本の国際収支構造は大きな変遷を遂げてきた。1950〜60年代前半には、景気の上昇のたびに国際収支が赤字となり景気拡大の制約要因となっていた。60年代後半には、貿易収支、経常収支の黒字基調と資本収支の赤字基調が定着したものの、70年代には石油価格の高騰によって経常収支は大幅な赤字に転じた。80年代に入ると、経常収支は大幅な黒字になると同時に、世界最大の資本供給国(資本収支は赤字)として国際経済に登場するようになる。なお、2005年には、初めて所得収支の黒字幅が貿易黒字を上回った。」と記されている。
現在の日本の【国際収支】の黒字を支えているのは2005年以降大幅な黒字を恒常的に生み出している【第一次所得】である。というのは【経常収支】を大きく左右する【貿易収支】において日本は現時点で致命的な欠陥を抱えているからだ。
日本はエネルギー源の一つ化石燃料をほぼ100%輸入に依存している。原油の輸入先はサウジアラビア、UAE,クウェートなどの中東諸国が主流で最近ではオーストラリアからの輸入が増えている。原油価格が安値で安定していれば日本の【貿易収支】は黒字基調の状況が続くが一度(ひとたび)原油価格が高騰すれば日本は輸入額が跳ね上がり、輸出額を上回って【貿易赤字】に転落する。
2018年の1月からの日本の輸入原油の価格は1月が1バレル(159rリットル」=64.54ドル、2月が1バレル=68.24ドル、3月が1バレル=66.75ドル、4月が1バレル=66.14ドル、5月が1バレル=70.62ドル、6月が1バレル=76.34ドル、7月が1バレル=76.8ドルであった。
この7カ月の中で31日ある月が1月、3月、5月、7月、であるが貿易赤字に陥った月は1月,5月,7月。原油価格が2番目に高い6月が貿易赤字に陥らなかった原因の一つは30日で月の日数が5月や7月より1日少ないからだ・
日本の国際収支悪化の要因の一つは原油価格の高騰である。対策としては価格交渉ができるオーストラリアやアメリカからの輸入を増やすことである。   (おわり)

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