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2018年9月29日 (土)

安倍首相10月の組閣で石破元幹事長を起用せず

【日本経済新聞】は9月28日未明、「安倍晋三首相は28日、10月2日の内閣改造・自民党役員人事で、世耕弘成経済産業相を留任させる意向を固めた。」という記事を配信した。
マスメディアの一部には安倍首相は10月2日に予定されている内閣改造で総裁選で善戦した石破元幹事長と石破氏を支持した議員を人事で干し上げると報じているが石破氏や石破氏を支持した議員は安倍内閣の新しい組閣で起用されたいとは思っていないというのが本音である。ポストが欲しいのであれば総裁選での勝利が絶望的であった石破元幹事長を支持していないからだ。
安倍首相が石破氏の起用を諦めたのは首相が石破氏に入閣を要請しても石破氏が首相の要請を受け入れる可能性は限りなくゼロ%に近いと踏んだからであろう。石破氏には前例がある。石破氏は第3次安倍第1次改造内閣の【地方創生担当相】であったが2016年8月3日に発足した第3次安倍第2次改造内閣では安倍首相の要請を拒絶して閣外に去って2018年の総裁選のために地方行脚を続けた。石破氏は、今回も次期総裁選に向けて地方行脚を続けるに違いない。地方票を大量に獲得することしか石破氏には自民党総裁に上り詰める方策が現時点ではないからだ。
9月20日に施行された総裁選で石破氏は国会議員票では73票を獲得し、地方票では地方の党員・党友の投票数の44.7%、票数にして181票を与えられた。自民党の党員・党友は約104万2000人である。今回の総裁選の投票率は61.7%なので投票した党員・党友の数は約64万2920人である。そのうち安倍首相に投票した党員・党友は55.3%であるから約35万5600人となる。つまり安倍首相に投票した党員・党友は善党員・党友の34.1%弐しかすぎないのであるから【安倍一強】という表現は自民党国会議員の中でのみ通用する表現なのである。
石破氏は総裁選中、200票に届くかどうかがマスメディアの論議の対象であったが終わってみれば石破氏の票は254票と54票も200票を上回った。石破氏が善戦したというのがメスメディアの評価であったが、2009年8月31日の衆院選まで首相であった麻生太郎現財務大臣は閣僚でありながら麻生首相下ろしに加担した石破氏に今でも恨みを抱いているせいで前回の総裁選より決選投票で国会議員票数を減らしていることを根拠に【善戦ではない】と主張している。
麻生財務大臣は戦後の総理大臣の中では日本の復興に貢献したということで評価が高く、人気がある故吉田茂首相の外孫である。麻生氏の服装は祖父譲りであり、安倍首相と同じくグランドファーザー・コンプレックスである。ただ惜しむらくは麻生財務大臣は責任感に欠如している。
麻生氏が首相の座に拘り続けたために2009年の第45回衆院選で自民党は選挙前の300議席から189議席を失うという歴史的大敗を喫したが、筆者の記憶が正しければ麻生氏からは落選した議員仲間に対する謝罪の言葉は聞かれなかった。
しかし、比較とは同一の条件や環境下でなくては意味をなさない。2012年に実施された前回の自民党総裁選挙当時は安倍首相は野党の一議員(元首相という肩書が付いてはいたが)であったために石破氏に一票を投じた国会議員は198人(衆議院116人、参議院82人)中、今回よりも16人多い89人いたのである。
最後の任期となる安倍首相は今後の3年間で結果を出さなければならない。【アベノミクス】も成果が上がったとは言い難いし、外交問題でも具体的な成果は上がっていない。そのために安倍首相は今回の内閣改造では重要閣僚のポストは気心の知れた現閣僚を留任させるという決断をしたのであろう。   (おわり)

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