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2018年8月21日 (火)

トランプ大統領が仕掛けた米中貿易戦争裏目に出る

世界の2大自動車市場である中國と米国の2017年の新車販売台数は【中国】が前年比3%増の2887万9000台、【米国】が前年比1.8%減の1723万0436台であった、米国最大の自動車メーカーの【GM】の中国での新車販売台数は前年比3.2%増の404万台、米国での新車販売台数は前年比1.4%減の299万9605台で販売台数で100万台以上の差がついたので【GM】にとって主力市場は本国米国ではなく中国に移ったことを示している。【GM】の中国での販売台数は2010年以降2桁台の伸びを示してきたが昨年は3.2%の伸びなので今後EVが市場に投入されるまで中国での販売台数の大幅の伸びは【GM】と言えども期待薄であろう。
米国の3大メーカの一つ【フォード】の昨年の米国での販売台数は前年比0.9%減の257万5200台、【クライスラー】の販売台数は前年比9.2%減の205万9376台で米国メーカーは全社米国市場で前年割れした。
今年の1~7月の米国の新車販売台数は前年同期比1.2%増の998万1174台である。今後、米国の自動車市場が発展することはあまり望めないことから米国の3大メーカーにとってアメリカ市場は設備投資の対象ではなくなってしまったようである。
トランプ大統領がいくらツイッターで【米国で車を作れ】と呟いても経済合理性に照らして米国自動車市場が縮小傾向にある以上米国へ投資する自動車メーカーは当面存在しないであろう。
日本の3大メーカーの【トヨタ】、【日産】、【ホンダ】の2017年の中国新車販売台数は【トヨタ】が前年比6.3%増の129万0000台、【日産】が12.2%増の151万9714台、【ホンダ】が前年比15.5%増の144万1307台であった。今年の1~7月の累計販売台数は【トヨタ】が前年比10.2%増の80万7400台、【日産】が前年比9.5%増の82万7302台、【ホンダ】が前年同期比6.6%減の71万5060台。【ホンダ】の販売減の理由は売れ筋のSUV【CR-V】のリコールで販売できなかったためである。
ところで、年々、日本を訪れる一般の中国人の数が増加の一途を辿り、昨年は700万人を超え、今年は800万人を超える可能性が高まっている。その結果、反日感情が薄れ、【日本車】購入に抵抗感が薄れている。政治的リスクはあるが日本の3大自動車メーカーは今後も販売台数が伸びると判断して中國への投資を決断したのである。
【日産】は生産能力を3割引き上げるために【武漢】に1000億円の投資をする。【トヨタ】は天津市と広州市の中国メーカーとの合弁工場内に約12万台の生産能力を持つ新工場を1000億円を投じて建設する。【トヨタ】の中国国内での生産能力は116万台である。【ホンダ】も500億円程度の投資を中国で行う。
米中貿易戦争の影響を現時点では【GM】受けていないが【フォード】と【クライスラー】は受けている。【フォード】の2018年1~6月の新車販売台数は前年同期比で25%減の40万0443台である。【フォード】と【クライスラー】2社の2018年1~7月の販売台数は125万8700台で昨年同期の155万4200台と比較すると約30万台減っている。
自動車産業に限ればトランプ大統領の願とは裏腹に貿易戦争は現時点では中国には有利に展開している。   (おわり)

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