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2018年5月25日 (金)

トランプ大統領の25%自動車関税は実現するのか

【ホワイトハウス】は5月23日、トランプ大統領が輸入する【自動車】や【自動車部品】が【米国通商拡大法232条】準拠して米国の安全保障上脅威になるか否かを調査するようロス商務長官に指示したと発表した。
自動車が安全保障上の脅威になるというのはかなり無理筋であろう。これもトランプ大統領にとって11月の中間選挙対策の一環と思われる。
というのはアメリカの2016年の新車販売台数は史上最高の1755万台であったにも拘らずアメリカ自動車メーカーの【ビッグ3】の新車販売台数は【GM】は前年比1.3%減少、【フォード】は前年比0.1%減少、【FCA】は前年比0,4%g減少と軒並みに販売台数を減らした。この傾向は17年も継続し、その販売台数の減少度は16年より進んだのである。その結果、最大の雇用を生み出す潜在能力を持つ自動車産業の雇用はトランプ政権誕生後に減ったことになる。
雇用減を解消するには米国の【ビッグ3】が販売量を減らしている現況の中で販売台数を増やしている日本とドイツのメーカーを恫喝して米国内で生産拠点を増やさせ、雇用を増やす以外に対策はないとトランプ大統領は考えたのであろう。トランプ大統領にとってそのような決断の動機になったのが5月4日に【北米トヨタ】がSUVの売れ筋の【RAV$】とHV生産増強のために同社のカナダの生産拠点(オンタリオ州ケンブリッジ)に約1200億円の新たな投資を発表したことであろう。
ところで、【米紙ウォールストリート・ジャーナル】(電子版)など複数のメディアは5月23日、米国政府は米国への輸入車に最大で現行の2.5%の10倍の25%の関税を課すことを検討していると報じた。輸入自動車に対して【米国通商拡大法232条】の適用が可能になるかは微妙であろう。
25%の輸入関税を課されれば日本メーカーは輸出を減らしてメキシコやカナダの生産拠点の生産能力を増強して対抗せざるを得ないであろう。【NAFTA】(北米自由貿易協定】で自動車部門が現行の関税0%が維持されればという条件が付くが。米国内で生産拠点を増やしてもメキシコやカナダより人件費が高いので価格競争力で不利になる。
アメリカ政府が高率の輸入関税を自動車に課すならば日本はアメリカの農産品に現行の高関税率を維持すれば、アメリカの農産品は必然的に日本市場から締め出される。乳製品や牛肉・豚肉などの食肉は【TPP11】加盟国の関税率の低い安い価格の製品が輸入されることになればアメリカの農産品は価格で太刀打ちできなくなるからだ。
そうなればトランプ大統領は共和党の圧力団体の一つの【農業団体】を敵に回すことになり、中間選挙で与党【共和党】の勝利は覚束なくなる。
現時点ではトランプ大統領は中間選挙を意識してトランプ大統領の強固な支持基盤の白人の製造業労働者へのリップサービスの側面が強く日本とドイツの自動車メーカーにブラフをかけた段階で輸入車関税問題が本格的に動き出すのは共和党が中間選挙で上下両院の過半数を制した場合で2019年に入ってからである。中間選挙で共和党が敗北すれば輸入車に対する関税問題は胡散霧消する可能性が高い。   (おわり)

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