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2018年3月16日 (金)

混迷が深まる森友学園国有地売却決済書改竄問題

学校法人【森友学園】への大阪府豊中市の国有地の売却契約の経緯を時系列的に整理すると第2次安倍内閣が発足後の2013年9月2日に【森友学園】から豊中市の土地の取得要望書の提出を【近畿財務局】は受けた。1年9カ月後の2015年5月29日に近畿財務局と森友学園は【貸付合意書】を締結している。1年9カ月もの時間が経過したのは3年以上の国有地の貸し付けは近畿財務局の権限ではなく財務省の【理財局】の担当であったからだ。
【貸付合意書】の内容は貸付期間は2015年6月8日~20255年6月7日の10年間。貸付料は年額2730万円。森友学園が貸付期間内にこの土地を買い受けることとする買受特約付きであった。
この貸付合意書を締結した時の【理財局長】は中原広氏で中原氏は7月の人事異動で国税庁長官に昇進した。中原氏の後任の【理財局長】は安倍首相の選挙区の下関市出身の迫田英典氏であった。安倍首相と迫田氏は親しい関係にあるとされる。
【貸付合意書】締結の1年後の2016年の6月24日に【森友学園】は近畿財務局に本件土地の購入希望を伝えている。5日後の6月29日には【近畿財務局】と【森友学園】は国有財産売買契約を締結した。【売買代金】は1億3400万円で即納金2787万円を差し引いた1億0613億円を10年年賦払いの延納の特約付きである。
ところが不思議なことに中央官庁の職員の人事異動は例年7月上旬に行われるが財務省理財局長と国税庁長官だけは2016年には6月17日に発令された。理財局長には関税局長の佐川宣寿氏が昇進し、迫田氏は国税庁長官に栄転した。
穿った見方をすれば【森友学園】への国有地売却は異例ずくめであることからこの国有地売却が問題視された場合に迫田氏に災いが及ばないように先手を打ったということかもしれない。
佐川元理財局長は国会証言では虚偽の証言をしているが国有地取引には関与してはいないであろう。土地売却の最終段階で理財局長に就任したに過ぎないからだ。
【森友学園】への国有地売却に関与した財務省の幹部職員は筆者の憶測であるが3月12~13日かけてネット上で行方不明説が流れた財務省の官房長の矢野康治であろう。矢野氏も安倍首相の選挙区の下関市出身で一橋大学卒業後大蔵省(現財務省)入りした。主計官などを務めた後の2012年12月の第2次安倍内閣の菅義偉官房長官の秘書官を2015年まで務め、2017年7月から財務省の官房長に昇進した。財務省のトップ事務次官の有力候補に浮上したことになる。
官房長経験者の次のポストはハプニングが起こらない限り主計局長でその後財務省の官僚の頂点の事務次官となる。官房長に就任するのは東大法学部出身の超エリートで一橋大出身は異例中の異例である。菅官房長官の後ろ盾と【森友学園】への国有地売却を成功させた論功行賞で官房長のポストを矢野氏は得たのであろう。
矢野氏の疑惑が白日の下に晒されると安倍内閣の命運は尽きることになりかねない。   (おわり)

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