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2018年1月24日 (水)

貿易立国に舵を切った日本

米国を除く環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加11カ国の事務方トップである首席交渉官会合が前日(1月22日に引き続き、東京都内のホテルで開かれ、23日に11カ国による新たな協定(TPP11)の署名式を3月8日にチリで行うことで合意した。昨年11月の大筋合意で継続協議となった2つの課題が23日の会合で解決されたことを受けてである。議長国の日本は早期署名に慎重だったカナダの譲歩を引き出し、11カ国での合意に漕ぎつけた。
昨年11月にベトナムで開かれた閣僚級会合では【知的財産ルール】など20項目を先送りすることと4項目を継続協議とすることで大筋合意に達ししていた。その後の会合で4項目のうち2項目を凍結し、ベトナムが要求した【労働紛争解決ルール】の適用の猶予期間を設けることとカナダが要求した【文化例外】を認めることの2項目が今回の協議の課題であった。
カナダは国内対策のために自国フランス語圏(ケベック州)の文化保護を目的に、外国映画特に米国のハリウッド映画の放映の規制強化(例外扱い)を要求していた。これを【文化例外】という。TPP協定の大幅な修正を求めるものであるために、日本をはじめ複数の国が「受け入れ困難」との立場で、調整が難航していたが例外を認める【補足文書】を各参加国と交わすことによってカナダが同意した。
【TPP11】は、参加11カ国の国内手続きが円滑に進めば2019年中には発効の運びとなり、参加11カ国のGDPの総額は日本円に換算して約1100兆円となり、世界全体の約13%、人口は約5億人で世界の6.7%を占める経済圏となる。
日本は昨年12月にEUと【日・EU・EPA{経済連携協定)】の締結の最終合意を首脳間で確認済みである。この協定締結も2019年には発効の予定である。EUとのEPAの締結は日本の自動車(税率10%)、電子機器(税率14%)に課されている関税が撤廃されることを意味する。
【日・EU・EPA】が発効すればEUからの対日直接投資が増加し、日本の輸出、海外投資が拡大する。さらに日本企業のグローバル化が進展することになる。
【日・EUの自由経済圏の規模】は、GDPの訴額が【21兆3850億米ドル】(日本4兆9370億米ドル、EU16兆4480億ドル)で世界全体の28.3%を占める。【日・EU・EPA】発効による経済効果は日本のGDPを8兆円引き上げると試算されている。
日本の輸出依存度(GDPに対する輸出額の比率)はG20の中で10位の11.4%である。一番高いのが韓国で43.2%,ドイツが33.6%、メキシコが26..2%、中国が24..5%、ロシアが24..4%などである。日本は輸出依存率を20%前後まで引き上げるべきであろう。
日本は2020年にGDP600兆円を目標にしている。2016年のGDPは約532兆円であるからEPAの締結を拡大して輸出額の増額に舵を切らざるを得ないのである。それにしても600兆円のハードルはかなり高い。   (おわり)

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