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2018年1月 8日 (月)

2018年は中国が世界の覇権を掌握する元年となるのか

中国の習近平国家主席は、昨年10月の共産党大会で行った演説で【新時代】という言葉を頻繁に発している、【新時代】というからには習国家主席にはその対義語の【旧時代】という言葉の概念を明確に持っているのであろう。
筆者の想像にしか過ぎないが習国家主席の【旧時代】とは中華人民共和国の【建国の父】毛沢東死後、実質的な最高指導者であった鄧小平氏らが中心となって文化大革命で疲弊した経済を立て直すため、経済特別区を設置し、人民公社 を解体、海外資本の積極的な導入などを実施して、市場経済へ移行した時期から中国の経済力を世界第2位の位置まで飛躍的に発展させた江沢民、胡錦濤の両国家主席の時代を指すのであろう。
経済を発展させる目的から中国は国内の資本家や外国企業の協力を得たがその代償として中央・地方を問わず中国共産党の幹部は賄賂を受け取り、国民の信頼を失墜してしまった。習国家主席は共産党を立て直すために【汚職撲滅キャンペーン】を全国規模で展開し、処分された幹部は数十万人に及んだと報じられている。
この結果、中国共産党の地方組織は弱体化した。習国家主席にとって喫緊の課題は共産党の組織の立て直しである。だがそれは3月に開催される日本の国会に相当する【全人代】(全国人民代表者会議)までには完了するであろう。
共産党大会での習国家主席の演説から読み取れるのは習国家主席は明らかに、歴史上前例のない巨大な国家モデルを築こうとしていることだ。具体的には。政治面では共産党の一党独裁体制を一層強化し、経済面では【一帯一路】と呼んでいる経済発展のモデルを国外まで広げつつ、経済や社会などのあらゆる事象を政府のコントロール下に置くことを目指している。
習国家主席は国内の権力を完全に掌握したうえで世界の覇権を掌握するという欲望を党大会の演説で剥き出しにした。習国家主席の欲望を増大させたのは世界観も国家観をも持たぬポピュリズムの権化のトランプ米大統領の誕生であろう。
トランプ大統領の唱える【アメリカファースト】は21世紀版の【モンロー主義】と言える。国際問題には積極的に関与しないというトランプ大統領のスタンスは世界の2人の独裁者の習国家主席とロシアのプーチン大統領を喜ばせるだけである。
今年の11月に行われるアメリカの中間選挙で共和党が勝利してアメリカ議会の両院の過半数を確保することになればアメリカが戦後国際政治の舞台で果たしてきた役割を放棄する流れを作ることになりかねない。それは習国家主席が国際政治の表舞台に立つ可能性を高めることに他ならない。
2018年は国際政治の潮目が変わる年となる可能性は否定できないであろう。   (おわり)


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