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2018年1月30日 (火)

NAFTAの再交渉協議長期化か

【北米自由貿易協定】(NAFTA North America Free Trade Agreement )の参加3カ国の米国、カナダ、メキシコによる再交渉の第6回会合はカナダのモントリオール市で開催されていたが1月29日、7日間の日程を終え、閉幕した。トランプ米政権が貿易赤字を減らすために固執している自動車貿易の規則変更を巡って対立が解消しなかった。
次回は2月下旬にメキシコシティで開き。その次の会合は3月下旬か4月上旬にワシントンで開く予定である。
そもそも【NAFTA】の再協議が行われているのはトランプ米大統領が1994年締結の【NAFTA】について、メキシコなどに奪われた雇用を米国に取り戻せるように再交渉できなければ離脱すと選挙期間中から繰り返し発言していたからである。
【NAFTA】の締結によって一番利益を得たのはメキシコである。メキシコ国内で生産された製品には関税がかけられないという利点を活用して自動車製造先進国の米国、日本、ドイツのメーカーがメキシコに生産拠点を新設したからである。
メキシコに進出した米国のメーカーは【GM】(ゼネラルモーター】、【フォード】、【FCA】(フィアット・クライスラー連合)、日本のメーカーでは【トヨタ】、【日産】、【ホンダ】、【マツダ】。ドイツのメーカーは【VW】(フォルクスワーゲン)、【BMW】である。人件費が米国よりも安いのでメキシコで製造して米国に輸出したほうが米国で生産するよりも生産コストが低いのである。
【GM】はメキシコで生産してそのうち約47万台を、【フォード】は約38万台、【FCA】も約43万台を逆輸入している。
日本のメーカーでは【日産】が約42万台、【ホンダ】が約14万台、【トヨタ】は約9万台、【マツダ】は約7万台をメキシコから米国へ輸出している。
【メキシコ】は外資系メーカーの進出によって2016年の自動車生産台数は359万7462台で世界ランキング7位の自動車大国に成長している。カナダも【NAFTA】のおこぼれ頂戴で237万271台を生産して世界9位の生産台数を誇っている。メキシコもカナダも米国に【NAFTA】を離脱されては被害が甚大なので米国の要求を最終的には受け入れることのなるであろう。
米国の再協議の責任者の【米通商代表部】のライトハウザー代表はなうての強硬派なのでアメリカの要求をごり押ししてくるであろうが米国としても【NAFTA]離脱は本意ではないので必ず妥協点を見出すに違いない。
【NAFTA】から米国が離脱するとメキシコ産の自動車に対しての輸入の際の関税は日本車と同じ2.5%となるであろうがメキシコの人件費より米国の人件費が高いので米国メーカーがメキシコから撤退することは考えられない。【NAFTA]離脱は米国に利益をそれほど齎さないに違いない。   (おわり)

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