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2017年12月 4日 (月)

アメリカ市場でも安売り競争に参加しないトヨタ

アメリカの自動車調査会社【オートデータ社】は12月1日に2017年11月の米国の新車販売台数を発表した。
2017年11月の新車販売台数は前年同月比で0.9%増の139万3010台で2か月ぶりに前年同月の販売台数をを上回った。11月も【乗用車】の販売台数減をSUVを含む【小型トラック】の販売台数増で補うという2017年の傾向が現れている。
乗用車の販売台数は前年同月比で8.2%減って48万7311台、小型トラックの販売台数は6.6%増えて90万5699台。この結果、2017年1~11月の累計販売台数は1562万2461台で、前年同期比で1.5%減っている。昨年の年間販売台数は史上最高の1759万台であったから史上最高を更新できるかどうかは12月の販売台数次第である。
11月の販売台数が昨年を上回った要因はハリケーン被害による需要増大と【販売奨励金の増額】(実質的な値引き)である。
【販売奨励金】によって前年11月より販売台数を伸ばしたメーカーは【フォード】(米 7.0%)、【ホンダ】(日 8.3%)、【日産】(日 13.9%)、【アウデイ】(独 12.1%)の4社である。これに対して販売台数を減らしたのが【GM】(米 ー2.9%)と【トヨタ】(-3.0%)、【現代】(韓国 -8.5%)、【起亜】(韓国 15.6%)の4社。
【GM】が販売台数を落としたのは利益が少ない【フリート販売】を手控えたからだ。【フリート販売】とはレンターカー会社や政府・企業に買い戻し権付で自動車を販売することで、1件につき10台以上販売する。6~9か月後に販売価格より安値で買い戻すが買い戻した車は中古車扱いとなり、安値で売り払うので利益はほとんど出ない。【GM】は【フリート販売】で販売台数を増やしていたのだ。【フリート販売】を長年続ければ企業の財務状況を悪化させる。
【トヨタ】は9月以降、円安の状況が生まれ為替差益により2018年3月期決算(2017年4月~2018年3月)で純利益を1兆9500億円と上方修正した。トヨタは販売台数を競い、利益を減らす愚かなメーカー間の闘いから撤退したのだ。
【現代グループ】(現代と起亜)は中国市場で販売台数を昨年比で40%も落とし【販売奨励金】の捻出に苦労していて得意とする安売り合戦に参戦できない。
ところで、アメリカのビッグ3の1~11月の累計販売台数は【GM】が前年同期比で-1.2%、【フォード】が―1.1%の微減、【FCA】(クライスラー)は-8.0%.
日本のビッグ3の【トヨタ】は前年同期比でほぼ変わらずの+0.2%、【ホンダ】は+1.0%、【日産】は+2.7%である。値引き合戦に加わらず、販売台数を5.9%伸ばしたのがアメリカでは人気の高い【スバル】だ。
アメリカ市場での各メーカーのシェア(市場占有率)は【GM】が17.6%、【フォード】15.1%、【FCA】115.6%でアメリカメーカーのシェアは44.2%、それに対して日本メーカのシェアは【マツダ】と【三菱】を加えた6社で38.6%だ。トランプ大統領が日本メーカーを警戒するのは当然なのかもしれない。   (おわり)

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