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2017年10月11日 (水)

第48回衆院選新党結成騒動に翻弄された栃木1区の予想

大義なき第48回衆院選の火蓋が10月10日に切って落とされた。
今回の選挙は改憲を目指す与党で保守派の政党自民党と公明党、中道保守で改憲と地方分権を目指す日本を代表する2つの自治体の首長が党首を務める新党・【希望の党】と【日本維新の会】、護憲を掲げ、憲法9条の改正に異を唱える左翼系政党の【共産党】、【社民党】そして新党・【立憲民主党】の3極で争われる。
今回の唐突な衆院解散の理由として安倍首相は【消費税の使い道の変更】と【北朝鮮の脅威への対応】を挙げていた。しかし、消費税の税率再引き上げは2年後の10月1日からであり、いま使い道の変更を論議するには時期尚早である。北朝鮮の脅威への対応は衆院を解散して政治的空白を作ってはならないはずだ。
今回の解散の安倍首相の狙いは【民進党の混乱】に乗じることと小池東京都知事が率いる新党・【希望の党】の体制が整う前に選挙を仕掛けるほうが自民党の議席減を最小限に食い止められるということである。
現時点では安倍首相の狙い通り民進党は解散が決まると混乱を増幅させ、党所属議員は【希望の党】への合流組、左翼新党【立憲民主党】結成への参加組、無所属出馬組に三分裂した。この騒動の影響で民進党の地方支部は無政府状態になってしまった。その象徴的な選挙区が栃木1区である。
人口50万人を超える県都宇都宮市(旧河内町と上河内町を除く)と下野市の一部(旧南河内町)、上三川町を選挙区とする栃木1区の立候補者は届け出順に無所属で民進党栃木県連推薦の新人の渡辺典喜(のりよし)氏(34)、希望の党新人の柏倉祐司氏(48)、自民党前職の船田元氏(63)、共産党新人の青木弘氏(56)の4人である。
【栃木1区】の混乱の端緒となったのが民進党公認で出馬が内定していた柏倉祐司氏が民進党を離党したことだ。
柏倉氏は2012年の第46回衆院選で【みんなの党】の栃木2区の公認候補として出馬して比例北関東で当選した。2014年12月の第47回衆院選直前に【みんなの党】が解散してしまったので途方に暮れていたが当時の民主党栃木県連から口説かれて栃木1区から出馬したが大差で敗退して比例復活もならなかった。
栃木県の民主党は連合栃木に票も選挙資金も依存していると言っても過言でない。民間の有力な産別組合の【自動車労連】、【電機連合】加盟の大手企業の生産拠点が栃木県には多いからだ。パナソニックの労組の組合員は最盛期には宇都宮工場だけで5000人を超えていた。
柏倉氏は医師であり、労働組合出身の多い栃木県連所属の宇都宮市選出の市議会議員(6人)や県議(3人)と肌合いが違い意思の疎通が図れていなかったという側面があった。そうしたことが遠因となって柏倉氏は【希望の党】の公認を得るために離党の道を選択したのである。
民進党栃木県連は所属国会議員が2区選出の福田昭夫氏1人だけということから福田氏の意思が100%反映される組織となっている。柏倉氏の離党によってに面子を潰された福田氏は意趣返しとして知り合って2カ月にもならない渡辺氏を口説き落として民進党栃木県連推薦で渡辺氏を擁立することに成功した。連合栃木は困惑して結束して選挙戦を戦うことはできないであろう。
【連合栃木】の結束が乱れた結果63歳の若さで自民党の長老ともいえるる存在になった船田元氏の当選は確実となった。   (おわり)

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