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2017年10月24日 (火)

習近平独裁色が強まった2期目の習近平政権誕生

【中華人民共和国】(中国)の憲法は「中国共産党が国家を領導する」と規定していることから中華人民共和国の政治構造において、5年に1度開催される中国共産党の【全国代表大会(党大会)】は国家の最高の指導機関である。
その党大会が10月18日に始まり24日に閉会した。
最終日の24日、全体会議で党の最高規則に該当する党規約の改正案が採択され、習近平国家主席の指導理念を「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」と、習主席の名前を冠した形で、党規約の中でも最も重要な「行動指針」として盛り込むことを決定した。
これによって中国共産党は、党規約のうえでも習主席に権力が集中した独裁体制に移行することが確実になった。
【党大会】は5年に1度しか開かれないのでその閉会中は【党大会】で選出された【共産党中央委員会(党中央委員会)が最高指導機関としての職権を代行するが【党中央委員会】も通例では1年に1回ほどしか開かれないので中央委員会全体会議で選ばれた党中央政治局とその上位機関の党中央政治局常務委員会が中央委員会閉会中にその職権を代行する。すなわち、政治局と政治局常務委員会が平常時における党の最高指導権を掌握・行使し、日常的に重要政策を審議・決定する。
最高指導機関である【政治局常務委員会】の構成メンバーは習近平総書記体制になって7名である。中国共産党の最高指導者である中国共産党中央委員会総書記は、政治局常務委員の中から必ず選出されることが定められている。更に慣例上日本の内閣総理大臣にあたる国務院総理(首相)も政治局常務委員から選出される。常務委員の任期は5年で定年は68歳である。今回の党大会で常務委員の任期が切れるが、党大会前までの常務委員は習近平氏(太子党)、李克強氏(共青団派)、張徳江氏(江沢民派)、劉雲山氏(共青団派)、王岐山氏(太子党)、張高麗(共青団派)の7人で習近平総書記は共産党の有力派閥【太子党】と【共青団(共産主義青年団)派の微妙なバランスの上に乗っている。
習近平総書記が所属する【太子党】は中国の建国に功績のあった人物を父親に持つ子弟の集団であるが高齢化し、組織は先細りである。習近平総書記にとって経済成長の鈍化が鮮明になる時期の5年間を乗り切るために【党規約】によってカリスマ性を維持する必要があったのであろう。
常務委員7人の中で定年の年齢に達していないのは習総書記と李首相だけである。残りの5人は全員常務委員を退任する。
【NHK NEWS WEB】は24日夕刻、【党大会】について『総書記として2期目を迎えるのに合わせて、その指導理念が党規約の「行動指針」に盛り込まれるのは、これまでの指導者と比べると異例の早さです。
また、名前を冠した形で盛り込まれたことで、この指導理念は建国の父と言われる毛沢東の「毛沢東思想」と、改革開放政策を打ち出した※トウ小平の「トウ小平理論」に並び、習主席への権威づけが一層進むことになります。』と報じた。
習近平氏が毛沢東やトウ小平のような実績を残せるかは甚だ疑問である。   (おわり)

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