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2017年9月29日 (金)

大義なき衆院解散は日本政治に何をもたらすのか

安倍晋三首相は9月25日、首相官邸で記者会見し、28日召集の第194回臨時国会冒頭で衆院を解散すると正式に表明した。解散の理由について、安倍首相は「2020年度までに3〜5歳の幼稚園・保育園費用の無償化」など、子育て世代への投資拡充に向けた消費税の使い道の見直しについて「国民の信を問いたい」と述べた。
さらに北朝鮮をめぐる緊張が続く中、野党などからは「なぜこの時期に選挙なのか」という批判の声が出ているが、安倍首相は「むしろ私は、こういう時期にこそ選挙を行うことによって、北朝鮮問題への対応について国民に問いたい」と語った。その上で安倍首相は「この解散は『国難突破解散』だ」と語った。
消費税率の8%から10%への再引き上げは2019年10月1日からである。2年後のことで国民の信を問うというのは説明になっていない。
そして北朝鮮への対応について国民に信を問いたいというのも筋が通らない。北朝鮮を刺激したことで選挙戦の最中に北朝鮮が日本の領土内にミサイルを撃ち込むリスクが増大したことになり、24日間の政治空白を作ることは国難突破どころか国難を招き寄せることになりかねない。
それ故安倍首相の衆院解散の目的は安倍首相への国民の信頼感を大きく損ねる原因となった【加計学園】問題隠しであり、現時点で衆院選を実施すれば過半数は容易に確保できるという判断であろう。
ところで、安倍首相の衆院解散に関する説明を聞いて納得した有権者は少ない。朝日新聞が9月26~27日に実施した緊急世論調査で解散に関する安倍首相の説明に納得できないとの回答は70%であった。
比例の投票先では自民党が32%に対して政党が結成される前にも拘らず【希望の党】は13%で8%の民進党を上回っていた。民進党の改憲派が【希望の党】公認で立候補すれば希望の党は18~19%に増えるであろう。自民党内で【希望の党】に対する警戒心が増大してきたのは無党派層の間では比例の投票先は【希望の党】17%に対して【自民党】13%で自民党も結党前の【希望の党】の後塵を拝しているのだ。
今回の衆院選は多くの有権者にとっては大義のない選挙であるので争点が見出し難いのである。選挙戦は自民党対【希望の党】という構図になった結果、安倍首相が最重視している憲法改正に関して自民党と【希望の党】は見解が一致している。希望の党の小池代表は何を争点にして自民党に戦いを挑むのか現時点は明確ではない。小池代表のよき理解者である小泉純一郎元首相のアドバイスを受け入れて【脱原発】を争点の一つに掲げる可能性はゼロとは言えない。
恐らく【希望の党】は100議席を超える議席を獲得して自民党を脅かす存在になり、国民の安倍首相に対する信頼感はさらに低下し、日本の政司は流動化して不安定になると思われる。   (おわり)

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