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2017年9月17日 (日)

経済制裁の影響がしのび寄る北朝鮮

国連安全保障理事会が9月11日に採択した北朝鮮に対する【追加経済制裁】は、米国が提案した制裁決議案の厳しい内容から後退したが北朝鮮の数少ない外貨獲得手段の1つである繊維輸出を禁止し、さらに米国が期待した完全な【輸出禁止】ではないが、石油と石油製品の輸入量に制限を加えた。当初、米国の追加経済制裁案の内容は、石油の北朝鮮への完全な輸出禁止、金正恩朝鮮労働党委員長の個人資産の凍結などであったが内容が後退したのは米国が追加経済制裁決議の採択を優先したためである。
その結果、北朝鮮国内では石油は供給不足から価格は高騰し、一般国民の生活に影響が出始めている。北朝鮮のガソリンとディーゼル燃料価格は、輸出停止措置を受けて急上昇し、デイリーNKによると、9月上旬のガソリン平均価格は、1キロ1.73ドル(193円)で、昨年の12月下旬の0.97ドルからほぼ2倍になった。
【ロイター】は6月下旬、国有企業の【中国天然気集団【CNPC)】は代金が回収不能に陥ることを懸念して北朝鮮向けガソリンと燃料の輸出を停止したと報じた。石油輸出停止の結果、7月の輸出は昨年同月比で97%減ったという。北朝鮮の一般国民は今年の冬は燃料不足で寒さに苦しむことになる。
だが北朝鮮の国民は耐乏生活に慣れているので、輸出禁止で在庫が積みあがっている石炭や木材を活用して寒さを凌ぐことになるであろう。
石油輸入の道が途絶えても北朝鮮は1~2年は耐えられると専門家は予測している。もし専門家の見解が正しいとすれば【追加経済制裁】の効果はあまり期待できないことになる・
【ロイター】は9月15日午前、【追加経済制裁】について『北朝鮮のガソリンとディーゼル燃料価格は、輸出停止措置を受けて急上昇し、昨年下旬と比べほぼ2倍になっている。デイリーNKによると、9月上旬のガソリン平均価格は、1キロ1.73ドル(193円)で、12月下旬の0.97ドルからほぼ倍増した。
「生活費は上昇し、石油価格も上がり、道路を走る車の数も減っている」と、平壌在住の外国人はロイターに語った。中国が今年北朝鮮からの石炭輸入を停止したことを受け、石炭だけは価格が下がったという。
石油の供給不足や価格高騰は、さらなる供給制限を見込んだ「備蓄」の動きにも原因があるかもしれない。
北朝鮮は、沿岸部の元山で今月予定されていた航空ショーを、「現在の地政学的情勢」を理由に中止した。複数の中国貿易商は、中止の原因は、軍が航空燃料を節約しているためだと指摘する。
最新の国連制裁は、北朝鮮へのコンデンセートと天然ガス液の輸出を禁止し、石油精製品は年間200万バレルを上限とした。また原油は現行輸出量を上限とする内容だ。』と配信した。
窮乏生活に耐性のある北朝鮮国民は1~2年は石油や天然ガスが不足しても耐え抜くであろう。その間に北朝鮮はICBMや核を完成させる可能性が大だ。経済制裁は北朝鮮の核やミサイル開発を結果的に手助けする役割を果たすのかもしれない。   (おわり)

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