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2017年9月25日 (月)

中国地方政府発表のGDPは捏造なのかそれとも不況の証なのか

欧米の経済専門家の間では中国の地方政府が発表する域内のGDPは捏造されているとここ数年言われ続けていた。その根拠とされたのが李克強首相が2007年遼寧省の最高権力者の遼寧省共産党委員会書記当時、省発表のGDPよりも李克強指数と呼ばれる鉄道貨物輸送量】、【銀行融資残高】、電力消費の推移を見るほうが遼寧省の経済の実情が正確に把握できると米国大使に語ったエピソードである。
旧満州国の領土であった現在の中国東北地方の遼寧省が今年の1月に経済統計の水増しを正式に認めたことによって欧米の経済専門家の疑念は証明されたことになる。、同省の2017年1~6月のGDPは物価の変動を考慮しない名目GDPで前年同期比20%減った。経済大恐慌でも起こらない限りありえない数字で「過去のGDPが約2割かさ上げされていた」と考えるほうが合理的だ。
GDPの数値の捏造は「①名目GDPの水増し、②実質GDPを算出する係数である【デフレーター】の数値を少なく改ざんして実質GDPをかさ上げする」という2段階方式によって可能である。その結果、通常では起こりえない実質GDPが名目GDPを上回るという【名実逆転】現象が起こる。GDPが【名実逆転】になっていれば一般的にはGDPの数値を人為的に操作したことを意味ずる。
この10年間で【名実逆転】が起こった回数の多い地方政府は6回が山西省、内モンゴル自治区。5回が遼寧省、天津直轄市,河北省、河南省。4回が吉林省、浙江省、江西省、山東省、陝西省、甘粛省、青海省、新疆省。
共産党中央検査委員会は6月に吉林省と内モンゴル自治区の経済統計の捏造疑惑を指摘した。
【日本経済新聞】(電子版)は9月22日深夜、GDPの【名実逆転】について『もちろん名実逆転が多いことがすぐにGDP水増しを意味するわけではない。5~6回あった7地区をみると、消費者物価は09年を除けばプラス基調だが、卸売物価はマイナスが目立つ。とくに09年と15年は大幅なマイナスだ。経済に占める鉄鋼、石炭、化学の比重が高い東北・華北ではデフレ圧力が強く、GDPも名実逆転が起きやすかっただろう。逆に経済の構造転換が進みつつある華中・華南地域は名実逆転が少ない。回数ごとに色分けした地図を描くと中国経済の「南高北低」がはっきりと浮かび上がる。
中国経済は地域差が大きく、ユーロ圏によくたとえられる。ギリシャが遼寧、吉林、黒竜江だとすると、ドイツは浙江や広東、福建だ。財政政策は地域ごとの事情を考慮できるが、金融政策は簡単ではない。中国は10月の共産党大会が終われば利上げ局面に入りそう。遼寧の銀行監督当局者は「企業の手元資金は非常に厳しく、高利貸しに手を出す企業も少なくない」と話す。広がる地域間格差は中国の金融政策を難しくする大きな要因だ。』と配信した。
【名実逆転】が捏造でなければ経済はデフレ経済に陥ったことを意味する。GDPの捏造よりもデフレ経済に陥ることのほうが深刻である。   (おわり)

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