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2017年7月 4日 (火)

都議選自民党歴史的惨敗

自民党が都議選において現有議席57の4割の23議席しか確保できないという歴史的な大惨敗を喫した。
その要因は「①自民党出身の小池都知事が地域政党【都民ファースト会】を立ち上げたこと②公明党が自民党との選挙協力を解消したこと③自民党支持層の一部が自民党の国会議員の度重なるスキャンダルや暴言や的外れな発言に愛想をつかして棄権に回ったこと」という3つの要因であろう。
私が住む宇都宮市はある事件を契機に公共工事の入札制度が【指名競争入札制度】から【自由競争入札制度】に移行して公共事業の受注に議員が介在する余地がなくなった。【指名競争入札制度時代】には建設関連会社の経営者たちは「我々は選挙は欲と二人連れでする」と嘯(うそぶ)いていた。つまり公共工事を受注するために政権与党の国政選挙を支援し、地方自治体の首長選挙や議会議員選挙では首長や首長派の議員を応援するということである。
今回の都議選では都議会自民党が野党に転落したために自民党の主流派の幹部議員といえども応援するメリットがなくなったのである。都議会自民党の2代目ドンの高島直樹議員が足立区で3位当選で首の皮一枚でつながったのも都議会自民党幹事長の高木啓氏、政調会長崎山知尚氏、小池知事の初登庁の日に知事との握手を拒否して話題となった中野区の選出の川井重勇(しげお)氏が落選したのも選挙に一番熱心な有権者(建設関連業者)にとって知事に敵対する勢力の象徴である自民党有力者を応援するメリットが半減したからだ。小池知事の衆議院議員時代の選挙区東京10区(豊島区と練馬区の1部)で知事選挙で小池知事を支援しなかった豊島区の堀公宏道(こうどう)氏と練馬区の山加朱美氏の現職が落選したのも反知事派投票する価値がないと前回投票した有権者が見限ったからだ。
公明党との選挙協力解消も自民党にとっては痛手であった。公明党は42の選挙区に概ね4000票~13000票の組織票を持っている。この票が1人区と2人区で自民党候補者から【都民ファーストの会】候補者に移動してしまったのであるから自民党議員の敗北は戦わずして決まったようなものなのである。
公明党が自民党から【都民ファーストの会】に乗り換えたのもわかりやすい理由で東京都の行政執行権を掌握しているのは知事であるからだ。知事に逆らっては選挙公約は実現できず次回選挙でその清算を有権者ら要求されるのは自明の理だからだ。
ところで、私は今回の都議選の投票率を55%前後と予測していた。マスコミ数社の世論調査で「都議選に非常に関心がある」と回答した有権者が40%前後であったからである。ところが選挙戦直前から【加計学園関連文書】の流出や、選挙戦に突入してからの稲田防衛大臣の自衛隊員に投票を呼び掛けるような発言、魔の2期生と呼ばれる2012年の政権再交代選挙で誕生した自民党の119人の新人議員の一人埼玉4区選出の鶴田真由子議員の暴言、暴行事件に自民党を永年支持してきた中高年の支持者たちもさすがに自民党の候補者に投票する気がうせ、苦渋の決断として棄権とういう道を選んだと思われる。それが投票率が51.28%という私が勝手に予想した投票率より低かった数字に表れたと思うのである。
自民党候補者が大幅に票を減らしているという厳然たる事実は自民党支持層から30%前後の票が【都民ファーストの会】に流れたと考えるべきであろう。
とにかく自民党の歴史的な大惨敗によって年内の衆院解散は遠のいたということだ。東京都選出の衆院議員にとって最大の集票能力のある都議会議員が半減したのであるから東京1区、東京3区などの選挙地盤が脆弱な自民党議員は次回選挙は大変厳しくなった。   (おわり)

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