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2017年6月 3日 (土)

前川喜平前文科省事務次官の証人喚問を必死に回避する理由

【朝日新聞】は5月17日の朝刊に学校法人【加計学園】が【国家戦略特区】に認定された愛媛県今治市で新たな【獣医学部】の新設認可を得たことを巡る経緯を記した文科省の8種類の内部文書が存在するという記事を掲載した。
同日、菅義偉官房長官はこの文書について作成者の名前も日付も記されていないことを理由に【怪文書の類(たぐい)】と切り捨てた。
菅官房長官の対応に対して1月に引責辞任した前川喜平前文科省事務次官は17年6月1日号の『週刊文春』の取材に応じて、安倍晋三首相の意を受けた内閣府官僚らの圧力に屈して、加計孝太郎加計学園理事長が運営する【岡山理科大学】の獣医学部新設を許可し、しかもその新設認可に至る過程を記した文科省の内部文書が「本物」であると認めた。
文科省の8種類の内部文章の一つの「官邸の最高レベルが言っていること」などと記された文書は文部科学省内の複数の課の少なくとも10人以上の幹部職員にメールで複数回、送信され、今も個人のパソコンの中などに保管されていることをNHKが6月3日早朝に報じた。【官邸の最高レベル】と言えば安倍首相か菅義偉官房長官であろう。
NHKの取材に文科省の現職の幹部職員が応じたことは文科省が安倍首相に反旗を翻したことを意味する。先鞭をつけたのは現役を退いた前川氏であるが文科省自体世間の反応を見ていたことになる。
加計学園の今治市に開校する【岡山理科大学獣医学部】は正式に開学を認められたわけではない。【国家戦略特区】を利用して規制緩和を行ったのであるから、岡山理科大学の獣医学部の講座の内容は旧態依然とした獣医師を養成するものではなく、先端医療や生命工学に貢献する獣医師を養成すべきであろう。新たな内容を持った獣医学部でないのであればアベノミクスの成長戦略の一翼を担う【国家戦略特区】を活用したことにはならない。
野党は【加計学園】を巡る問題を政局に利用すべく前川氏の証人喚問を要求している。これに対して下村博文自民党幹事長代行は「証人喚問は不要」と語り、野党の要求を拒否する構えである。都議選に悪影響が及ぶことを危惧しているからだ。
【NHK NEWS WEB】は3日夕刻、証人喚問ついての下村発言について『自民党の下村幹事長代行は、国家戦略特区での大学の獣医学部の新設をめぐり、民進党などが文部科学省の前の事務次官の証人喚問などを求めていることについて、「大臣や現職の職員の説明で明らかにできる」と述べ、証人喚問は必要ないという考えを強調しました。
学校法人「加計学園」が、国家戦略特区に指定された愛媛県今治市に計画している大学の獣医学部の新設をめぐり、文部科学省の前川前事務次官が、「総理の意向だ」などと記された文書は文部科学省で作成されたなどと主張したことを受け、民進党などは前川氏の証人喚問などを求めています。
これについて、自民党の下村幹事長代行は3日、東京都内で記者団に対し、「国会審議で、納得できる形で議論すればいい。大臣や現職の職員がしっかり説明することで、明らかにできる」と述べ、証人喚問は必要ないという考えを強調しました。』と報じた。
都議選で自民党は都議会第一党の座を小池百合子東京都知事が率いる【都民ファーストの会】に奪われないために衆院で数の力で野党の証人喚問要求を抑え込むことになる。証人喚問に応じて不測の事態が起これば都議選で大敗しかねないからだ。  (おわり)

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