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2017年6月 1日 (木)

アメリカのパリ協定離脱は地球温暖化対策を骨抜きにする

【アメリカファースト】政策を掲げたトランプ大統領が就任後、国際社会は大揺れに揺れている。【アメリカファースト】とはアメリカの国益を第一に考える政策で、地球温暖化対策よりもアメリカ経済の成長と雇用を優先させることになる。その具体的な例としてトランプ大統領は【ムスリム圏】仮名の難民や移民の制限、【NAFTA(北米自由貿易協定)】の見直し、【TPP】からの離脱、【パリ協定】からの離脱を選挙戦中に主張していた。そして公約の一つを実行するためにトランプ大統領は最近になって、パリ協定からアメリカを離脱させることを決めたとアメリカのマスコミは報じている。
【パリ協定】とは「国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議 (COP21)が、2020年度以降の地球温暖化対策の枠組みを取り決めた協定。15年12月に採択された。1997年に採択された「京都議定書」から18年振りの国際合意で、議定書を離脱した米国や温室効果ガスの排出量が急増している中国、インドを含む196の条約加盟国・地域の全てが参加するため、「画期的な合意」と高く評価されている。
長期的には、産業革命前からの気温上昇を2度より低く抑え、1.5度未満を努力目標とすることが掲げられている。途上国を含む全ての加盟国が、温室効果ガスの具体的な削減目標を申告し、削減量を増やす方向で5年ごとに見直す。最初の評価は2023年に行われ、今世紀後半には、人為的な排出量と森林などによる吸収量を均衡させることを目指している。先進国には発展途上国への温暖化対策の資金援助が義務付けられており、先進国以外の国にも自主的な援助が推奨されている。また透明性を確保するため、全ての加盟国は排出量、技術供与、資金援助額などの取り組み状況を公開しなければならない。」という内容の協定である。(朝日新聞インターネット現代用語辞典【知恵蔵】より引用)
【アメリカファースト】の中心政策の一つ【雇用の維持】の対象になる産業の一つは世界の生産量の24%を占める世界第2位の【石炭産業】である。2014年の時点で石炭産業の労働者は12万3000人を超える。さらに石炭を運搬する鉄道・船舶の輸送業の労働者を加えれば19万5000人を超える規模だ。
全米の石炭生産量の95%は電力会社が火力発電所の燃料として使用する。ところがアメリカの電源は石炭使用の火力発電から太陽光発電や、原発にシフトされている。トランプ大統領が推進しようとしている石炭産業の復活は不可能なのだ。
温室効果ガス(二酸化炭素)の排出量が世界全体の約15%で2位であるアメリカがパリ協定から離脱することになれば世界の温暖化対策は大きく後退する。世界の排出量全体の約25%を占め1位である中国はまだ離脱していないが、アメリカが離脱すれば中国も離脱する可能性が高まる。その結果、パリ協定は骨抜きになることは間違いない。
トランプ大統領の【パリ協定離脱】方針についてアメリカの有力紙の反応は『ワシントン・ポスト(電子版)は「190カ国以上の結束を乱す」などとする記事を掲載。パリ協定では、ほぼ全ての国連加盟国が合意し、147カ国・地域が正式に批准していることを紹介。離脱すれば、不参加のシリアなどごく一部の国と同じ立場になると指摘した。
ニューヨーク・タイムズは、ブッシュ政権のベテラン外交官、バーンズ元国務次官のコメントとして、「外交政策から見て大きな誤りだ。アメリカの指導力の放棄」などとする評価を紹介した。』(【朝日新聞デジタル】より引用)である。
アメリカは国際的に非難されることになるであろう。   (おわり)

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コメント

環境問題よりも目先の生活のほうが大事だと思うアメリカ人が多いということかもしれない。日々の生活に追われている人が世界にはたくさんいる。

投稿: 森田腸内環境改善中 | 2017年6月 2日 (金) 12時20分

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