« 日中関係改善に向けて動き出した日本政府 | トップページ | パリ協定離脱の反対運動米国内に広がる »

2017年6月 7日 (水)

獣医学部新設に関する文科省文書に関し説明を変えた官邸

「官邸の最高レベルが言っている」などと記された文書が文科省内に存在すると【朝日新聞】は5月17付の朝刊で報じた。それに対して菅義偉官房長官は同日開いた記者会見の席上で「作成日だとか作成部局だとか明確になっていない怪文書みたいな文書】と文書の存在を真っ向から否定した。強引に中央突破を図ったのだ。
マスコミなどから文書の存在を追及された松野博一文科相は19日の記者会見で「該当文書は確認できなかった」と述べるに止め文書の存在に関しては肯定も否定もしなかった。官房長官が文書の存在を否定した以上後日の責任追及の可能性に配慮して松野文科相は曖昧な発言でお茶を濁したことになる。
朝日新聞の記事の内容は当然のことながら愛媛県今治市に開校を予定されている学校法人【加計学園】が運営する岡山理科大学獣医学部の新設認可の経緯を知る文科省の関係者のリーク情報を基に書かれたものである。文書の信憑性を証明するために25日に朝日新聞は、情報の提供者と思われる前川喜平前文科省事務次官が朝日新聞のインタビューに応じて「(文書は)担当課から示された」と述べた記事を掲載した。同じような内容のインタビュー記事を5月25日発売の【週刊文春】6月1日号も掲載している。
ここまでくると菅官房長官も怪文書扱いはできなくなり、同日の記者会見で「文科省の調査結果で確認できず」とトーンダウンせざるを得なかった。菅官房長官の強気の戦術が裏目に出たということであろう。
政府寄りの一部マスコミは今回の【リーク報道】を前川氏の個人的な恨みと矮小化しようとしていたがこれは明らかに霞が関官僚が人事権を振りかざして無理難題を押し付ける官邸に対して反旗を翻した事件である。権力者側は驕りを慎むべきであろう。
【朝日新聞デジタル】は6月7日午前、『朝日新聞が「総理のご意向」と記された文書の存在を報じたのは5月17日。同日の国会で民進党が同様の文書を示すと、菅官房長官は記者会見で「全く怪文書みたいな文書」と文書の信用性を否定した。翌日、日時や出席者が特定された別の文書の存在を朝日新聞が報道すると、菅氏は「信憑性(しんぴょうせい)が定かでないことに変わりない」と述べた。
だが、文科省の調査結果が公表された19日から菅氏は「該当文書は確認できなかった」とする同省の立場を繰り返し、文書の真偽について言及しなくなっていく。前川喜平・前文科事務次官が25日、文書の存在を認めると、野党から再調査を求める声が強まったが、「出所や入手経路が不明」を理由に拒み続ける。
6月2日、民進党が文科省内で送られたとみられるメールの写しを公表。5日にNHKが「共有フォルダーに一時、文書が保存されていたと現役職員が証言」、6日には朝日新聞も現役職員が「省内の複数の部署で共有されていた」と報じると、菅氏は「存在するかも含めて答えられない」という「文科省の判断」を繰り返すようになった。
文科省が新たに主張する「不開示対象」の根拠は、「協議に関する情報」は不開示にできるという同省の情報公開に関する基準だ。同省幹部は6日の民進党の会合で「率直な意見の交換や意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるもの」などがこれにあたるとも説明した。』と配信した。
菅官房長官が説明を変えざるを得なかったことは自らの強硬策の失敗を認めた証であろう。   (おわり)

|

« 日中関係改善に向けて動き出した日本政府 | トップページ | パリ協定離脱の反対運動米国内に広がる »

9政局」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 獣医学部新設に関する文科省文書に関し説明を変えた官邸:

« 日中関係改善に向けて動き出した日本政府 | トップページ | パリ協定離脱の反対運動米国内に広がる »