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2017年5月31日 (水)

待機児童問題企業に協力を求めるべき

厚生労働省の発表によれば2016年4月1日時点の全国の保育園の待機児童数は前年より386人増えて2万3553人であった。待機児童数の増加に責任を負うべきなのは国ではなく基礎自治体の市区町村である。というのは国は保育施設に対して補助金などの予算措置をするだけだからだ。
2016年4月1日時点の待機児童数が多かった基礎自治体のワーストテンは以下の通りであった。
①世田谷区(東京都)1198人、②岡山市(岡山県)729人、③那覇市(沖縄県)559人、④市川市(千葉県)、514人、⑤江戸川区(東京都)397人、⑥板橋区(東京都)376人、⑦沖縄市(沖縄県)360人、⑧大分市(大分県)350人、⑨高松市(香川県)321人、⑩渋谷区(東京都)315人。
ところが5カ月後の9月1日時点の待機児童数は以下の通りでである。
①世田谷区1137人(61人減)、②那覇市786人(227人増)、③市川市711人(197人増)、④岡山市658人(78人減)、⑤江戸川区564人(167人増)、⑥大分市532人(182人増)、⑦高松市505人(184人増)、⑧渋谷区450人(135人増)、⑨沖縄市449人(89人増)、⑩板橋区328人(48人減)。
4月1日時点の待機児童数は卒園者がいるので年間を通じて一番少ない時期なのだ。9月の時点で4月より待機児童数が減っている自治体は保育園の定員が増えたことを意味し、自治体が待機児童解消のために対策を講じた結果である。逆に待機児童数が増えた自治体は保育園の収容人員を増やせなかったかあるいは収容人員を増やしたが施設利用希望者がそれを上回ったことを意味する。
保育園の募集定員を増やすには施設の増設と保育士の増員が必要となる。保育施設を増やすことは比較的首都圏では容易である。【国家戦略特区】に認定されているので規制緩和が容易だからだ。保育士は給与水準が低すぎるのでなかなか増員ができない。17年度から東京都は保育士の給与の補助をする予算措置をしたので保育士の確保が楽になるであろうが、首都圏の保育士たちが東京都に職場を移す懸念が出てきた。神奈川県や千葉県などで保育士不足が深刻化する可能性が高まるであろう。
ところで、政府は今年度中にも実施される可能性のある衆院選を意識してか待機児童解消に向けて新たに策定するプランの概要を明らかにした。
【ヨミウリオンライン】は5月31日午前、『2018、19年度の2年間で22万人分の保育の受け皿を整備する予算を確保し、遅くとも20年度までの3年間で待機児童をゼロとする新たな目標を柱に据えた。「子育て安心プラン」と名付け、安倍首相が31日にも表明し、政府が6月に正式に策定する。
政府は、認可保育所などへの入所を待つ待機児童問題を解決することで、仕事と子育てを両立できる環境を整備したい考えだ。安倍内閣が重要課題に位置づける「女性活躍」を実現する観点からも対策が急務と判断した。
新プランの対象期間は、18年度から22年度までの5年間。政府は、18年度からの2年間で保育施設整備に向けた事業に重点的に予算配分する方針だ。特に待機児童問題が深刻な都市部では、高騰する保育施設の賃借料補助や大規模マンションでの保育園の設置促進などを行う。』と配信した。
現在、有効求人倍率は1.48倍とバブル期の1.47倍を超える人で不測の状況が生まれている。子育て世代の女性の労働力を引き出すには大手企業の協力を仰ぎ、都心の事業所内に保育園を設置して待機児童減少の一助にすべきではなかろうか。   (おわり)

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