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2017年4月27日 (木)

米国NAFTA(北米自由貿易協定)から離脱を検討と報じられる

政治に特化したニュースメディアの【ポリティコ】は4月26日、トランプ政権が1992年に締結された【NAFTA(北米自由貿易協定)】からの離脱を命じる大統領令を検討していると報じた。これに対してトランプ大統領は「現時点では離脱しない」と【ポリティコ】の報道を否定している。
2016年度の米国の国別貿易赤字額は①中国3470億ドル(約38兆7250億円)、②日本689億ドル(約7兆7000億円)、③ドイツ649億ドル、④メキシコ前年比4.2%増の632億ドル(約7兆520億円)であった。
対メキシコの貿易赤字を少なくするには現在メキシコからの輸入自動車への関税ゼロを【WTO(世界貿易機関)】が認めている先進国の自動車関税の上限の2.5%をメキシコからの輸入自動車に課税できるようにすればいいのである。
そのためにはNAFTAを破棄する必要がある。NAFTAの破棄には議会の同意が不可欠であり、自由貿易を標榜する与党共和党の反対で協定破棄は実現しない可能性があるのでトランプ政権は議会の同意を必要としない大統領令を発令しようとしているのである。
【NAFTA】の破棄などという荒っぽいことを考えるのは対中国強硬論者として知られるカリフォルニア大学アーヴァイン校経済学教授で、米国家通商会議トップのピーター・ナバロ氏や右派のインターネットメディア経営者で、米首席戦略官のスチーブン・バノンン氏である。
トランプ大統領は現実の政治の壁に阻まれて選挙公約を現時点では実施できない状況に追い込まれ、ナバロ氏やバノン氏は遠ざけられていると言われている。
【WTO】の枠組み下で認められる新興国・メキシコの自動車関税の上限は50%である。米国の輸出先は金額ベースでカナダに次ぎ2位がメキシコで、米国の輸出はカナダとメキシコに大きく依存している。米国のメキシコへの輸出企業約5万9千社のうち、6割が中小企業だけにNAFTAによる関税の減免がなくなり、【WTO】の枠内でメキシコの関税が50%に引き上げられることととなれば、米国の中小企業の自動車部品業者は壊滅する可能性すらある。
ところおで、【NAFTA】が発効してからは自動車産業に従事しているアメリカ人労働者の雇用が失われるという批判があった。そしてその指摘は一部的中している。しかしながら【NAFTA】をアメリカが破棄すれば自動車関連の輸出業者の倒産が急増するリスクが高まる。トランプ大統領は現行の【NAFTA】を米国にとって有利な協定に改定するためにブラフをかけているとい状況なのであろう。
万一、米国とメキシコの【NAFTA】の改定のための交渉が決裂して米国がメキシコからの輸入自動車に2.5%の関税を課するような事態となればメキシコに生産拠点がある【トヨタ】、【日産】、【ホンダ】、【マツダ】などのメキシコ産の日系車はアメリカへ輸出する際に2.5%の関税を徴収され大打撃をこうむることになる。   (おわり)

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