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2017年1月20日 (金)

トランプ氏はアメリカに世界に何をもたらすのか?

日本時間1月21日午前1時半にワシントンのアメリカ連邦会議場で大統領就任式が始まる。ドナルド・トランプ氏が宣誓を行い第45代アメリカ大統領が誕生する。
トランプ氏の大統領の就任は異例ずくめである。各種マスコミの世論調査は国民の51~52%はトランプ氏の大統領就任を歓迎していない。因みに前任者のオバマ大統領の就任時の支持率は84%であり、その前任者のW・ブッシュ大統領は61%、その前任者のビル・クリントン大統領は67%であった。トランプ氏の支持率は40~44%という異例の低さだ。
就任の時点での異例の支持率の低さはトランプ氏の攻撃的な性格と大国アメリカの指導者としては品格に欠けていることに由来していると思われる。それが端的に表れた直近の例が【公民権運動】の指導者で、アフリカ系米国人のジョン・ルイス民主党下院議員(ジョージア州選出)に対する1月14日のツイッターでの口撃だ。
ルイス議員は1月13日、アメリカ三大テレビネットワークの一つNBCの番組でトランプ氏について、『「当選させるためロシアが協力したと思う」、「(ロシアが)ヒラリー・クリントン候補の勝利を妨害した」と発言。自分はトランプ氏を正当な大統領として認めないので、20日の就任式は欠席すると表明した。
これに対してトランプ氏は14日「ジョン・ルイス下院議員は、選挙結果についてでたらめに文句を言うよりも、(犯罪まみれというだけでなく)ひどい状態でボロボロな自分の選挙区を立て直して助けるために、もっと時間を使うべきだ。口先でしゃべりまくってるだけで、なんの行動も結果もない。残念だね!」などと書いた。』と英国のBBCは報じた。
命がけで【公民権運動】を指導してきたルイス下院議員に対する侮辱はトランプ氏に60人の民主党上院・下院議員のトランプ氏の大統領就任式欠席という形でトランプ氏に跳ね返ってきた。
ところで、トランプ政権を支えることになるトランプ氏が指名した国務長官ティラーソン氏などの上院議会での承認が遅れている。政権の移行に混乱が生じることになる可能性が出てきた。
トランプ氏の最も力を入れている【雇用】に対する考え方は政治経験がない悲しさでトランプ氏が新設する【国家通商会議】のトップに起用するカリフォルニア大学教授のピーター・ナバロ氏の考え方の受け売りである。
メキシコとのNAFTA(北アメリカ自由貿易協定)を見直し、メキシコで製造された製品に関税をかけるとトランプ氏は主張している。自動車を例とればメキシコに生産拠点を持つ自動車メーカーは【トヨタ】、【VW】、【GM】、【フォード】、【FCA】(フィアット・クライスラー)など10社に及ぶ。
昨年、メキシコで生産された自動車は約340万台でそのうち240万台が輸出されるが7割はアメリカ向けだ。関税をかければメキシコ産の自動車は値上がりし、アメリカでの販売台数は減ることになる。
メキシコ産の車はアメリカ産の部費を使用しているのでアメリカの雇用が減ることになる。ある試算ではアメリカ国内の雇用は3万5000人減る。【雇用】を増やす目的でNAFTAの再交渉をした結果雇用が増えずに減るのではブラックユーモアになりかねない。
トランプ氏が選挙戦中に発言した内容を実行に移そうとすればアメリカには分裂を、世界には混乱をもたらすのかもしれない。   (おわり)

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