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2017年1月31日 (火)

入国制限の大統領令で米国早くも大混乱に陥る。

政治家としての経験がないトランプ大統領は自らの正確な知識や現状分析に裏打ちされていない思い付きまがいの選挙公約を検証することもなく拙速に【大統領令】を連発することよって実現しようと動き出した。
トランプ大統領は就任10日経過した時点で早くも【大統領令】(Executive Order)を9つ発令している。【大統領令】とは大統領が立法府である議会の議決を経ずに、政府や軍に直接発令する行政命令であり、端的に表現すれば「大統領の言うことに従え」ということだ。
いま世界中の空港はトランプ大統領が発令した【外国テロリストの入国からの米国の保護】を目的とする【大統領令】の影響を受けて騒動に巻き込まれている。ことに騒ぎの発信地の米国のテロ対策として難民受け入れを停止している米国の空港は混乱の極みにある。この大統領令の要点は「①テロの懸念のある国に対し90日間入国を禁止。②シリア難民は受け入れ可能と判断するまで無期限で受け入れ禁止。③すべての国からの難民受け入れを120日間停止」である。
【テロの懸念】があるとして入国禁止の対象となった7カ国はイラン、リビア、イラク、シリア、イエメン、ソマリア、スーダンである。1月28日現在で入国禁止の対象となった7カ国出身者で【搭乗拒否】をされたのは173人、米国内の空港で入国を拒否されたのは109人である。
この結果、トランプ米政権による難民や【テロ懸念国】を対象にした入国制限に抗議するデモが全米で拡大している。入国を一時拒否されたり米国便の搭乗を拒否されたりした人は1月29日には計280人強に上る。トランプ大統領は29日「イスラム教徒の入国禁止ではない。国の安全を保つためだ」と声明を出し、入国審査の厳格化に向け制限を続ける意向を示した。各州の司法長官からは違憲だと非難の声が上がっているという。
【日本経済新聞】(電子版)は1月31日深夜『米メディアによると、29日夕(日本時間30日朝)時点でニューヨークのケネディ国際空港では数千人が「彼らを入国させろ」と抗議。デモはワシントンやシカゴ、サンフランシスコなど30都市以上の空港や市内でも展開され、ロイター通信は数万人が参加したと報じた。
ホワイトハウスによると、29日午前の時点で、米国の空港に到着して入国を一時拒否された109人のうち、20人以上が拘束されたままになっているという。
各地の連邦裁判所で措置の効力を一部停止する判断が相次ぐ。29日までにニューヨーク地裁などで拘束者の強制送還を認めない決定を下した。ニューヨークやカリフォルニアなど15の州と首都ワシントン特別区の司法長官は29日、共同で大統領令が違憲だと非難する声明を発表。大統領令の無効を目指し、訴訟も辞さない構えで、司法が最終的に無効の判断を下せば、大統領令は取り消される。
国土安全保障省は29日、強制送還を認めない司法判断に従う意向を示しつつ、大統領令の執行は継続する方針を強調した。ケリー国土安保長官は声明で大統領令の適用に当たり「永住権を持つ人たちの入国は国益だと考える」と公表した。』と配信している。
今後も【大統領令】の執行を継続すれば混乱は全米に広がり、泥沼化する可能性が高まる。【人権の重視】はアメリカの建国以来の国是である。それを放棄するというトランプ大統領の政策は国内に大きな亀裂を生じさせ、【大統領令】が取り消されることも視野に入ってきた。   (おわり)

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