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2016年10月23日 (日)

復興五輪を大義名分に小池知事は長沼ボート場を選択するのか

東京都の小池百合子知事を本部長とする【都政改革本部】の調査チームは2020年の東京オリンピックの【3つの会場】の見直しに関する調査報告書を9月29日に小池知事宛に提出した。
【3つの会場】とは水泳競技会場の【五輪アクアティクスセンター】、バレーボール競技会場の【有明アリーナ】、ボート・カヌー会場の【海の森水上競技場】である。
【三会場】が見直しの対象になったのは2つの原因が考えられる。一つはオリンピック東京招致の際にIOC(国際オリンピック委員会)へ提出した【プロポーザル】(提案書)での施設整備費予算の概算額と実際の予算額の開きが大きすぎることだ。その中でも注目を浴びたのが当初の概算が69億円が約15倍の1038億円に膨らんだ【海の森水上競技場】である。
【海の森水上競技場】の整備費の概算が1038億円となったのは舛添知事の時代である。舛添知事の「整備費が多すぎる」という指摘によって整備費の一部を道路局や港湾局の予算に付け替えて最終的に対外的には本体整備費や予備費さらに付属設備の合計金額を491億円にまで絞り込んだように操作したのである。491億円でも当初の概算の約7倍になる。
ところで、ボート・カヌー会場を東京都のお台場の先に浮かぶ二つの人口の島(ごみと建設土砂の埋め立て地)の間の水路を利用して建設する【海の森水上競技場)に決定した際には国内のボート関係者や競技者の意見を参考にしていない。オリンピック組織委員会と国際ボート協会の役員の間の調整で決定している。これでは【アスリート・ファースト】を掲げるオリンピック憲章を無視した決定と国民から思われても弁明の余地がないのではなかろうか。
【海の森水上競技場】はじめ3つの五輪会場の整備事業の入札が今年の1月14日に実施され、【海の森水上競技場】整備事業の入札に唯一参加した土木建設に強みを持つスーパーゼネコン5社の一角を占める大成建設を幹事会社とする【異業種特定建設共同事業体(JV)】が予定価格248億9863万9680円に対して248億9833万円で落札した。落札率99.99%で官製談合の疑いが濃厚である。
【海の森水上競技場】の本体競技場の基本計画は、「①艇庫棟(ボートを収納する施設)、②グランドスタンド棟(大観客席 約2000人)、③フィニッシュタワー、④関係者席(約2000人)、⑤一般観客席(約1万人)、⑥一般観客立見席(約1万人)、⑦自転車走行路、⑧放送関係エリア、⑧計時小屋」の建設である。
ごみと建設土砂で造成された人口島は耐震性が脆弱で、首都直下型地震が起こればせっかく大金を投じて建設した施設はすべて倒壊する確率が高い。恒久施設の建設には不向きな場所であろう。建設する場合は主要施設は仮設にすべきだ。
【日本経済新聞】(電子版)はボート・カヌー競技会場の見直しについて10月21日、『2020年東京五輪・パラリンピックのボート・カヌー会場の見直しをめぐり、東京都の五輪調査チームは20日、候補地を「海の森水上競技場」(東京臨海部)と「長沼ボート場」(宮城県登米市)の2カ所に絞り込んだことを明らかにした。海の森水上競技場の施設については恒久施設と仮設の2案を挙げた。』と配信している。
小池東京都知事はボート・カヌー会場について今月中に「結論を出す」と明言している。筆者の勝手な推測であるが小池知事は【復興五輪】を重視しているので【長沼ボート場】への変更という結論を出すのではなかろうか。
その根拠は、東京都の五輪調査チームは東京五輪組織委員会が負担することになっていた仮設施設の費用(1000億円~1500億円)を東京都が負担すると言い出している。この財源は先述した【3つの会場建設】を中止して財源を確保するつもりなのであろう。
因みに3つの会場の建設費の合計は1578億円で、違約金を支払っても1000億円は確保できる。   (おわり)

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